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記憶喪失
「ん・・・」
私は目を覚ました。
「ここは?」
白い部屋に白いカーテン。
私の体はベッドに横になっている。
ここって・・・まさか病院?
カチャッ
病室の扉が開いた。
「愛理?」
入ってきたのは見たことのない男性だ。
・・・・誰?
「具合どうだ?」
なんで話しかけてくるの?
初対面なんだよ?
「愛理・・・?」
男性は私を見ながら首を傾げている。
“愛理”・・・?
愛理って・・・私の名前?
思い出せない・・・。
なんで病院にいるの?
何があったっていうの?
「あの・・・」
「ん?」
「私って誰なんですか?」
「え?」
男性は目を丸くしていた。
「なっ・・・。何言ってんだよ?」
「あなたって・・・私の知り合いなんですか?」
男性は顔を青くしていた。
・・・やばいこと言っちゃったかな?
「お・・・俺は隼人だよ。お前の兄じゃねぇか!!」
「はや・・・と?兄・・・?」
私の頭は混乱している。
「マジで覚えてねぇのかよ?」
隼人という人の声は震えていた。
「・・・記憶喪失」
隼人さんは呟いた。
記憶・・・喪失・・・?
記憶を失ったってこと?
そんなっ・・・。
だから隼人さんのことも、私のことも覚えてないの・・・?




