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この花は咲かないが、薬にはなる。  作者: sirosugi
ストラ14歳 ハッサム観光編

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193/199

188 風雲ハッサム城再び 1

久しぶりのあの企画を

 滞在3日目。

 私たちは、村の休耕地へと来ていた。目的は視察と同時に、平和な村でアクティビティの提供だ。


「これは、また。」

「どうじゃ、すごかろう。」


 どや顔のドワーフ達と背後にそびえる謎のアスレチック「風雲ハッサム城」の数々が今年も用意されていた。もともとは休ませている畑を掘り返すついでに余った資材と労力をつかった遊びであったが、最初の開催以降は、ドワーフ達の暇つぶしとなっている。もともとは畑用の土地なので、定期的に解体しなければならないこと、基本スペックが高すぎるチャレンジャーたちにより回を重ねるごとにレベルが上がっている。


「去年はお嬢がいなかったらあまり盛り上がらなかったが、今年は派手にやれそうじゃ。」

「手紙でもらった提案書通りに造れているか確認してください。」

「試せ、そして、落ちろ。」

「いやだよ。」

 

 なんか変な方向にシフトしていないか心配になるが、一応、自分たちがクリアできないものと大けがになりそうなものは禁止にしているし、子どもや初心者向けコースも用意するようにしているので、みんなで楽しく遊べます。


「これが、ハッサム城か。話には聞いていたが、壮観だな。」

「これが、リットン様の強さの秘密。」


 ちなみに獣人への受けは最高らしく、マルクスもソフィアちゃんも早速駆けだしていく。


「これはこれは、歓迎しないとねー。」

「そうじゃな。」


 その様子に私達はにんまりと笑う。あっ、けして初見殺しなギミックがないか噛ませにしたわけじゃないよ。私が先にいってネタバレをしてしまったら水を差すことになりそうだからだよ。

 なお、リットン君にも詳細は語ることは禁止している。

 ハッサム村には獣人ですら苦戦する試練がある。外部の人間には、そうとしか教えてはならない。これは、村人たちの暗黙の了解だ。


第一関門「ハッサムの池」

 20メートルほどの縦長の水たまりを作り、程よい歩幅で太めの柱が設置された飛び石アクティビティで、水に落ちたらミス扱い。表面がツルツルとした柱は滑りやすいだけでなく、一部は浮かせているだけなので、体重をかけると沈んでしまう。上級者にはハチさん達による空気弾のオプションがつけられます。


「ははは、ぬるい、ぬるいぞー、があああ。」

 

 勢いよく駆け出したマルクスは3列目の柱で、足を滑らせてそのまま水没。


「なるほど、これは慎重にみき、きゃああ。」


 その様子を見て慎重に進んでいたソフィアちゃんは見事に外れの柱に着地して水没した。


「二人とも、水没したら最初からねー。」

「「ええええええ。」」


 泳いで渡れとか、迂回しろなんてのは甘えだ。ちなみにキッズコーナーは安全に配慮して柱が太く沈まない仕様になっています。



第二関門「反り立つ例のアレ」

 5メートル程度の壁と1メートルほど沈むこむカーブを描くあの形状。それを基準として、お子様向けの2メートル仕様、ジャンプの目安に印が付いたものと、異世界テンションで作った10メートルクラス用意してあります。


「なんだ、これはどうすればいいんだ。」

「お兄さま、駆け抜けるのはどうでしょう。」

「そんなことしたら、頭から落ちるわ。」

「いや、お兄さまならワンチャンいけます、お義姉様にいいところを見せるチャンスですわ。」

「なるほど、ならば、私の生き様をとくとみよ。」


 ソフィアちゃんのあおりを受けて、全力で駆けだすマルクスはそのまま10メートルクラスの壁へと走り。


「あれ、これ、まじでどうする?」


 そのままカーブを走り抜けて頭から落ちた。うん、壁に怯まず走り抜ける胆力は評価しよう。そして、


「なるほど、壁が反り返る直前で飛べばいんですね。とお。」


 その動きと、板の僅かな痛みから攻略法を思いついたソフィアちゃんは5メートルをあっさりとクリア。そのままもどって10メートルにもチャレンジするようだ。


「ぐぬぬ、なるほど、高跳びか。」


 その通り。だが、絶妙なカーブのせいでそのジャンプのタイミングを掴むまでは慣れが必要。本家では、自宅にセットを作って練習した熟練の挑戦者たちにとっては通過点だが、初心者には文字通りの壁だったなー。

 ちなみに、キッズコーナーには登る補助としてロープがセットされています。


「よし、ここだ。」

「はい。」

 

 うんうん、そこは、獣人たち一度走り抜けたら、すぐにコツをつかんで壁をよじ登り、10メートルクラスもあっさりとクリアしている。そのフィジカルはファンタジーのそれである。

 

 ここまでの二つの関門は初期のハッサム城から人気コースで、回を重ねるごとに柱の幅や壁の確度がきつくなっており、日々、村人の限界に挑戦している。


「くくく、流石は獣人、若いぶん学習も早いのう。」

「けど、ここから先は、お嬢の新作。俺らですら初見では無理ゲーな関門ばかり。」

「お嬢だって無理だ。」


 悪役みたいなセリフを言っているが、ただのドワーフです。

 そして、ここから先は私も初見、もとい構想だけ伝えて丸投げした関門なので、ちょっとワクワクしている私がいます。

すっごい久しぶりのおふざけ要素。


50 かかってこい、その覚悟があるならば、超えてみろこの試練を。

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