断章 語り部語り / その1
やあやあ皆さん、どうも語り部です。
夕凪 明里、もとい南風泊 透の物語は複雑怪奇。脱線に脱線を重ね、大失敗した群像劇と化してしまいました。なんなら、主人公である筈の夕凪 明里の出番がまったくありません。これではいけませんね。ですがご安心を。次の旅からは主人公として、物語の中心として観測しますから。
さてさて。今の今まで、数多くの人物が登場しては無念にも退場していきました。悲しい限りです。来世に御期待ですね。おっと、また脱線してしまいました。
―――こほん。登場人物の関係がかなり複雑となってしまったので、一度整理しておきましょう。
『夕凪 明里』―――語り部が観測する謂わば"主人公"。現在は虚妄精神領域、所謂『精神世界』で旅を続けています。きっと、もうすぐ目覚めてくれるでしょう。その時、過去と完全な決別をして、新たなヒトとして旅を歩むこと間違いなし!期待して観測を続けたいものです。
『ヴァイロフ』―――主人公が出会った最初の仲間。おデブで左腕は機械仕掛け。本来ならムードメーカーである彼。でも状況が状況です。度重なる戦いと負傷で、かつての明るさは喪われつつあります。けど、安心してください!彼は一度、世界を救ったことのある英雄です!詳しくはまた機会があれば………。
『ペトナ』―――かつて魔女であったペトナ。とある事件をきっかけに魔女を辞め、流浪の民に堕ちた悲劇のヒロイン。身体は縮んで、精神も脆くなってしまいました。可哀想ですね。でも今や頼りになる立派な彼女。いずれ、主人公を導く先輩になるでしょう。今後の活躍に目が離せません!
『アーバ』―――"とある天才"に育てられたアーバ。彼の好物は激辛麻婆豆腐。これは、天才が彼に初めて与えた料理であるから。なんて単純なのでしょうか。そして、彼も旅人。旅の理由や"とある天才"については、今後、観測出来るでしょう!
さてさてさて。これが主人公の愉快な仲間達です!かなり大雑把で大した情報もありませんね!では次!
『南風泊 奏』―――主人公の弟で、極度のシスコン。目を常に細めているのは、姉以外は見る価値がないから。昔は特に酷く、手につけられない問題児でしたが、今は多少成長して、コントロールが出来るようになりました。魔力を断ち切る傘につよつよ竹刀を持って、姉の居るカスタロフに突撃!でも本来の力を発揮できず、ずっとモヤモヤしています。そして、真実を知ってしまったただ一人のヒト?
『南風泊 頌忌』―――この事件の首謀者にして、明里や奏の父親。彼に関して、あまり語ることはありません。追々、彼自身が語ってくれるでしょう!けれど、彼の敗北は決定していますから、活躍には期待できませんね。
『エクーネ』―――この子に関しては――そうでね、可哀想なサキュバス、と言ったところでしょね!母親がまともじゃなかったのなら、子もそうに違いありません!仲間を信じる。生き物を大切にする。うーーん、彼女には欠落した要素です。なんなら、"信じていなかった仲間"の裏切りによって、見るも耐えない姿にまで堕ちてしまいました。でも、きっと、彼女は―――。
『ツクヨ』―――日本から来た転生者。神様からつよつよ能力を貰っていざ転生!かと思ったから………エクーネに目をつけられて、まんまと利用される羽目に。彼女は、元々心優しいヒトでしたが、それが二つの意味で裏目に。学習しないのが悪いですね!
『ユキト』―――彼も同じく日本から来た転生者。大切な妹が目の前で死んじゃったから、気を病んで病んで病んで、長い月日と共に歪んだ性格を隠して生きて、また病んで。そして自ら………。あっさりツクヨから二度目の死を貰った彼ですが、今後、彼の活躍を見れるかも?
うんうん。だいぶ集まってきましたね!素晴らしい素晴らしい!!けど、まだ居ますよ!ここからはちょっと特殊な仲間達を!
『エヴォイ』―――変態白エルフのおじさん。そういえば、エルフの分類について語っていませんでしたね!白エルフは、寒冷地帯に住まうエルフの総称です。他にも黒エルフとか緑エルフ、青エルフなんかが居ますよ。それぞれ特徴がまるで違うので、いつか登場してくれます!
こほん。またまた脱線してしまいました、反省反省。エヴォイは、元は敵側でした。けれど、敵になった理由はとても取るに足らない事。奏のキツイお仕置きが相当効いたのか、見事、寝返ってしまったわけですね!彼の魔術は、規模が大きく、超高火力。その分展開にも時間がかかる癖強仕様。幻影迷宮や結界もお手のもの。彼が居なければ、とっくの昔に全滅していました!彼こそ、この戦いの"えむぶいぴー"です!
『トネルベル』―――世界最強の魔術師、その一角。なんでもアリのるーるぶれいかー。彼女は、普段人里に降りてくることはありません。なぜなら、ヒトが苦手だから。欲にまみれ、汚ならしいヒト。でも、ヒトの弟子は取る……矛盾。そう矛盾しているのです!けれど、そんな矛盾さえも無理矢理通すのが、トネルベル!彼女の押し進める、無名の計画。これが成就する時、世界は再誕するでしょう!!
『パフノフ』―――なんとなんと、カスタロフの現総統であり、トネルベルの元弟子。あのペトナの同期であり親友。けれど、とある事件をきっかけに弟子を辞めて、ヒトの世界へと戻ってしまいました。悲しいカナシイ。今、彼は軍を指揮して、この事件の制圧に乗り出しています!もう間も無く、メルググラードの地に、とっておきの兵器と共に現れるでしょう!カッコイイですね!
これで一応。
うんうん。かなりの量ですね。困ったものです。無闇に観測範囲を広げては、いけませんねね。今度からは、気を付けます!
そうですねぇ。次逢うときは、この世界について、語ってあげましょう!その時まで、どうか、どうかどうか、この旅路の再上映を、お楽しみください!!




