P.2-2 異世界で店番なのに……戦います
今のところ、予定通りの更新。
よろしくお願いします。
10月25日
俺は今、異世界の宿にいる。
この宿が俺の最新のセーブポイントだ。
補足
俺の異世界チートスキル、絶対神の神鍵は、現実世界と異世界を繋ぐものだ。
しかし、現実世界では、出入口が固定されている。
そして、異世界では、異世界から出る、出口は、どこにでも設置できるが、異世界に入る、入口は、異世界から最後に出た場所になる。
現在、その場所は、宿の部屋に設置されている。
*
これから、昨日頼まれた、店番がある。
異世界にいるのに店番って、夢ねぇ~。
俺は、フュルーレの繁華街を歩き、店番を頼まれた果物屋に行く。
目的地が見えたところで、ひげ面の店主が俺に気付く。
「おぉ、あんた、マジで来てくれたのか。いや~助かった。じゃ、あとはよろしく」
「あ? もしかして、来なくてよかったのか?」
マジで、とか言いやがった。
来なくてよかったじゃん。
しかし、店主は逃げるように、祭り会場に行こうとしている。
「おい、待て!」
「あとはよろしく頼むぜ~」
あのひげ店主、逃げやがったな。
まぁ、やるしかない、か……。
*
予定通り、メッチャ暇!
祭りで、客もこねぇし。
今日くらい店の営業時間短くすりゃあよかったのに……。
なんか面白れぇことねぇかな。
そんな、怠惰を体から放出している俺の耳に怒声が響く。
「テメェ、ふざけんなッ!」
「あぁ? やんのかコラ?」
怒声は、店先からだ。
顔を上げ、現場の様子を確認。
どうやら、酔った男が喧嘩をしているようだ。
さて、どうなることやら。
「やんのか、だと? あぁ、やってやる。こっちは魔法だって使えんだぞ? 怖じ気づくなよ?」
「その言葉、そっくりそのまま返してやるよ!」
おいおい、魔法だと?
喧嘩ごときで、店壊されても困るなぁ。
ガラに合わねぇけど、止めないとな。
「おい、あんたら。喧嘩なら別の場所でやってくれ。被害が出ると困る」
うわっ、酒臭っ!
こりゃ、ダメだ。
「あぁ? こっちはそんな場合じゃねぇんだ。首突っ込むなら、テメェからぶっ潰す!」
「黙ってろ、カスが! ぶち殺すぞ」
はぁ、やっぱり。
「うるさいなぁ。忠告はしたよ?」
このまま行けば、戦闘だな。
「「うるさいのは、テメェなんだよ!」」
こんなときだけ揃っちゃて……。
二人同時に襲ってきた。
まぁ、チートスキル持ちの俺には、スローモーションにしか見えないけど。
二人の男の拳を俺は、難なく交わし、首めがけて、手刀を降ろす、イメージをした。
そこで、スキル発動。
二人の男は、完全に意識を刈り取られ、地面に倒れ伏した。
「おやすみ。酔いが醒めるまでは、そうしてろよな」
チートスキルって、すげぇな。
その様子を見ていた周囲の群衆が、眠りから覚めたように騒ぎ出した。
ただの店番が、面倒なことになったもんだ。
*
俺は最終的に、ひげ面店主が帰ってくるまで店番をしていた。
先の一件で、客が集まり、繁盛したもんだ。
そして、帰ってきた店主から売り上げの30%を頂き(店主はあげるつもりもなかったらしいが)、宿に戻った。
「やっと、俺の1日が終わる……」
俺は、そう言って異世界と現実世界を繋ぐ。
現実世界と異世界、どちらにも行けるのは、意外と辛い。
そう実感した俺だった。
補足
戦闘では、俺は常時発動型の絶対神の加護と、格闘王の魂を使っていた。
まぁ、わかりますよね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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