そう悲観的になるな( ^ω^ )
はぁ…どうしてこうなったのかしら。英雄のザインと私のコンビでこれからの国に安寧と秩序を持って繁栄を願って、次期帝国国王に頑張ってもらおうって時に。
サンはぼんやりと考えていた。1週間後に襲撃を受けると言われてからというもの、また直ぐにあのバケモノと対峙しなくてはならないのかと考えると憂鬱になるものである。
普通に考えて1週間で戦争の準備ってなんなのよ本当に。正直あの時は本当になんで封印出来たんだろうって思ってた。今回こそそこまで上手くいくなんて分からないし…。
それよりもあいつ。あの悪魔の隣でじっと立っていたあいつ。何者なんだろ。正直護衛にしては弱すぎるし、生かされているのも何かしらの特定の能力があってなのかしら…。うーん、考えただけでは全く分からん…。
「もうこりごりよ…。うぅ…次の戦いで…絶対に死ぬ未来しか考えられないよ…。ザインあんたはどうすんのよ。」
サンはあれこれ考えたが、今更考えた所で何か変わるのかとの希望は1つも持っていなかった。むしろ次は無いと考えていた。前の襲撃でさえギリギリに抑え込めた程度なのだ。次は向こうも戦力を整えてくるという事は負けは必至であった。
そんな夢も希望も無い1週間後の事態に憂鬱になっていたサンは突然……呼ばれた。
「えっ?はっ?何で急に召喚魔法陣が展開されーーー」
次の瞬間視界は天界から大きく変わって今日の昼に居た城に居た。夜だからかその不気味さは計り知れないものになっていた。しかし、サンはその暗さの原因を視線を上げることで分かった。そこから発せられる闇がこの一帯を染め上げていた。
「どうしてここに……。誰が私を??それで何でザインから得体の知れない気配が漏れ出てるの…?」
何が何だか分からなくなり思考と理解が追いついていないサンは当然呆けたままであった。しかしそこに後ろから声がかかり…。
「私が召喚し、お前をここに呼び出した。お前にはこの子をここで保護して護っておいて欲しい。」
「え?あなた…あの悪魔の手下じゃ…。」
「馬鹿を言うな。そんな訳の分からんやつの手下になるほど馬鹿ではあるまい。それに私は多少の善悪の区別はできる。」
「そ、そう…。じゃあ1つ聞かせて。どうしてザインから悪魔の気配がするの…?」
その疑問はすぐ隣に居る人からではなく、違う方から声が聞こえてきた。
「お前も難儀な奴だなサン。せっかくここまで騙せてたってのになぁ!あのまま何事も無ければお前は私がこれから創り直す新しい世界をその目で見られたってのに!」
「どういうことよ!ザイン!貴方は……。何を言ってるの!?貴方自身がずっと前から悪魔だったってことなの!?私分からないよ!!!」
「そりゃあ隠すに決まってるよな。ここまでの地位を確立させて。って言っても俺が知ってるのは昔ダンジョンで俺たちを討伐した時に乗っ取っただけなんだけどな!思い出しただけで面白いぜ!!!俺を倒して帝王の座を貰って…。中身が俺って1つも分からずに滑稽だなぁ!!」
この言葉を聞いてサンの心は絶望に塗りつぶされた。あまりにもその言葉が重たかったのだ。なにより1番信用していた同志がこんな事になって気付けなかった自分が居たのだから。
「今からあいつらを蹂躙するが、天使よそれでいいか?まぁ許可がなくともそうするつもりではあるが。」
「もうどうでもいいわ…。私がこの子を護っておけばいいのね…。もういい、この後どうなったって。」
先程の衝撃の事実を突きつけられたサンは折れていた。俯き何も考えていない人形のように言葉を発するだけの機械のように。
「そう悲観的になるな。私がお前も救ってやろう。では、蹂躙を開始する。」
「お前1人で勝てると思っているのか?こっちには5人の悪魔、それに大公爵レベルだ!お前一人でどうにかなる訳────」
「ふーーーっ…。覚醒。」
アーズのその言葉で城が輝いた。視界が奪われるほどの白で埋め尽くされた。先程の闇が何だったのかという程の…。
「な、何が起きたの?貴方は何者…?」
1人その光に当てられて気を取り戻したサンは立っている男に声をかけた。サンは思い出した。昔に1度戦場を翔けていた天使を…。確か名前は──
「ラファエル様…???」
「何を言っている。俺はアーズだ。」
その言葉に余計に意味が分からなくなった。ここまでの聖属性なんて天使の最上級。それこそ名前が付けられた天使にしか出来ない所業であろう。
「おい!そこのお前!!何をしたァ!!」
サンは声のするほうを見た。そこには驚きの光景があったのだ。乗っ取っていたはずのザインやキュナの兄のカインの身体から無理やり悪魔が引きずり出されていたのである。
うそ…そんなのあるわけないじゃない。こんな神々しい人間なんていていいはずないじゃない!!!
サンは思考を完全に放棄して目の前の光景を有り得ない事にしていた。
「お前たち悪魔は闇があれば直ぐに溶け込んで逃げるからな。私の光でその手は封じさせてもらった。」
「クソクソクソクソォ!意味がわかんねぇよ!どうしてこうなるんだよ!」
「お前たちもそう悲観的になるな。数で勝っているのであろう?では、その人数差で私に立ち向かうが良い。」
「うヴ…うヴうヴ…お前たち!!絶対にこいつをここで殺すんだァ!!ここで終わらせる訳には行かねぇんだよ!!」
「さぁ立ち向かってこい!お前たちの限界を見せてみよ!」
その台詞を放ったアーズの口元は大きく笑っていた。
どうもだりおです。1週間ぶりに15話目更新です!
いやぁ…本当にFINAL FAN〇ASY16が面白すぎてですね…本当に止まりませんのよ…。コントローラーが俺の手から離れんのですよ…。
許して欲しいぇ!
という訳で次回ちゃんと戦闘します!お待ちくださいませm(_ _)m
では、16話でお会いしましょう!




