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いったん状況整理したい

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さもないと使ってるSNSのサーバーが落ちる呪いをかけます

 紗耶香はこういう。

「麻雀が楽しいから打ってる。成績は出せてないけど、それで満足。ダメ?」

「それで……柳津さんはいいの?」

「もし問題があるなら、私は大会のメンバーから外れる。それでいいでしょう」

「いいというか……でも部長がそれで、実績出せるかどうかって聞いたら」

「私たちが出しますよ」

 力強くことねが言った。

「本気で勉強して、強くなればいいでしょ? その大会で結果出せばいいんでしょう?」

「でも、運のゲームでしょう」

 と佳が言うと。

「だから競技麻雀は運の要素を減らしているんです」

 と、どこかかみ合わない答えをことねは返す。

 そして、そのかみ合わなさはうまく状況を説明している、と理音は思う。

 とんとん、と。理音は背中をつつく圧力を感じる。遼子が理音を小突いていた。

「……ブレないでしょ」

 そう遼子は言った。にやりと笑う顔を、理音はみた。

「ともかく」

 一つ手をたたいて、紗耶香はまとめに入る。

「私たちはちゃんと大会に出ます。見てなさい、文句言わせないから」

 かたり、と何かが倒れる音がした。遼子が鍋に立てかけたおたまが、沈んでいたのだった。


 なんやかんやあって。そう、ちゃんとやってるの、と佳はこぼした。

 佳はため息をついて、すごすごと部屋を出た。

「……ふう」

 一息入れる遼子。

 少し頭を回転させて、こんこんと額をたたきながら理音は言う。

「疲れました。てか、あの人麻雀嫌いすぎでしょ。なんなんですかあれ」

 少し苛立ち交じり。無理もない。理音自身麻雀がきら……

 あれ? と理音は思った。なんで、自分麻雀が嫌いなんだったっけ?

 というか、と理音は自ら手を開いて見つめる。それを閉じる。

 牌を握る感触を、味わっている自分に気づく。


「……どうしたの? なんかついてる?」

 その視線の先に遼子がいた。見つめていると思われたらしい。

 

 なんだか、と理音はおもった。

 これまでついてないと思っていた自分の、いろいろな気持ち。

 自分の好み。

 わかってたのかな。

「……あたしそんなに胸小さいかな」

「ごめんなさいそういうことじゃないですしょげないでください」

 絶対冗談だとわかりつつもフォローしないと、と思う彼だった。


 少し気まずくなり、理音は話題を整理する。

「あの人、麻雀嫌いすぎません? さすがに麻雀業の息子として、ああまで言われると。部長は、なんでか知ってたりします?」

「あーっ! 卓ぐちゃぐちゃ!」

 紗耶香は理音の問いかけに答えず、素っ頓狂な声を上げた。

 それを聞いて、理音は思い出した。自分たちが何をしていたか。

 麻雀についてあれこれ言い合う時間ではなかった。

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