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部員は「嫌い」の理由を知りたい

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さもないと乗った電車が遅延する呪いをかけます

 ことねが口を開く。

「もう一回。もう一回だけ改めて聞きますけど。なんでそんなに麻雀が嫌いなんですか」

「……」

 佳は口をつぐんだ。その様子を見て、理音は思う。

 なんでそこまで麻雀を避ける? 賭博が嫌いという人がけっこういるのは、知識として知っている。犯罪だろ、と言われればそれまでだ。

 ゲームとしては? 競技性? あるにはあるが、それだけではない。運の要素が絡むものを競技と名付けるのには、抵抗を持たれても仕方ないか。

 競技の定義を「実力差を出すもの」とするならば。

 実力がなくても、たしかに勝てる。何回だろうが。何十対局だろうが何百対局だろうが。

 そのすべてて配牌とツモに恵まれれば、勝てるゲームだから。

 打牌の理論を知らずとも。相手の手牌が読めずとも。勝ててしまうから。

 そして口を開いた佳。彼女はこういう。

「麻雀なんかやってたら、学業に支障が出るんじゃないの。聞くじゃない、麻雀にはまって破滅とか、大学中退したとか」

 おっそうだな、と理音は思う。現に『宝石』には、大学を中退した正社員メンバーが二人いる。

 でも。

「それが通るなら、陸上部で成績が振るわない人がいたら陸上部潰すんですか?」

「屁理屈言わないで?! ともかく、あなたたち、そういうからには部としての活動実績はあるんでしょうね?!」

「ありますよ」

「どうせロクな記録もしてな……あら、あるの」

 こともなげにことねは言った。ことねは一度立ち上がり、部室後方に行ってノートを手に取った。

「はい、これ日ごとの成績表。これって立派な部活の記録ですよね?」

「……現にこうして合宿もしてる」

 遼子も加勢。そして続く紗耶香部長。

「一応言っておくわよ。これから大会にだって出るんだから。それに向けた練習でもあるからね」

「大会……ちゃんと競技麻雀を考えてるってことね……でも」

 佳は天井を見上げた。

「そういうからには、ちゃんと実績出すんでしょうね?」

 そして佳は紗耶香を指さした。


「私知ってるわよ? あなたが実績出すには、相当問題抱えてること。部員のほうは知らないかもしれないけれど、さ……柳津さんは」

「弱いわよ」

「強く……うん? あなたがそれを認めるの?」

 佳は目を見開いた。

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