第98話 投稿型の
シュウヤ 目線の話です。
「・・・ピスタ。」
昔の事過ぎて曖昧だが、このゲームは日本にいる頃にやりこんでいたセブンス トレジャー フロンティアに似た世界で間違いない。
しかし、いつもトップランカーにはなれなかった。
どうしてこんなにやりこんでいるゲームで一位になれないんだ?!チートか何かをしているんじゃないか?
ある日トップランカーインタビューを雑誌で見た時、ふと疑いが芽生えた。
このゲームのチーフプロデューサーの名前と同じ
「ケヤキ」
という苗字。
このトップランカー「ケヤキ ミノル」
もしかすると・・・そうして調べ上げた結果。
息子がトップランカーだった。
「ほら、見ろ!チーターだ!何か特別な方法で優位に立ってるに違いないぞ!」
俺はこの発見をSNSで世に拡散した。荒れろ!恥を知れ!!
しかし公式HPでの回答は
「職場から持ち出すことのできない情報管理をしている為、自力以外での勝ち上がりは不可能です。」
そして
ケヤキ ミノル本人のSNSでは
「確かに父さんの作ったゲームだけど、ホントにただ大好きなだけで何一つ有益な情報を教えてもらった事はありません。」
だった。
ウソだ。口では何とでも言える。このムシャクシャする気持ちはどうすれば・・・。
そうだ会って本人に問い詰めよう。
それから計画を練り小さな情報から家を特定した、もはや執念だった。
俺は小さなナイフを持ってケヤキ ミノルを夜の道で待ち伏せする。
20と雑誌には記載されていたが、思ったより若かった、それが余計に嫉妬心を掻き立てる、
ワザとゲーム内の名前で呼んでみる。
「おい!ピスタ!!!」
奴はビクッとした後恐る恐るこちらを振り返る。
「いや、ケヤキ ミノル。チートをしてる事を白状しろ!」
電柱から出て来た俺にギョッとした奴はそれでもキッとコチラを睨み
「もしかして、シュウヤ さん ですか?」
とアンチコメントをしつこくする俺の本名であるハンドルネームを呟く。
ナイフをちらつかせても動じないのは度胸が座っているがこっちも本気だ。
「落ち着いて話し合いましょう、僕がランキングで上位なのは、一緒に楽しんで争える敵であり仲間たちがいるからです。チートもコネも使った事なんて一度もありません。」
「一緒に楽しむ?!マジで言ってんのか?!PKは禁止されて出来ないが、実質プレイヤー同士の競争じゃねーか!お前だけ楽しみやがって!!お前のズルがなきゃ俺がトップで!」
言葉途中でミノルが話す。
「僕はトップになって初めて運営に伝えたワールドオーダーは、知っていますか?
【投稿型のスキル】です。
強くても弱くてもみんなそれぞれに好きなスキルを投稿して運営さんが次々と追加していく。みんなで楽しんで、チームを組んで。シュウヤさん、一度僕らのナッツクランに入ってチーム戦でやりませんか?僕らなら、」
「うっせーよ!!!!」
その時は無性にイライラしていた、今思えばあんな過ち・・・。




