第9話 変になる前のメモ
「ピ、ピスタ君は私の話、信じる?」
「えっ?いや、まぁ理由が聞きたいだけだけど・・・内容によるよね。」
「誰もいない所で、はなしぇ、話せますか?」
なんだろう身長は負けてるけどカワイイな。
「いいよ!」
学校が終わり、すぐどこかで話そうかと思ったけど兄ちゃんが心配ですぐ来てくれたからひとまず帰る事に。
ミアちゃんは僕の家を知っていたらしく、この前植えた種を見に友達が来た、と言う体で母さんに挨拶した後、畑に繰り出した僕らは石に腰掛けて話す事になった。
「お父さんがね、・・・変なの。」
ミアちゃんの不意打ちに僕は疑問しか出てこなかった。
「??ん?」
どう言う事?
ある意味ウチのお父さんも洗脳されてるし変ですが。
「更生労働から帰ってきて人が変わったみたいに教会に尽くしてるの。何かあったんだと思う。」
あ、ミアちゃんのお父さんも洗脳されてたりして。。。あり得る。
「と、言うかステータスの話って。」
「あ、ごめんなさい!!
お父さんが更生労働に行く前に書き残したメモが、これなんだけど。」
僕はメモを見つめ目を開いた。
1.ステータスだけでは説明がつかない。
2.頭痛が真相を隠している。
3.白の黒と関わってはいけない。
「なんなのこれ?」
「よくわからない。でもずっとお父さんは魔法に憧れてる私にINTを強化して欲しくて何度も教会に掛け合ってくれてたの。
でもステータスの低い農民の話は聞けないって言われて・・・。」
「自分のポイントなんだから勝手にINTに振ったらいいじゃん。」
「ダメだよ。赤紙って知ってる?」
「赤紙?」
「村人の子供が10歳になったらステータスを教える時に、強化ポイントの割り振りを赤紙の指示通りにしなきゃならないの。」
「あー。。。見たかも。使わなかったけどね。」
誕生日にローソクの横にあったあの赤旗か、ジャムでも作ってる会社のモノマネかと思ったよ。
「ウソ!?ちょっと羨ましいんだけど。」
「まぁね。僕はLUKに全振りさ。」
笑うがいい!
「へ?」
笑いを通り越して意味不明ってか。
「にしても謎のメモのその意味をミアちゃんの父さんに直接聞いてみるのはダメなの?」
「ダメだよ!更生労働から帰ってきてすぐにメモを探して燃やして捨てなきゃって言ってたの。
前のお父さんが何か伝えたかった事だとしたら嘘の内容じゃ無いと思うし。真実じゃなきゃ探さないよね?」
「お父さんはそのメモを見られたくなくなったって事?」
「そうだと思う。
怖くなってお母さんがメモはゴミだと思って燃やして捨てたって言ったら、安心してすぐ寝たんだけど。」
「うーん。。。なんか僕らの村変だよね?
白の黒ってなぞなぞか?白の教団が関わってるのは間違いなさそうだけど。」