第63話 アーカーシャ
予想通り【飛ぶ斬撃】は使い勝手が良くウル系のカッターの2属性(水風)を習得。
ミアちゃんの飛ぶ突撃は名前に似合わず魔法の槍ランス系の水を習得した。
ミアちゃんがウォーターランスを覚えたらしく
「【飛ぶ突撃】ってランスなんだぁ。」と2人で言ってから白の黒6号の放ったファイアランスを思い出して暫くゾッとしていた。
白の黒達が完成した本物の強化魔導兵ならウル系の魔法と飛ぶ斬撃や飛ぶ突撃のスキルはどうやって得たんだろう??
やっぱり与奪の宝具【ドーナルンパ】ってのが関係してるんじゃ無いかな?
「すいませんポップさん、今からハーピーの羽を集めるんですけど、手伝ってくれたら街まで護衛しますので、どうですか?」
ようやく落ち着いたポップさんは
「すまんな、置いてかれるよりそっちの方が助かるぜ。」
と返事した。
そこから僕らはハーピーの羽集めを行い、流石にイダテンを使うとポップさんが置いてけぼりにされるからトボトボと街を目指す。
幸いにもモンスターに絡まれる事はなく夕飯の時間には街についた。
「ギルド行くのでポップさんとはここで。」
「ああ、今度お礼をさせてくれ。って言っても無一文の俺が今出せるものなんて無いし、口だけかも知れねーけど、いつか立派な魔導具を使って金ができたら恩返しをするつもりだから、期待せずに、」
話の途中で思わず声が出た。
「えっ?!」
「えっ!ええーー!!ポップさん魔導具作れるの?!」とミアちゃん。
「えっ?言ってなかったか?ミスリル探してるって。」
「あ。」「あ。言ってた。」2人して顔を見合わせる僕ら。魔道具用のミスリルなのね。
「あのぉ、使い古しのプレートならあるけど、それでマジックバック的な袋作れる?」
「マジックバック?何だそれ?」
「ピスタ君って意味わからないこと言うときあるよね。」
「いや、なんか存在しないんだけど、あ、想像!想像しただけなんだけど、物がたくさん入るバッグか何かを作って欲しい!!」
「存在しないものは無理じゃ無い?」と冷たいミアちゃん。確かにそうなんだけども。
「うん。面白いな。たくさんものが入ったらその物達はどこにいくんだ?」真剣な顔に変わり聞いてくるポップさん。
「え?考えてないけど、なんか別空間って言うか、そーゆー感じの。ん?」
「空間。空間!!?ピスタ君!なんか最近その言葉聞いたよ!」
そこでポップさんはポツリと呟く。
「まるでアーカーシャみたいだ。でも可能性はゼロじゃ無いかも。」
「あっ!そう!アーカーシャで思い出した!福音教の経典のお伽話にアーカーシャって言う名前で見えない空間から出て来て、勇者に協力してくれるオモチャのお話!!」ミアちゃんが興奮気味で語る。
「アーカーシャはオモチャではなく、宝具かも知れないってガルマン帝国では言われてる。」
ポップさんは真剣な顔で僕らを見てそう言ったんだ。




