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現代日本プレッパーズ~北海道各地に現れたダンジョンを利用して終末に備えろ~  作者: 256進法
第三部:駆け抜けろ 燃え尽きたろか シンデレラ

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ウェイクアップ・乱・魔王レイカ(中編)

こんなに私が愛情を示しているのに……いっちゃんは中々分かってくれへんのやね……

いっちゃんを側に置いて冒険出来るのなら、どんな宝だって大金だって要らへんのに!

けど……この腹の底から狂わせてくれる感覚が堪らないから……

だから、何処までも愛せるの……


鑑賞用BGM(原点階):https://www.youtube.com/watch?v=gmh4Qs20DZA

鑑賞用BGM(新ひだか町から):https://www.youtube.com/watch?v=I86TfGM2OIA


~ニューヨーク地下鉄8番出口ダンジョン~

~原点階~


レイカが一歩踏み出す度に、火傷の痕から炎が噴き出て行く。

ディルレヴァンガーの部下達は活火山が迫って来る様な感覚に、思わず息を飲む。


【ほな……行くで】


レイカは正中線ピッタリに刀を構えた。

彼女から地下公園全体をひりつかせるような、凄まじい殺気が放たれる。


【──見え見えやボケ!】


壁の裏に隠れていた隊員達が、壁ごと真っ二つに斬られる。

それを見た隊員達がレイカ達へ発砲し、壮絶な殺し合いが始まった。


「わわっ!?はっ、始まったぁ!!」


葵はゴミ箱の裏に隠れ、頭を抱える。

エスティアの全身が光り出し、光の筋となってディルレヴァンガーへジグザグに迫って行く。


『ファッキンナチは実家の家訓さ!!』

『【イシュタルのネックレス】二段階起動!!』

『《ライトニング・リアクター》!!』


ディルレヴァンガーを光の粒子が包む。


『爆散してしまえ!!』


彼女は強烈な爆発に包まれる。

直後、煙の奥から冷たい声が飛んで来た。


【【フリッツの白衣】第三段階起動】

【《イペリット・ドクター》】


紫色の毒ガスがエスティアを包囲し、巨大な手となって掴んだ。

指はガスマスクを剥がし、毒ガスを直接彼女の喉へと送り込んで行く。


『なっぐ……!?』


【──奇遇ね】

【私の座右の銘はファッキンユダヤよ】

【苦しみながら死になさい。祖先達と同じように】


彼女は悶え苦しみ始め、涙と咳と痙攣が止まらなくなる。

複数の弾がガス化したディルレヴァンガーを貫くが、空いた穴はすぐに塞がってしまった。


『──エスティア!!!』


クエイドはハンドガンを持って駆け出す。


『そ、そうはさせない!!』


床を突き破って巨大なゾンビが現れ、彼に向かって拳を振り下ろす。

彼は滑り込んで攻撃を躱しながら、ゾンビに向かって弾を撃ちこむ。


『──邪魔だ!!』


更に彼は幾何学模様の入ったライフルを即座に構え、ゾンビの頭を吹き飛ばした。

エスティアは泡を吹いて呼吸困難になり、首元は焼け爛れ、気を失いそうになっていた。


【高っちゃん!!】


高っちゃんは隊員の胴をバキバキに折りながら、レイカに返答する。


【了解!!パワー!!】


彼は巨大なガスの手に突入し、エスティアをラグビーボールの様に抱えて脱出した。

彼女は喉が焼け付く痛みに悶え苦しみ、目が真っ赤に充血していた。


『かひゅーっ……!かひゅーっ……!かひゅーっ……!』


レイやんは隊員達を斬りながら、葵に向かって叫ぶ。


【葵!!】

【このままだとアイツ死ぬで!!死ぬ気で治療しろや!!】


「りょ、了解っ!!」


葵はベンチに隠れながらエスティアに近づき、紙垂棒を翳そうとする。

彼女はエスティアに纏わりついた、ソレ(・・)に腰を抜かす。


「ひっ……!?」

「なんて憎悪(・・)……!」

「い、今すぐ浄化しないと!!」


葵は目を瞑り、懸命に紙垂棒を振る。

エスティアの身体を桃色の光が包み、目の炎症や皮膚の爛れが治って行く。


「ちゃっ、ちゃんミレ!」

「学者さんをお願い!!」


葵は物陰から飛び出し、頬や肩を銃弾が掠めて行くにも関わらず、レイカの方へ駆けて行く。


「あっ、葵さん!!」

「弾が……!!」


ミレイアが呼び止めるのも聞かず、彼女はレイカの側に転がり込む。


「レイカ!あの敵は炎や光、銃弾や刃物じゃ倒せない!!」

「勿論素手でも!!」


【ならどうするんや!】

【はよ聞かせぇや!】


「み、皆の武器に浄化の能力を【付与】するの!!」

「で、でもそれには少し時間が……!!」


レイカは刀を翻す。


【──ほな、少し時間を稼ぐか】

【失敗したらタダじゃアカンで】


葵は彼女へ笑顔を向ける。


「レ、レイカ!!」


レイカは隊員の喉に刀を差し、血を浴びながら答える。


【冴えてるやん、葵ちゃん】

【メッチャ冴えてるで】

【オマエの価値、オマエが思う以上に高いんや】


そして刀を抜き、葵の額を寄せて血塗れのままキスをした。


「ぉ、ぉわ……!」


葵は赤面しながらも、浄化能力付与の儀式を始めた。


「う、上手く行くかどうか分からないけど……!!」

「お願い!!【陰陽遊戯】!!」


ガス化したディルレヴァンガーは儀式を始めた葵を見て、毒ガスの手を伸ばす。

しかし、その手は炎に斬り飛ばされる。


【オマエの相手は私や、この毒ガス女……】

【暫く遊ぼうや!!なぁ!!】


【このっ……クレイジーサムライが……!!】

【お前を倒して私達は帰還する……するのよ!!】


【ンな連れない事言わんで……死地で一緒に踊ろうやァ!!】

【カハハハハッ!!】


レイカの全身の火傷痕から激しく炎が噴き上がる。

それを見た高っちゃんは雄叫びを上げ、ダブルバイセップスのポーズを取った。


『(ケンザキ……!!お前はエスティアの為にも怒ってくれるのか……!?)』

『(ならば……!!)』


クエイドの目に、最強の狩人……そして、鍛え抜かれた超精鋭兵士としての気迫が宿って行く。


【アナ……俺に力を貸せ!!】

【【M82ニヌルタライフル】三段階起動!!】

【《サルカズ・バレット》!!】


『そんなちいさなたまで……!』


巨大なゾンビに向かって、電流を纏ったライフル弾が放たれる。

弾丸は膨れ上がって巨大化し、ゾンビの胴体と下半身を吹き飛ばした。


『!?!』


【Surprise, Speed, Success!!(奇襲・速攻・勝利!!)】


クエイドはデルタフォースの標語を叫びながら、敵陣へ突入して行く。

それを見たミレイアは唇を噛み締め、戦いに参加しなかった自分を悔しがる。


「(悔しい……!なんて私は情けないんだ……!!)」


エスティアはまだ焼け爛れた手でミレイアの頬へ、震えながら触る。


「GO, Mireia…(行け、ミレイア……)」

「I'm fine…(私は大丈夫だ……)」


「──」


ミレイアは彼女の手を両手で包み、涙が爛れた皮膚に染み込んで行く。

そして彼女は決然と立ち上がる。

その橙色の瞳は熱情と戦意に満ちていた。


『(そうだ……熱情に身を任せてこそ若さ!!)』

『(レイカさん……今行きます!!)』


直後、褐色の躍動する肉体が地下公園の空間に踊る。

鳥の様な跳躍をして飛び出て来たミレイアに、戦場全体の視線が集まる。

レイカは毒ガスを斬り飛ばしながら、ミレイアを見て笑う。


【何処までも飛べ!ミレイア!】

【今のオマエ、南国の太陽の様に輝いとるわ!!】


彼女は飛んで来た銃弾を回転しながら躱し、滑り込む様に着地する。

そして、そのままの勢いに任せ、アクロバティックな蹴りを次々と隊員達へ決めて行く。


「レイカさん!!」


彼女はレイカの背後に着地し、背中を合わせる。


【ハ!待っていたでミレイア!!】

【思うたより短かったなぁ!!】


「はい!!あっという間でした!!」


彼女は太陽の様に明るい笑顔で応えた。



~北海道~

~新ひだか町~

~イチカハウス(仮)~


アイカは窓の外を見ながら、設計図と睨めっこをしていた文香へ言う。


「……工事どうするんですか?」

「また、地下室に閉じ込められるかもですよ」


「……続けるに決まってるでしょ、犬」

「続けなきゃそこれそ、アイツが帰って来た時にバカにされて笑われる……」

「何より……戦争や災害が怖くて大工出来るかぁ!」


「……放り出す、って言ってたら殺していた所です」


「覚えとけ!犬!」

「私は一度始めた仕事を取り上げられるぐらいなら、死んだ方がマシだと思ってる!」


「ふふっ」

「ならお任せしますよ」


アイカはカップに紅茶を入れ、半分消し飛んだ家の壁から庭に出て来る。

そこではレナとクリチカ達が仮設のシェルターと塹壕を作り、野外のテーブルで打ち合わせをしていた。


『実際どうするのよ、レナ』

『指揮官に言われたダンジョンへ行くか、クリスティナさんを救出に行くか……』


『……正直、イチカお姉ちゃんが殺される確率はゼロに近いわ』

『だからダンジョンへ行ってから、救出作戦を練る方が奪還作戦の成功率は高くなると思う』

『というか、【クレポスト・アサヒカワ】の監視カメラに一瞬映ったこの黒コート男が、すっっごい気になるのよね……』


『……もしかして、既にクリスティナさんは脱出していて、偽の映像掴まされているとか……?』


レナはコーヒーにミルクを入れ、かき混ぜながらクリチカへ答える。


『あり得るわね』

『ただ、今のマルファはこんな小細工して来るとは思えないのよ……』

『まるで……アイツのフォローをしているみたいなやり方に見える……』


『ヨハンさんの言う事が本当なら、マルファは大量の核兵器を発射させた、って話だし……』

『リヴィウみたいになってた可能性すらあるわね』

『そんな人間が、今更映像の捏造なんて小細工するとは……確かに思えない……』


『……ブラコン公爵の話だと上空にワープして来た男が、ミサイルを手品の様に消したらしいわ』

『ついでに核を搭載した超大型の輸送機も』

『巨大な輸送機が歪んで消えた、ってとんでもない使い手よね……』

『そんなのが一体何処の情報網から、この騒ぎを聞きつけてやって来たのかしら』

『……分からない事が多すぎて参っちゃいそう』


アイカがレナの隣に座り、彼女のコーヒーへ砂糖を大量投入しながら言う。


『間違いなくレイやんですよ』

『アイテム使い同士の個人的な繋がり、情報力、洞察力、推察力、資金力、行動力……』

『それらを全て兼ね備え、かつ大胆で素早い決断を下せるのはレイやんだけです』

『大方大金を払い、腕の立つ探索者に依頼でもしたんでしょう』


『レイやん……戦いの時、アンタの言っていた……』

『今ソイツは何処に居るの?』

『あと砂糖入れすぎなんだけど』


アイカはイチカが置いて行ったスマホを、テーブルの上に出す。


『多分ここに番号があるから、電話掛ければ良いと思いますよ』


『……そ、それ……アンタがやれば良いんじゃないの……?(甘っ……!)』


『したらケンカになるからやりません。きゃっ❤️』


かわいい。

クリチカはゼロサイダーをクーラーボックスの中から取り出す。


『(ケンカ、っていうよりは多分殺し合い……)』

『(これは突っ込まない方が良いわね)』


かしこい。

ひじょ~~ぅにかしこい。


『じゃ、クラックしてスマホのパス解除するわね』

『今の私なら朝飯前よ』


『(息をする様にクラッキングするコイツも中々ですよ)』


レナはスマホに手を翳し、データストリームを表す黄色い光がスマホを包んだ。

スマホのロックが解除され、彼女は半ば興奮しながらスマホのデータを覗いて行く。


『じ、自撮り画像……!』

『こっ、これは中学生の時のお姉ちゃん……可愛すぎでしょ……』

『あっ!これは高校生お姉ちゃん!眼鏡掛けてる!』

『今とのギャップが私を狂わせるぅ~~!』


『可愛すぎなのは超同意ですし、眼鏡イチカさんが最高なのは事実ですが……』

『それ以上余計な事したらブチ殺しますからね』


『わっ、分かったわよ……』


レナはアイカの殺気に怯み、電話帳を開こうとする。


『あっ』


彼女は指を滑らし、間違ってSignalのアプリを開いてしまった。

次の瞬間、彼女の黄色い瞳が収縮する。


『な、なに……これは……』


そこには5000件以上のメッセージが、特定の人物から来ていた事が表示されていた。

レナはアイカと目線を合わせる。

アイカは頷き、レナは恐る恐る最新のメッセージを開く。


《【こんなに私が愛情を示しているのに……いっちゃんは中々分かってくれへんのやね……】》

《【いっちゃんを側に置いて冒険出来るのなら、どんな宝だって大金だって要らへんのに!】》

《【けど……この腹の底から狂わせてくれる感覚が堪らないから……】》

《【だから、何処までも愛せるの……】》


レナは思わずテーブルへスマホを投げてしまった。

アイカの全身が逆毛立つ。


『ま、まさかこれが例の……』


『……そうです。レイやんですよ』

『やっぱり離れてから来ましたね……』

『正直、あのロシアンババァより遥かにイチカさんへ依存してますよ』


クリチカは息を呑みながら言う。


『じゃあ香坂さんの危機に気付いたのは……』


『……四六時中イチカさんの事を考えて、追っていたからでしょうね』

『あの事態を見て見ぬフリは出来なかったんですよ』


『お、重すぎる……』

『メンヘラってレベルじゃない……』


『次はあのババァじゃなくて、レイやんが拉致って来るでしょうね』

『私の直感が正しければ、レイやんは前よりもずっと強くなってる気がします』

『レイやんが厄介なのは、イチカさんがあいつを信用し切っている所です』


レナは手を挙げて言う。


『というかさ……』

『こんだけメッセージ寄越すなら、直接会いに行った方がまどろこっしくなくて楽じゃない??』


『そう思うのは半分お前が日本人じゃないからかも、ですね』

『極端に言えば、レイやんの恋愛スタイルは日本の女子高生なんですよ』


彼女は顎に手を当てる。


『……まずメッセージのやり取りから始めて、相手に自分の理解を望む……』


『そうです』

『でも先に逢ってしまったんですよ』

『レイやんとイチカさんは』

『だから離れた時に抑えていた感情が、メッセージという形で火山の如く噴き出しているんです』


『……なんか納得したかも』

『で、そのレイやんはナニやってる人なの?』


『半グレと人斬りですよ』

『今は魔王になっているかもですね』

『動画で人を斬りまくってたあの上杉、ってアホ姫といい勝負かもです』


『頼るのはやめるわ(即決)』


アイカはテーブルの上の黒パンを掴んで頬張り、レナへ言う。


『でも、最適解を選ぶのならレイやん一択です』

『今まで見て来た人間の中で、正解を選び出す能力が一番高いですから』

『自分と競合しないと判れば、優しくもしてくれると思いますしね』


『となると……』


『はい。レイやんを使う場合は私と別行動、という事になりますね』

『次に会う時は多分殺し合いからスタートですから』


『『ワァ……』』


『どうします?』

『私としては黒いコートの男が気に掛かって仕方ありません』

『(私の記憶が正しければ……あいつは……)』


レナは立ち上がり、スマホを握ってアイカを見つめる。


『アイカさん』


『……』


彼女はアイカへ頭を下げる。


『(あの負けず嫌いなレナが……)』


クリチカは驚いて目を丸くした。

レナは地面を見ながら言葉続ける。


『私と一緒にダンジョンに潜って下さい』

『お願いします』

『その後、イチカお姉ちゃんを一緒に探して下さい』


『……私は優しくないですよ』

『そして求める基準も高いです』

『それでも付いて来れる覚悟はありますか?』


『あります!!』


『良し』

『なら準備です』


そしてアイカは敷地の外からやって来た、人並外れてデカい女を見て言う。


『だそうですよ、でかでかゔぁるきりー』

『頭は私で構いませんか?』


『ええ、アイカさんなら安心してお任せ出来ますわ』

『ゲオルグ様に掛けられた【魔女】の呪い……解く手掛かりがあるかもしれませんもの』

『看病はヨハンお義兄様にお任せ致しております』


『なら後顧の憂いはナシですね』

『前進あるのみですよ』


アイカは立ち上がり、半壊したイチカハウスを見つめた。



狂いすぎだって。

前書きのセリフが、過去最高レベルの重さだ。

流石はレイやんだぜ。


離れてから返事も無いのに、チャットを5000件以上も送ってるのはもうイカれすぎだ。

イチカの置いていったスマホを見たレナ達がドン引きするのは、そりゃ当然だ。

怖くてスマホをあまり触らずにスルーしていたイチカも、イチカなんだけども。


そもそも用があるなら直接会いに行けば良いだけなのですが、そこはこのメンヘラ魔王。

振り向いて欲しすぎて構って欲しすぎて、わざわざ回りくどい真似を重ねています。

それが逆に引かれるのが分かっていても止められない、そこも魔王たる所以ですね。

仲違いした、なんてのはタダの言い訳です。

何故なら、今もイチカの事をしゅきしゅき大好きだから。


こんなのが爆速で、しかも危ない階段を駆け上がって行くのを見るのは……

そら面白いだろうなラロシェルさんよ。

ホント良い趣味してやがる。

今回の探索を見てて、完全にレイやんのファンになってると思う。

情報の差し入れまでしたからな。


それはそれとして。


ディルレヴァンガーが戦争や鎮圧に派遣されたら、途轍もない被害が出るのは確定ですね。

NBC兵器のCに当たる攻撃能力を、無制限に使えるワケですから。

テロや攪乱として使うのが一番効果的だとは思うけども。

アーデルハイドの持っている手札は使い方によっては、普通に国を滅ぼせてしまう。

これはラロシェルも同じなんだけども。


にしても、今回は描写としてギリギリだった。

ユダヤ系のエスティアをネオナチのディルレヴァンガーが毒ガスで殺そうとしたのは、マジで危ない橋だった。

葵と高っちゃんには色んな意味で感謝しかない。


イチカはB兵器の素材になる可能性がありますね。

ラロシェルは生物兵器を作ろうともしています。

実際【ティアマトの泥】を使って作ろうとしているしな。

生化学の専門家であるアヴリルと会っていたという、動かぬ証拠もある。


ただ、私情で大量の核を使われたりするよりはマシ、なのかもしれない……

改めてマルファお姉さんの狂気の大きさが分かる……

そんな彼女に歪んだ師弟愛を抱いているあの超人や、某戦友はもっとおかしいですが。


一番危険な事態は、某戦友の【ケストレル】に汚染を引き起こす様な範囲攻撃が加わる事です。

次回か次々回の後書きでデータ書く積りですが、彼は大量の非戦闘員も戦闘の巻き添えで殺害しています。

実際、レナの友人はアパートごと空爆で爆殺されました。

罪悪感を感じる所か戦友本人も言っている通り、『闘わない人間は死んで当然』という思考です。

レナの敵は他にもマルファお姉さんとかラロシェルだから、マジヤベェのばかりだよ。


これは自分自身闘えなくなったら死ぬしかない、という過酷な現実を理解している発言でもある。

プルデンシャル生命でもずっと働けるメンタルとバイタリティー持ってる。

もしマルファお姉さんが保険外交員で自宅訪問して来たら、即契約しちゃうぜ。

契約日の次の日には海に沈められてそうですが。


閑話休題。


葵はあの毒ガスによる症状を【憎悪】と呼びました。

ガスなのはガスですが、ある要素をアイテムに組み込まれている事で、形の無いモノを掴めます。

アーデルハイド側にも科学者や開発者が居る。

というか、ディルレヴァンガー自身がその一人です。

ヴェルチカは本気で対ラロシェル戦争を見越して居るんだな、と分かる。


ただ、そういう天才・秀才・俊才共が集まっても、ラロシェル一人の才能にやられてしまう。

歴史に名を残し、教科書や公式、果ては人類史すらをも書き換えてしまいそうな奇才をアーデルハイドは敵にしている。

しかもその奇才には一騎当千の傑物や怪物、並外れて有能なエリート達が従っている。


実は彼女はラロシェルの絶え間ない圧力と攻撃に耐え切れなくて、息切れして細い膝を震わせているのかもしれない。

彼女はメンタルと身体、両方弱いからマジで今の状況自体が奇跡の連続なんだ。

ラロシェルは寧ろ全面戦争になるまで、彼女を甚振り続けている。実験動物の様に。

しかし、存在の強さで彼女がラロシェルに負けているとも思わない。

突出した才能を持つ部下達も助けてくれるし、何より最強の赤い銃が全ての敵を撃ち砕いてくれる。


ロシア人達と一時停戦したのはもうそういう事だなって。

でも、苦し紛れに矛先を向ける先が平良とベルナルドなのは不味い。

平良は苛烈で引かない性格をしているし、ベルナルドの軍事的・戦闘的な才能は底が全く見えない。

普段は冷静で寧ろ大人しいとも言える青年ですが、登場人物中トップクラスに過酷な幼少期を送って来た人間です。

誰よりも早くから殺し合いをし、誰よりも不利な戦いをして生き残って来ている。

内に秘めた激情と闘争心は計り知れない。


そこへ上杉ちゃんをシューッ!ってのが今の流れです。

現在、彼女は食品工場襲撃犯達の討伐・処刑をしています。


で、アイカ達も動き始めました。

レイやんのリーダーシップとは、また一味違ったリーダーぶりを発揮してくれそうです。

にしても、レイやんの事……高っちゃんの次くらいに理解してんじゃないかな、アイカは……


レナは大人に頭を下げる、という事をようやく覚えましたね。

アイカも彼女の行動から誠意と成長を感じ取ったので、応じる事にしました。

彼女はレイやんやハルカとは、また違った人間の見方をしています。


ゲオルグはマルファにある呪いを掛けられました。

それを説明するのはまた次の機会に。


登場人物表更新しました。

以下URL:https://docs.google.com/spreadsheets/d/18yCj9B-CZEpJGIDICTLBSG4K3ASfzvPI7MeKN9sNjkY/edit?usp=sharing


これで今回の後書きは終わりですよ。


「面白かった」「次も期待している」「レイやんカッコ良すぎ」

「攻撃がエグすぎる」「これ、かなり強敵じゃん!」「葵が居なかったら詰んでた」

「こんなのが戦争や後方攪乱で暴れたらエラい事になる」「エスティアへの攻撃は見てられなかった」「クエイドの本気に震えた」「皆アツい」「レイやんまた女作ってる……」

「ミレイアは見てて元気が貰える」「確かに太陽みたいな子だ」

「アイカ、おひさ」「犬は草」「文香のプロ意識を感じる」「勝手に野戦陣地作ってる……」

「レナは頭が良いな」「大量の砂糖を入れててダメだった」「かわいい」「かしこい」

「レナはもう倫理観がアラサー共寄りだな……」「眼鏡イチカ!?」「リヴィウで何があったんだ……」

「5000 件」「もうキモいとか通り越してる」「自分も逆毛立ったよ」「女子高生から進化してねぇ!」「アイカはもうレイやん博士だな」「レナの成長を感じる」「デカデカヴァルキリー来たな、これは勝てる」「なんかこういうアイカも良い」


と、どれか1つでも思って頂けたら、ブクマ・評価・感想頂けると励みになります。

宜しくお願い致します。



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