表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Real Fantasy Life Online  作者: 北野 響
第一章
9/15

勝利

「はぁ…やっと倒れたか」

「防御力が高かったもんね。私とツクヨちゃんの攻撃以外あんまりダメージ入ってなかったもん」

「雑魚も多いから余計に疲れたっす」

「ねぇ、流石に多過ぎないかしら?」

「ああ、ここまで倒してるのに減っている気配がないからな。何かあるはずだ」

「案外、ボス倒さない限り無限湧きとかっすかね」

「最悪ねぇ、それは嫌だわぁ」

「この感じだとそれが一番あり得るな」

「モミジ?どうかしたの?」

「ツクヨ、ボスってあれだよね?あの人たち勝てそうに見える?」

「そうね…少し厳しそうね」


 あれって始まる時に何か言ってた人だよね。あんまり強い人じゃないのかな?盾の使い方シンゴの方が上手いと思うし、目立ちたくて…は流石にないよね?


「ケイ…」

「構わないぞ」

「いいの?」

「ああ、それに俺たちは元々五人PTだ。ツクヨ、ついて行ってくれ」

「流石に一人で行かせたりしないわよ。でも、本当に大丈夫?」

「問題ない。というかボスをさっさと倒してもらった方がいい」

「わかったわ、あと頼んだわね。モミジ行くわよ」

「うん。ちょっと急いだ方がいいかも」


 周りの人たちの動きはよさそうなのにあの人を気にして動きにくそうにしてる。あの人邪魔なんじゃ…


「あの…あなた、たちも…ボスの、方に…行くん、ですか?」

「そうだけど、貴女も?」

「はい…あのままじゃ…勝て、ないと…思うので」

「なら、一緒に行きましょ。貴女のPTは?」

「私、ネア…です。PTは…ソロ、だったので」

「そう、ならPT組んじゃいましょ」

「えっと、ネアさん。武器は?」

「呼び捨てで、大丈夫…です。武器は…短剣と…投げ、ナイフ…です」

「私が魔法撃つから守ってもらっていいかしら?モミジは暴れてもいいけど巻き込まれないようにしなさい」

「うん、わかった」

「わかり、ました。よろしく…お願い、します」


 今なら割り込めそう周りの人たちも邪魔にならない


「ツクヨ、今なら行けるよ」

「なら、行きましょ。…暴れるわよ!」

「うん、いくよ!〘抜刀・飛剣〙!!ツクヨッ!」

「ええ、任せて!――〘暴風の砲撃〙!」

「私も…行き、ます!」


 凄っ!ネアの投げナイフボスの目に入ったよ。今のうちに識別しとこう。


 大狼・ガルム Lv,C

 〈噛砕きLv,25〉〈薙ぎ払いLv,21〉〈遠吠えLv,23〉〈統率Lv,31〉〈大叫Lv,26〉

 〈大気の嘆きLv,18〉〈狂化Lv,15〉


 なにこれ!?強すぎない!?


「ツ、ツクヨ…アイツ凄い強いよ…」

「そうみたいね。でも」

「うん。ネアは行ける?」

「もち、ろん…です」


 これが今日最後の戦いだよね。気合い入れて頑張ろうか!


「〘納刀〙、〘抜刀・飛剣〙!!」

「〘嵐槍〙!」

「〘速投〙、〘連投〙」


 まだ三割しか削れてない。あの人たち微妙に邪魔な位置にくるから攻めにくい…


「ネア、モミジ、大きいのやるから注意引いてこっちに攻撃が来ないようにして頂戴」

「了解、ちょっと行ってくるね」

「わかり、ました。――〘千の投擲(サウザンド・スロー)〙」


 なにあれ!?カッコイイ!〈投擲〉スキルってあんなこともできるんだ。私も頑張らないと


「〘抜刀・弐閃〙!!」

「よし。避けなさい!――〘暴風の大竜巻(テンペストサイクロン)〙!!」


 あぶなっ!?当たるところだった…。うわぁ、一撃で一割減ってる。当たらなくて良かった…。


「俺らも加勢っすぞ!!オラァァァァ!!」

「大将に続けぇぇぇぇぇ!!」


 なんだ、あの集団。増援は助かるけど凄い集団来たなぁ。あ、あの大将さん凄い。回避の仕方参考にしようかな。


「〘抜刀・飛剣〙!…ツクヨ」

「なにかしら?――〘嵐槍〙!」

「さっきのもう一回撃てる?」

「残りMP的に撃てて一回が限界よ」

「それじゃあ最後に撃つのが――「邪魔だ!アーサー!!」――何?」

「あー、グランの前に入っちゃったのね」

「グラン?大将さんと知り合い?」

「ええ、色々とね。――〘嵐槍〙!」


 あ、五割を切った。あれ、赤く光ってる?―ッ!?


「直線上から避けろ!!」

「GURAAAAAAAAAA!!!!」


 なっ!?回避出来なかった人たちが一撃でやられてる!さっきの、範囲内にいると動けなくなるの?


「今のが〈大叫〉ね、厄介だわ」

「攻撃パターン変わるぞ!気を付けろ!」


 速くなった?攻撃当てずらい。ッ!?あぶなっ、攻撃速度まで上がってるのか。きついなぁ。


「〘抜刀・弐閃〙!〘納刀〙〘抜刀・弐閃〙!…〘抜刀・飛剣〙!!」


 全部は当たらないかっ!


「オラァァァァ!!〘竜牙斬〙!!」

「〘連投乱舞〙」

「〘暴風の砲撃〙!」


 これで一割しか減らないの!?もう、しぶとすぎるよ

 ・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・

 ・・・・・

 ・・


 あ、やっと残り二割になった。身体が赤くなった?さっきと同じ…じゃない!青く光り始めた―ッ!?あれは撃たせちゃダメだ!止めないと!


「チッ!おい、奴にあれを撃たせるな!流石にヤベェ!」


 大将さんも気付いてくれた!間に合って!


「〘抜刀・弐閃〙!〘納刀〙〘抜刀・弐閃〙!」

「ォラァァァァァァ!!〘破嗆斬〙!!」

「〘千の投擲〙」


 ―〘双撃〙!

 ―〘氷槍〙!

 ―〘五連斬り〙!

 ―〘影喰い〙!

 ―〘チャージ・ランス〙!


「GUGYAAAA!!」


 やった!間に合った!色が赤黒く変わってるけど残り一割!


「ツクヨ!!」

「任せなさいッ!――〘暴風の大竜巻〙!!」


「GU、GAAA……」


≪ワールドクエストがクリアされました。集計に入ります≫


 や、やった!勝った!!


「勝った、勝ったぞぉぉぉぉぉ!!」

「「「「「おおー!!」」」」」


 また、インフォがいっぱい来てる。確認、明日でいっか。


「お疲れ様、モミジ」

「お疲れ、やったね!ツクヨ。ネアもありがと」

「いえ…こちらこそ…ありがとう、ござい…ました」

「ああ、君たちだよね。最初に駆けつけてくれたのは、感謝するよ」


 誰だっけ?…ああ、大将さんに邪魔って言われてた人だ。名前は確か、アーサーって言われてたっけ?…この人雰囲気っていうか何というか、嫌いだね。イラッとする。


「君良かったら我々のクランに来ないかい?ボクは『円卓の騎士』というクランのリーダーなんだ」


 え、私に言ってるの?何考えてるのかわからないけど視線が何か気持ち悪い


「お断りします。クランとか興味ないので」

「少し考えてみてくれないか?」

「はぁ…戦闘中に周りが見えなくなるような人がリーダーのクランになんて入りたくないのでお断りします」

「なっ!?」

「あはははは、振られてやんの。よ、やっぱり暴風あんただったか」

「久しぶりね、グラン」

「暴風?ツクヨそんな呼ばれ方してたの?」

「なんだぁ?知らないで一緒にいたのか?『暴風の魔女』、βんときについた二つ名だよ」

「ぼ、暴風の魔女…」


 あ、まだいたんだこの人。早く行けばいいのに


「それで?何か用かしら?」

「いや。あいさつだけしとこうと思ってな」

「そう。まぁ、これからもよろしく?でいいのかしら」

「ああ、つってもこんなんでもなけりゃよろしくする理由もねぇけどな」


≪集計が終了しました。リザルトを表示します≫


 ―リザルト―

 クエスト名:西の主を撃破せよ

 達成率      :100%

 街の防衛率    :100%

 ウルフの目標討伐率:100%

 住人への被害   :  0%

 プレイヤーの死亡数:524

 MVPプレイヤー   :ツクヨ

 達成ランク    :S


≪達成ランクがSなため参加プレイヤーにSP10を付与しました。MVPプレイヤーには追加で5付与されます≫


「ツクヨ、おめでと!」

「ありがとう。そろそろ戻りましょうか」

「あ、ちょっと待ってね。ネア、フレンド登録しよ?」

「い、いいん…ですか?お願い…します」

「…はい、ありがと。また、会おうね!行っこか、ツクヨ」

「ええ、それじゃあね」


 ワールドクエストも終わったし街に帰ったらログアウトしよ。今日は色々ありすぎて疲れたよ。

スキル&アビリティの詳細

〘抜刀・弐閃〙

CT:45秒

抜刀攻撃時に初撃と同ダメージの追撃を加える。

〈嵐魔法〉

〈疾風魔法〉と〈流水魔法〉の取得で解放。嵐属性魔法が使用可能になる。

使用者のイメージで魔法を生み出せる。※作成個数に制限あり

〘嵐槍〙

共通アビリティ。INT依存の嵐属性攻撃。

〘暴風の砲撃〙

ツクヨ作成のアビリティ。前方にINT依存の嵐属性攻撃をする。ノックバック性能あり

〘暴風の大竜巻〙

ツクヨ作成のアビリティ。広範囲にINT依存の20連撃を行う。

〈大剣〉

大剣専用のスキル。

〘竜牙斬〙

STR依存の斬撃攻撃。チャージ時間で威力が変動。

〘破嗆斬〙

武器の耐久値を50%減らし、STR依存の斬撃、打撃攻撃。チャージ時間で威力が変動。


ネアの投擲に関してはまだ考え中です。今後書くと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ