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転生者とバグでない異世界人の物語  作者: @000-ooo


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57/112

57.王宮での説明

 俺が魔道馬車でハウゼンバー侯爵軍を破ったことは、瞬く間にアムスム王国中に知れ渡った。これにより、魔道馬車の有用性が改めて認識された。

 特に騎士や歩兵の突撃が魔道馬車に対しては無力であることが実証されたのである。これにより、騎士や歩兵の数をそろえるよりも、多数の魔道馬車をそろえた部隊を編成することが効果的とみなされた。

 また、魔道馬車に対する魔法士の存在もクローズアップされた。特にテー侯爵家とその寄子で行っている勉強会で強力な魔法士が多数輩出されているという事実から、その勉強法に注目が集まった。


 そういう状況で俺は王宮に呼ばれた。今回の戦争と魔道馬車の性能の説明である。勉強会については今の状況が分からないので、ジグムントお義父様に丸投げした。王宮に行くと、国王と第1王子、第2王子、宰相それにエウゲン将軍がいた。


 戦争の状況については、

「アムスム王国軍の撤収と同時にハウゼンバー侯爵軍が国境に現れたので、焦土作戦と補給路の寸断により敵の進軍を止めて、そこを魔道馬車で急襲殲滅した。

 魔道馬車については50台でなく200台用いた。魔法士がいなかったので、俺が付与した魔道具を発射する装置を魔道馬車につけた」

と説明した。


 魔道馬車の性能については、

「魔石さえ補充すれば王都から領都まで余裕で走れる。最高時速は時速100km、通常は60kmぐらいで走れる。

 馬車の正面には高出力の照明パネルが設置されているので夜でも走れる。

 馬車には20人が乗れる。中にはトイレと洗面台と調理台があるので、馬車の中でトイレもできるし、食事もできる。

 車体には、防火、衝撃吸収、物理耐性、魔法防御、クリーン、自動補修の魔法陣を設置してあるので、オオカミやゴブリン、オークぐらいなら、襲われても馬車から出なければ問題ない。オーガやビッグボアぐらいになると、車体は多分壊れないと思うが、ぶち当たられると、車体が横転すると思う。そうすると中の搭乗員が怪我をする。

 車外の風景は車内のスクリーンで見られる。車内には冷房と暖房がついている。

 魔力なしの歩兵や騎馬ぐらいだと、向かって来たら止められない。

 多少の窪地ぐらいなら車輪が10個もついているので走れる。ただし、落とし穴に落ちたら出られない。また、湿地だと車体がめり込んで走れない。

 高出力の魔法攻撃だと破壊される」

と説明した。


 エウゲン将軍から、

「侯爵軍からの魔法攻撃はなかったのか」

と尋ねられたので、

「侯爵軍は移動の途中で魔法士は最後尾だったので、まず、魔法攻撃の届かない範囲の部隊を攻撃した。

 その後、遠距離の魔道具で魔法士に攻撃をしたら、敵の指揮官が戦列を離れたようで部隊が敗走し始めた。

 そしたら魔法士による攻撃がなくなったので、魔道馬車で散開した部隊を各個撃破した」

「こちらの損害は」

「ありません」

「魔道馬車で注意するところは」

「森の中は走れないので、森に逃げ込まれると対応できない。また王都のようにどこに魔法士が隠れているか分からない所では戦えない。今回は戦闘の場所が平原になるように侯爵軍を誘導できた」

「魔道馬車も万能ではないのだな」

「はい、ありません。平原以外では運用を間違えると破壊されます。特に、高出力の魔法攻撃には無力です」


 第2王子から

「今のところ、この魔道馬車を作れるのはハルト子爵だけか」

「今のところ私だけです。妻のレンに作らせてみたのですが、うまくいきませんでした」

「王宮の魔法士でも無理か」

「土魔法の担い手でないと。魔道馬車を見本にして作ってみて、同じようなものができるならできると思います」

「いま月にどれくらい作っているのか」

「20台ぐらいです」

「増やすことは出来ないか」

「魔道馬車の素材が届くのがそれくらいなので、素材が増えれば月30台くらいまでなら増やせる」


 勉強会については、ジグムントお義父様が説明した。

「基本的にハルトがいたころと変わらない。魔術の実技は実践重視で、森に行って魔獣を狩って、実績を積んでいる。

 魔獣が不足する時は、ハルトとレンが魔獣を生きたまま捕まえてきていた。ハルトとレンがいなくなってからは、勉強会に参加している者が手分けして捕まえてきている。

 それと勉強会に参加している者には、宿舎で使用する魔石に魔力を補充してもらっている」

 第2王子が

「どのような魔獣を狩っているのか」

「ゴブリンやオーク、オーガやビッグボア、ビッグベアなどである」

「生きたまま捕まえてくるのか」

「生きたままである」

「オーガもか」

「私は無理だが、オーガを捕まえてくる子もいる」

「その勉強会にほかの地域の貴族の子弟の受け入れは可能か」

「狩ってくる魔獣の数に限りがあるので、これ以上の受け入れは無理である」


 こんな形で王宮での説明会は終了した。

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