66 織田信康、助け船を出す
「織田家に喧嘩を売った人間とその家族は熊が処分してもいいですよね」
またもや熊殿が問題を起こしていた
いや一連のだから一つしか問題を起していないのか?
つい馬鹿なことを考えた
・・・どうやら信康は現実逃避をしたいらしい
このまま頭を抱えて寝所で寝たい気持ちでいっぱいだがそこは我慢した
自制心が強いのも考えものである
「あ~、ここは清州城で~、斯波の殿の顔を立てて~」
思いつくままに口に出した
人は時間稼ぎとも言う
・・・ダメ出しをするというなら暴れ馬のような熊を何とかして見ろと言いたい
ダメ元で説得を試みたところ意外にも
「じゃあチェンジで!」
意外にも了承された
え?
断罪するんだよね?
その愛用の木刀で料理人達をヤっちゃうんだよね?
血祭りに挙げるんんだよね?
ついでに家族も血祭りだよね?
那古野城下で野盗達20人くらいを信長と一緒に血まみれ泥まみれの饗宴にしたのと同じことをするんだよね?
現場を見ていた人間はその夜から毎夜悪夢を見るほどの悲惨な宴会が行われるんだよね?
そう戸惑った信康は悪くない
『問題の9割は殴れば解決する』などと言って信長と一緒になって尾張の国中を荒らしまくった熊とは思えなかったからだ
見れば信康の家臣達も驚いていた
「え~、だってほら、熊って心優しい只の農民じゃん?
さすがに悪人とはいえ悲惨な目に逢っちゃうって判っているのを見るのはね?」
意外にも善人ぶっていた
・・・気にくわない奴らを木刀で殴り殺してきた人間がいまさら何言っているだと言いたい




