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信長様と行く戦国時代  作者: 焼ミートスパ
第4章 織田大和守家消滅編
65/84

60 織田信康、頭を抱える

こちらが朝廷からの文で


御所の雨漏りが酷いから修理費出して(意訳)




そんでもってコレが幕府からの文で


なんか幕府の言う事聞かない奴がいるんだ、一度シメるから兵を出して(意訳)




権力者達からの文の返答に織田信康は困っていた





当主である甥の信長の命により清州城に入った


そして尾張の国の守護の斯波義銀を助けるために書類を整理していた


そうしたら朝廷と幕府からの文が見つかった


信康が困った  ←いまココ


という訳である





はっきり言ってこの戦国時代


朝廷に金を払っている戦国大名なぞいなかった


おかげ?で朝廷は『実録!ボンビー生活一直線』となっていた



・・・この時代にTVがあればさぞいい視聴率すうじが獲れていたことだろう




ぶっちゃけ最近献金したのはたった二人で、そのうちの一人は織田信秀のぶながのちちおやなのである


信秀亡き今、『うつけ』が京まで届いている信長が払いそうになかった


という訳で同じ尾張の国繋がりでその上の守護の斯波氏に金の無心の話が来た訳である




・・・朝廷は斯波氏が清州織田家の傀儡になっていることを知らなかったらしい




お前の家臣の織田が払ったんだから上司の斯波氏も払うんだよね(意訳)


といったことが間接話法を3回くらい重ねて書いてあった




・・・最初、信康は時候の挨拶かと思っていたので完全に人選ミスである



まあ、京の人間の言葉なのだ




いい時計してはりますな


訳:いつまで居座りやがる、このトウヘンボク


などという人間の手紙を理解できる方がオカシイのである





実際、信康は最初に読んだ時、処理後の文箱に入れようとした


いや一度は入れた


その夜、清州城の割り当てられた部屋で寝ようとした時に気が付いた


あれは金の無心だ!、と




・・・人の言うことをそのまま信用しない本性はまさに社畜向きと言って良かった




もっともこの場合正解は


気がつかなったフリをして無視する


である



この時代朝廷に献金する人間はいないのだ


下手に返事を出すと火傷する、なのである




しかし人生の大半を戦に費やしていた信康はそれに気がつく事はなかった


実に御愁傷様、であった







・・・「どうしよう?」と考えすぎるあまりズルズルと返事が伸び、期せずして『返事をしないのが正解』を引いていた信康であった


もしも今回の一件を高みから見ることができた人間がいたらこう言うことだろう


「織田家はチート過ぎる!」

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