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信長様と行く戦国時代  作者: 焼ミートスパ
第3章 鳴海城主山口教継騒乱戦
53/84

48 山口教吉登場(だがすぐに退場)

「せっかく城持ちの家に生まれたのに父親バカのせいでおじゃんだな!


その上、何もなすことなく死んでいく


実に無駄な人生だったな」


熊がそう言うと山口教吉は泣きだした


男泣きである





あまりにも酷過ぎる人生


一体なんのために生きてきたんだ


心の中が荒れ狂っていた





それを見た教継ちちおやも涙を流していた


父親おのれの愚かさで自分どころか息子の人生まで終わらせたしまった


ついでに一族も終わった


泣くのも当然であった





それを見た信長様以下織田家一同は熊の行為にドン引きした




そりゃ織田家家臣一同おれたちは謀反人を許そうとしたよ


実に甘かった


それは認めよう





農民くまに指摘されたにも関わらず認めなかったこともあったな


ああ実に馬鹿だったよ


認めるのはやぶさかではない





だから自説を取り下げて山口親子を断罪することに決めたわけである


馬鹿をしたから乞われるままおまえにすべてを一任したよ


それは確かだ




だけどここまでやるとは思わなかった


それが本音である






すべてを引き受けることが決まった途端、熊は当主の教継を木刀で打ちすえた


打つ際に『リュウ ソウ セン』などと意味不明の言葉を叫んでいた姿は実に気味が悪いと言えた


やり方とやる姿の両方にドン引きだったのは立ち会った人間だけが知る事実である





父親の方を半殺しにした後は息子に方に詰め寄った





しゃがみ込み、地面に座っている教吉と同じ位置まで目線を下げた後、言葉責めが始まった






熊曰く


せっかくいい家に生まれて額に汗しなくても暮らしていけるはずだったのに残念だな


将来は城持ち、いやひょとしたらソレ以上になっていたかもしれない


それなのに馬鹿な父親のせいで不意になったどころか人生まで終わっちゃているよ


一体なんのために産まれてきたの?


悲しい?


哀しい?


悔しい?


今の気持ちはどんな感じ?


悪意のある言葉の洪水に晒され教吉むすこはとうとう泣きだした


まあボンボンなので当然である





「おいおい泣くなよ、こっちがいじめているみたいじゃないか」


いや虐めているだろ


周りの人間の正直な感想だった





「泣きたいのはこっちだぜ


天下統一のために邪魔になるのは上杉、武田、今川、六角、毛利、島津なんだぜ?


一人一年として六年もすれば天下統一だ


それなのにチョロチョロ邪魔をしやがってくれちゃったんだぜ?


どうしてくれるんだ?」


聞いている方が一瞬ウンウンと肯く程説得力があった





もっともちょっと考えるとおかしいのである


天下統一は誰にもされなかった偉業


それが今年は暖かいから早めに苗を植えるかといった世間話の口調で話されるのだ


付いていける方がオカシイのである







・・・熊の言葉にウンウンと肯いている信長様を見て家臣達は思った


こいつらは絶対におかしい

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