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第四部 「赤銅の航海者」 7
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《スペイン ビルバオ》
1月10日
ブレスト沖での異変から三日が経過し、異変は停滞をしていた。
赤黒い黒雲に覆われた海域は半径一〇〇キロを上回り海域に近づこうとする船は攻撃の意志の有無も問わずに撃沈された。まるで黒雲の中だけ色が反転したようになっていることから『反転海域』と名付けられ対処の検討が行われていた。
イージス艦のミサイルの効かない《戦人》とは違い反転海域の中心にある『何か』は明確にミサイルによるダメージを受けていた。しかし、圧倒的な物量と反撃力から攻撃することは危険だと判断され攻撃をしたアメリカ海軍もイギリス空軍も手をこまねかざるを得ない。
リュクサンブール公園で会った《戦人》のフッドはあれ以来ずっと榮倉と行動を共にしている。
さすがのフッドでもこの事態は予想できていなかったようで、ほとんどの船はまだ合流できていない。三日で集結した利用可能な戦力は強力な戦艦一隻に総合力の高い巡洋艦が二隻、航空機の運用に長けた空母が一隻だけだ。
空母以外すべてがイタリアとイギリスの《戦人》だ。
強大な日本艦もフランスに向けているようだが早く着いても一週間はかかる。
榮倉が運用できる『紀伊』『シャルンホルスト』の二隻もまだインド洋に達していないため榮倉は先にフッドに乗ることを決断した。




