第1話 星の始まり
4人の少年少女が真っ白な空間内でそれぞれのウィンドウを覗き込んでいた。
茶髪で長い髪を後ろでくくって茶色い目をした少女、菅原琉奈が、全員に問いかけた。
「名前どうする?私はそのまま本名で行くけど」
「じゃ、俺もそうしよ」
「じゃ、俺も」
「わ、私もかな……」
残りの少年少女、若干髪の長い黒髪黒目で身長の高い少年、髙橋蒼瑠と若干茶髪茶目ぎみの少年、井上朝陽と肩まで長い黒髪だけど毛先が若干紺色で目まで髪で隠れた身長の低い少女、望月碧星が全員で肯定し、さらに朝陽が4人でパーティーを組むことを提案した。
このゲームは最近はやっているVRMMORPGとVRMMOSVGの間のジャンルのゲームで、ワールド・デイブレイク・オンラインという制限のない世界で何でもできるという、サバゲーのようでそうじゃないものである。略称はWDOである。
あと、この世界のパーティーは、大人数で作るギルドの少人数版である。
「パーティーリーダーは誰にする?」
「ソルでよくね?」
「いいんじゃない」
「えっ!?」
こうして、なかば押し付けられる形でソルがリーダーになった。
「じゃ、リーダーがパーティー名を考えてね」
「えぇー」
ソルは30分ほど考えた末に、答えを出した。
「STARでいい?ソル、テラ、アサヒ、ルナの頭文字で」
「星?まあいいんじゃない」
このようにして、後に『凶星』と呼ばれるパーティーが誕生した。
それから、4人は1時間かけてステータスを振り始めた。
このゲームでは、HP、MP、STR、AGI、DEX、INT、VIT、LUKの8つがあり、最初は200のポイントのうちから自由に振り分けられる。HPとMPは1増やすと20増える。
ソルは、
HP300 MP100 STR50 AGI50
DEX10 INT10 VIT40 LUK20
アサヒは、
HP400 MP140 STR43 AGI40
DEX20 INT20 VIT30 LUK20
ルナは、
HP400 MP1000 STR30 AGI30
DEX10 INT40 VIT10 LUK10
テラは、
HP100 MP400 STR65 AGI65
DEX10 INT10 VIT5 LUK20
というふうに振った。
4人がステータスを振り終えると、アイテム一覧のようなものが出てきた。
これは、その中から3つアイテムを選ぶことができ、それを初期装備とするものである。
4人は10分で選んだ。
ソルは、〈無銘の剣×2〉〈鉄の胸当て〉〈双眼鏡〉
アサヒは、〈無銘の刀〉〈深緑色の羽織袴〉〈火打石と打金〉
ルナは、〈初心者の杖〉〈赤いローブ〉〈MPポーション×50〉
テラは、〈無銘ノ短刀×2〉〈紺色のフーデッドマント〉〈鉄のつるはし〉
を選んだ。
すると、4人の体が光りに包まれ、フィールドに転送された。
* * *
4人が目を開けると、森の中に立っていた。
その瞬間、4人は立て続けにスキルを獲得した。
ソルは、『隊長』『剣士』『二刀剣士』
アサヒは、『潜伏』『火炎使い』『侍』
ルナは、『潜伏』『魔女見習い』
テラは、『潜伏』『採掘』『短刀使い』
である。
ちなみに、このように簡単にスキルを獲得できるのは序盤のみである。
「へぇ、スキルってそんなふうに手に入るのか」
「なぜか『火炎使い』手に入ったなぁ、火打石持ってるだけなのに」
「えぇー、基礎だけ?」
「狙った通りのが来たぁ」
全員違う反応をしていたが、していたことは同じだった。
もちろん、周囲の安全の確認である。
周囲を見ると、ここが異世界だということがわかる。遠くには煙を吹き出す火山があるし、白い岩山がある。空には怪鳥が飛んでいる。
「とりあえずどこに行く?」
「まずはあの白い岩山に」
「わかった」
4人は白い岩山の方へ歩いていった。




