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73.判断早くねえかお前ら!?

俺とアリオスティンのパーティは、ランドモッタの門をくぐった途端に住民から英雄の如く歓迎された。

体力回復のスタミナポーションを優先的に配布され、グレードの高い宿の一室をそれぞれに割り当てられるという下にも置かない待遇である。


この戦争、このままいけば勝てる。


住民たちも、ランドモッタ勢として前線に出て帰還した連中も同じことを思っただろう。


日はまだ高い。

撤退している間、風の支配者を使って同盟軍の会話を拾っていたが、どうも敵軍の士気はかなり下がっている様子。

指揮官周辺の音も拾ったが、このまま戦争を続ければ負けるという危機感を抱いているようだ。


俺の予想通りの結末に落着しそうな予感がする。

つまり大量に殺し損ねたまま、戦争が終わるというガッカリな結末である。



翌日の朝。

同盟軍は使者を寄越して、降伏を申し入れてきた。


ランドモッタの首脳陣は拍子抜けした様子で降伏を受け入れたそうだ。

なお講和の内容は日を改めて決めることとなった。


かくして、あっさりと戦争は終わった。


戦勝の宴の主役は、当然ながら俺とアリオスティンのパーティである。


「やはりイズキは見どころがある。是非とも我がキルパート王国に来てもらいたい」


「だからそれは嫌だって言っているだろう」


「いち傭兵にして終わらせるにはもったいないのだ。イズキの腕は、魔族との戦いで活かすべきだ」


「嫌なこった。俺は迷宮都市に行くんだよ」


「迷宮都市か……確かに腕を磨き、一攫千金を狙うならば悪くはなかろう。しかしそのような俗な栄誉など――」


「はいはいはい。俺は俗物で結構なの。この話はこれで終わりだ。お前はさっきから話しかけようとしているあちらの方々の相手をして差し上げろ」


「あ、待ってくれ」


俺が離れた途端、アリオスティンに声をかけたがっていたご婦人の方々が殺到する。

奴め大人気だ。


とはいえ俺も見た目は整っているらしいから、年頃の近い女の子が寄ってくる。

だがそこは所詮11歳。

ちょっと年上のお姉さんはともかく、同年代かそれより下は生々しい話にはなりようがないので安心だ。

年上のお姉さん方にしても、俺は根無し草の傭兵稼業。

あちらでお困りの騎士様とは身分、つまり社会的地位や経済的安定感が違う。

ランドモッタに留まるつもりが皆無であると明言している以上、グイグイ来る子はいない。


モテるのはアリオスティンや俺だけではない。

もちろんクーラとタマもモテる。


ただクーラは山人族の厳つい面々と酒について語り合っているためか、女性陣は近寄りがたい様子。

クーラが酒に目がないとは知らなかった。

俺が子供だから酒場通いは遠慮していたのかもしれない。

考えてみれば初対面は酒場だったことを思い出す。


そしてタマはといえば、男性陣に囲まれて大人気だ。

華奢な見た目と、娼館で培ったのか天然なのか判じ難いあざとい仕草や言動で男どもを虜にしている。

ただ周囲の男どもも自身がタマと釣り合いが取れないのは自覚しているらしく、みんなのアイドル的な状態を維持するために暗黙のうちに紳士協定が結ばれているようだ。

つまり抜け駆け禁止、この空気を壊す者は許すまじ、である。


……平和だなあ。


結局、戦争ではちょっとした魂の貯蓄を増やしたに過ぎず、傭兵稼業で稼いだ報酬額もタマを盗み出したときの金貨の山の前では霞む。


むしろ戦争のせいで敗戦国に入りづらくなったというデメリットの方が大きいくらいだ。

戦争の勝因となった俺やアリオスティンの名は同盟国側に伝わっているはずだから、のこのこと入国したら報復されかねない。


後でクーラと迷宮都市に向かうためのルートを再考しなければならないだろう。


あ~もう、早く迷宮都市に行きたいのに!


├無銘の霊刀

│├【刀Lv5】

│├【不死者特攻Lv10】

│└〈断神剣〉

├邪神の加護

├風の支配者

├【魂獲得量増量Lv10】

│└【魂喰いLv5】─〈魂砕き〉

├【魂触Lv5】

└〈マスキング/常時化〉

肉体

├筋力

│└【怪力Lv3】

├器用

│├【投擲Lv3】

│├【鍵開けLv3】

│└(性技)

├敏捷

│├【走力Lv3】

│├【忍び足Lv3】

│├【軽業Lv1】

│├【姿勢制御Lv3】

│└【高速機動Lv1】

├感知

│├【聴覚Lv3】

│├【嗅覚Lv3】

│├【夜目Lv3】

│├【望遠Lv1】

│├【聞き耳Lv3】

│└【気配察知Lv2】

├生命力

│├【毒耐性Lv3】

│└(精力)

├【剣Lv3】

│├〈閃光突き〉

│├〈紫電一閃〉

│└〈影殺陣〉

├【短剣Lv2】

├【刀Lv2】

│└〈マナ・ドレイン/連動〉

├【斧Lv3】

├【槍Lv3】

├【杖Lv3】

├【弓Lv2】

├【格闘Lv3】

│├〈鉄身〉

│├〈鉄拳〉

│├〈呼吸〉

│└〈瞑想〉

├【盾Lv3】

│└〈魔防壁〉

├【隠密Lv2】

├【獣化】─【完全獣化】─【黒狼化】

├(淫獣化)

├【人化】

└〈イリュージョン/変装・怪盗ウルフ〉

精神

├理性

│├【並列思考Lv3】

│├【空間把握Lv2】

│├【算術Lv3】

│├【目利きLv2】

│├【交渉Lv3】

│├〈マナ・ジャベリン/長射程化〉─【投槍Lv3】

│├〈ファイア・ジャベリン/長射程化〉─【投槍Lv3】

│├〈ファイア・ストーム/広範囲化〉

│├〈ブリザード/広範囲化〉

│└〈コール・ライトニング/長射程化〉

├感情

│├【魅了Lv1/魔物】

│└(魅了)

├記憶

│├【剣Lv3】

││├〈閃光突き〉

││├〈紫電一閃〉

││└〈影殺陣〉

│├【短剣Lv2】

│├【斧Lv3】

│├【槍Lv3】

│├【杖Lv3】

││└〈瞑想〉

│├【投擲Lv3】

│├【格闘Lv3】

││├〈鉄身〉

││├〈鉄拳〉

││└〈呼吸〉

│├【盾Lv3】

││└〈魔防壁〉

│├【建築Lv3】

│└【鍵開けLv3】

├第六感

│├【直感Lv5】

││├【未来視】

││└【過去視】

│├【霊感Lv3】

│└【霊視Lv5】─【魂視Lv5】

├魔力

│├【魔力強化Lv2】

│├【魔力操作Lv2】

│├【魔力節約Lv2】

│├【睡眠適性Lv5】

│├【夢魔Lv5】─【夜の魔王】

│├(精力吸収)

│├【泰然自若Lv3】

│├【森の魔王】

│├【爪Lv5】

││└〈マナ・ドレイン/連動〉

│└【牙Lv5】

│ └〈マナ・ドレイン/連動〉

└魔術

 ├〈マナ・ボルト〉

 ├〈マジック・アロー/3WAY〉

 ├〈クリエイト・ポーション〉

 ├〈クリエイト・アンチドーテ〉

 ├〈マナ・ヴェール〉

 ├〈マナ・ハンド〉

 ├〈マテリアル・プロテクション〉

 ├〈ダーク〉

 ├〈マインド・リンク/相互〉

 ├〈マナ・ドレイン〉

 ├〈スリープ〉

 ├〈スリープ・クラウド〉

 ├〈ポイズン・スプラッシュ〉

 ├〈ポイズン・クラウド〉

 ├〈ペリッシュ〉

 ├〈ギアス〉

 ├〈ウォーター〉

 ├〈ヒーリング・ウォーター〉

 ├〈ピュリフィケーション〉

 ├〈ウォーター・スピア〉

 ├〈グルー・リキッド/速乾〉

 ├〈ファイア〉

 ├〈ファイア・ボルト〉

 ├〈ファイア・ウェポン〉

 ├〈ライト〉

 ├〈ヒーリング・ライト〉

 ├〈キュア・ポイズン〉

 ├〈フラッシュ〉

 ├〈イリュージョン〉

 ├〈ホーリー・ヴェール〉

 ├〈インビジブル〉

 ├〈アイス・ボルト〉

 ├〈アイス・ウォール〉

 ├〈サンダー・ボルト〉

 ├〈アポート〉

 ├〈ストレージ〉

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