↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/4

Miso soup Episodeー001

久しぶりに実家へ帰った、玄関のドアを開けた瞬間、懐かしい匂いがした。


 「おかえり」台所から母が言った。

 「ただいまぁ~」

荷物を置き、食卓へ向かう。テーブルの上には夕食が並んでいた。


 「今日は、あんたの、好きなものばっかを作ったわよ」

 「ありがとう!!!」


椅子に座ると、みそ汁の湯気が、ふわっと漂った。私は思わずお椀を覗き込んだ。

 「あっ、麩の味噌汁じゃんっ」

 「そう、昔から、好物だったでしょーっ」


 「わぁ、懐かしいよ」

 [何が・・・・・・っ?」


 「小学生の時、『恐怖の味噌汁』って、なぞナゾというか言葉遊び、あったからさぁ、それ思い出したぁーっ」

母は笑った。


 「あーーーっ、あったね、あったね、流行ったわ、思い出したぁー」


 「恐怖の味噌汁、"今日 麩の 味噌汁"ね」

二人で大笑いした。


何十年も前の、くだらない、言葉遊。文節を切るところを変えると意味が変わる。

 けど、胸の奥が少しだけ熱くなった。

 「そぅ言えば、あの頃よく友達とそんななぞナゾで遊んだ、他にもあったけど、忘れちゃったよ・・・」

 「そうね、こっちまで楽しませてもらったわ」

 「えっ、そうなのぉーーーっ」


私は笑った。

その時他人の笑い声も重ねて聞こえた気がした。


 「今、誰か笑った?」

 「えっ・・・っ」


 「・・・・何でもない、気のせい、気のせい」

母は不思議そうな顔をした。


残りの味噌汁を飲み、この味噌汁が記憶を覚ますことになるなんて、その時の美有は、知らなかった。



 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。