30話 月100万で愛人にしてやろう。
30話 月100万で愛人にしてやろう。
「パメラノとドナもいい……全員と付き合いてぇ。ハーレムしてぇ。でも、俺じゃあ、無理だよなぁ。あまりにも釣りあわねぇ」
「……ま、まあ、それは……そうですね……ハーレムはともかく、あれほどの美しさと強さを誇るアダム様と釣り合う男は……さすがに、センエース神帝陛下ぐらいかと」
「センエースなんか、俺以下じゃねぇか。性格悪いし、厨二だし、陰キャだし、実はずっとウジウジしてるし、なにより、あいつ、童貞なんだぜ。信じられるか? 実時間で1万年以上生きているくせに、まだ童貞。やばくね? 終わってるくね?」
「……」
「おっ、その顔は、お前も『1万年童貞は流石にヤバい。死んだ方がいい』と思っている感じだな」
「死んだ方がいい、などと思うワケないでしょう。……しかし、まあ、なかなか多角的に問題のある状態だな、とは思いますがね」
「気が合うじゃねぇか。どうだ、俺の愛人になるか? 月100万でどうだ!」
「……あなたは、どこかで、天上の方々に粛清されそうなので遠慮しておきます。犯罪者と関係をもっていた記録を残したくありません」
「はは。もっとストレートに本音を言えよ。『あんたみたいなカスじゃ、わたくしには釣り合いませんことよ。おとといきやがりなさって、おーっほっほっほ』ってよ」
「……いえ、上司に対して、そこまでハッキリとした非礼を申し上げることはできません」
「機械みたいな返事しやがって、くそ面白くもねぇ。この宇宙一最強のイケメンな俺様が景気よくボケてんだからよぉ、『いつから私のことをお嬢様キャラだと錯覚していた?』ぐらい言ってみやがれってんだ。俺に惚れてほしかったら、もっと瀟洒にボケてこい。猛毒舌の赤ちゃん言葉で俺の心をズタズタに引き裂いてみせろ。さすれば、直訳で歌えもしよう」
「……はぁ?」
ミカンの、完全なる本気の『何を言っているのか一ミリも分からない戸惑い顔』を見た事で、
エンスは満足したようなホクホク顔をして。
「てか、上司扱いしなくていいって言ってんだろ。お前の才能は本物だ。どうせ、いつか幹部まで出世する。そうなりゃ俺は、お前の足元に傅いて、靴をなめることになるだろう。タメ口使えるのは今のうちだけ。だからこそ、今だけは、目一杯、先輩風を吹かせてもらうぜ。さあ、ミカンよ! 這いつくばって、俺の靴をなめろ! どうした! 上司の言うことが聞けんのか!」
「言動の全てが支離滅裂ですね。……はぁ……」
だいぶ深めの溜息をついてから、
「もちろん、命令でしたら、本当に舐めますが……よろしいのですか? 私、エンス様から受けた屈辱、出世しても忘れませんけど」
「いい目だ、ミカン。虫ケラを見る、その目……いいよ、ミカン……すごくいい! ぁあ、今すぐ、君を……壊したい」
「…………」




