表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
13/22

第13話:芽吹く力と、ふたりの連携

翌朝。

悠斗とミリアは、並んでダンジョンの入口に立っていた。


「ここが……“夜哭の穴”。なんだか、風が冷たいわね」


「うん。でも、昨日はここで、僕……少しだけ戦えたんだ」


「じゃあ、今日からは“ふたり”で、戦ってみましょう?」


ミリアの言葉に、悠斗はうなずいた。


彼女は今日、戦闘用のゴーレム種子をいくつも用意してきたらしい。

しかも、ある提案を持ってきた。


「ねえ悠斗、あなたの“変字”って、武器や装備に文字を加えることで強化できるんでしょ?」


「うん、素材にある“文字”を装備に組み込むことで、特性が変わる。たとえば、“静”を入れると気配が薄くなるみたいな」


「なら、これを使ってみない?」


そう言って差し出されたのは――



【変字素材】:「芽」

・効果:装備やスキルに付加することで、「成長」「再生」「進化」の性質を得る。

・備考:植物・魔法生物系との相性が極めて高い。



「これは……」


「畑で採れた“魔草の芽”から採取した変字素材。戦闘に使う人は少ないけど……あなたの力なら、役立つと思って」


「ありがとう。じゃあ……やってみるよ」


悠斗は、腰の短剣――「月影の長剣」を手に取り、変字スキルを発動した。


「変字スキル、《変字・芽》!」


その瞬間、剣の刀身にうっすらと若葉の模様が浮かび上がり、ほのかな緑光が宿った。



【武器名】:月影の長剣 → 《萌芽の月影剣》

【効果】:連撃時、一定確率で斬撃に“再生封じ”効果を付与。

【副効果】:植物属性の魔法と同調しやすくなる。



「へえ……剣が緑に光ってる。やっぱり、あなたの力ってすごいのね」


「まだまだ、これからだけど……やれるだけやってみるよ」


ふたりは階段を下り、ダンジョン第二層へと突入した。



【第二層:月喰つきばみの苔壁】


暗い岩壁に、びっしりと青白い苔が広がるフロア。

湿気が多く、ぬかるんだ地面には、黒い水たまりがところどころに点在していた。


「なんか……この空気、魔力がこもってる感じがする」


「うん、何かが……来る」


――ゴボゴボ……ズズッ……!


水たまりのひとつから、ぬるりと這い出てくる影があった。

それは、体がゼリー状で、苔をまとったようなスライムだった。

だが――


「大きい……っ!?」


それは悠斗の身長の2倍はある。



【魔物名】:苔喰こけばみスライム

【種族】:腐蝕粘獣ふしょくねんじゅう

【特徴】:接触した武器を腐食する/水場で再生する

【弱点】:火属性/植物系魔法での吸収攻撃



「武器が溶かされる……!」


「私が援護するわ! ゴーレム展開!」


ミリアは腰の種袋から3つの種を放り投げ、同時に呪文を唱えた。


「《成長魔種・開花!》」


バチバチと緑光が地面を走り、

そこから三体のゴーレムが出現――その体はまるで蔦で編まれた巨人だった。


「わたしの“蔦兵ゴーレム”は、再生系の魔物に強いの。吸い付かれても、すぐに再生できるから!」


「じゃあ、僕はその間に……!」


悠斗は「萌芽の月影剣」と「鬼剣」を握り直し、

スライムの巨体に切りかかる!


まずは一撃――!


ザシュッ!


斬った場所から苔が吹き飛び、魔物がグラッとよろけた。


さらにミリアのゴーレムが一斉にツタを巻きつけ、動きを拘束!


「今よ、悠斗!」


「いくっ!」


――剣が交差する。

緑の光と鬼の紅の軌跡が、苔の怪物を引き裂いた。


ズズゥ……!


音もなく、魔物が崩れ落ちた瞬間、

スライムの中心から、コロンと光る球体が転がり出た。



【戦闘勝利!】

・ガチャコイン ×3

・変字素材「繁」×1

・新素材「魔苔の核」×1(※育成可能)



「やったね、ミリア!」


「ふふっ、あなたってほんと、強いのね。でも、まだまだ育てがいがありそう」


ふたりは顔を見合わせ、静かに笑った。


それは、まだ始まったばかりの“ふたりの冒険”の最初の成果だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ