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エンド29 メイスを買う

……。

………。

「………おはよう」


「……ぐぅ~」


夜にはあっという間に眠ってしまい、次の日の朝。

聖夜は朝の挨拶をするが、昨日と同じくキャーミャは起きていない。

 ーー今日は、できるだけ早く行動したいし、急所への攻撃は防がないとな。


「何か、盾になるモノは、………これでいいか」


聖夜は、近くにあった丁度良さそうなモノを拾い、自分の前に構え。

そして、ゆっくりとキャーミャに近づいていき、

 ーーここだあああぁぁぁぁ!!!!!!


プニッ!

人差し指を突き出した。

触れた頬から、柔らかい感触が伝わってくる。


「や、柔らかい」


チョンチョン。

プニプニ。

今度は2回連続でつついてみるが、2回とも柔らかい感触が返ってきた。


「……………」


プニプニプニプニ。

聖夜はだんだんと楽しくなってきた。

 ーーお、面白い。手入れされてる肌って、こんない柔らかいのか。これは、キャーミャと旅するときは毎日やろう。あっ、あと。良い化粧品とかも買ってやらないとな。


プニプニプニプニプニプニプニプニプニ。

聖夜は無言でつつき続ける。


「………あ、あにょ」


「ん?起きたか。おはよう」


キャーミャが起きたようだ。

聖夜は笑顔で挨拶をする。

それから、しばらくキャーミャは聖夜を無言で見つめ続け、


「………そろそろ、やめて頂けませんか?」


「え?………ああ。そうだな。お前がなかなか起きないから、手が自動で動くようになってた」


聖夜はキャーミャが起きても、ついついつつき続けていた。

キャーミャに指摘され、少し残念に感じながらも手を引っ込める。

それから、聖夜はキャーミャに手を差し伸べ、


「ほら。行くぞ。準備してくれ」


「はい」


キャーミャは手を握り返してきて、立ち上がる。

それから、準備をして何事もなく朝食をとり、宿を出る。

 ーーうん。昨日絡まれたのは、おかしかったんだな。毎日あんな絡まれるのかと不安だったけど、その心配はいらなかったか。


そんなことを考えていると、目の前に新しい建物が。

おそらく、


「ここ、だな」


「そうですね。武器屋と書いてありますので、あっているかと」


武器屋へ到着。

聖夜たちは1度目を合わせ、同時に踏み出す。


カランコロンッ!

「いらっしゃいませぇ~」


出迎えるのは、細身の男性。

 ーーあ、あれ?こういう所の店主って、ひげモジャのおっさんとか、ちょっと変な女の人とかじないのか?何でこんな細身で普通の男が武器屋なんてやってんだよ!!

聖夜は拍子抜けを通り越して、怒りが湧いてきた。

店員にとっては良い迷惑である。


「本日はどういったモノをお求めでしょう?」


店員は聖夜の怒りなどつゆ知らず、聖夜たちの求めているモノを尋ねてくる。

その質問を受け、まずはざっと店を見回してみる。

それから、キャーミャへと視線を向け、


「こいつでも振れるメイスが欲しいんだが。あるか?」


「ええ。勿論ございます。例えば、………」


聖夜たちは棚の1つへ案内される。

そこには、見ただけで危ないと分かるような鈍器の数々が。

その穴から、店員は幾つか持ち出し、


「こちらが、そちらの女性にも振れそうなモノですね。身長の関係で頭を潰すといった戦い方は出来ないと思われますので、状態異常を与えられるタイプのこちらなど如何でしょうか?」


そう言って、持っているメイスから1つ聖夜たちに見せてくる。

青いメイスだ。

 ーーこの青いメイスが、いつか赤く染まるんだろうな。……ブルブルッ!考えただけで背筋が震えてきた。


「ほう?状態異常か。どんなモノなんだ?」


「こちらは当たった場所が上手く動かせなくなる麻痺が掛かっております。メイスですと、毒などとは相性が悪いので、麻痺か混乱、後は気絶などがほとんどですね」


「なるほどな。……キャーミャ。どうだ?何か気に入ったモノなどはあるか?っと!その前に、値段を教えて貰って良いか?あまり高いとな」


幾らボスを1体倒してそこそこの金額を得たとは言え、1月生活すれば消えるレベルの額だ。

遊ぶなら3日で消えてしまうだろう。

聖夜が少し心配になりながら店員に目を向けるが、


「ああ。この麻痺のメイスでしたらこのくらいの金額になりまして、コレが1番状態異常付与では安いですね。他のはこのくらいの金額になります」


店員が金額を見せてくる。

金額が低い順では、麻痺、混乱、そして気絶だ。

 ーー相場が分からないが、まあこれくらいならいいのか?


「おお。麻痺なら買えるな。混乱はあと少しといったところだが、………キャーミャ。麻痺で良いか?」


「はい。構いません。あまり高い物を買っても、合わなかった場合に困りますので」


「それもそうだな」


麻痺のメイスを買って合わないと言われたら、ぶち切れることは確信できるのに、もし混乱のメイスレベルのモノまで買って合わないと言われたら、聖夜は感情を抑えられるか分からない。

もしかしたら、王族殺しなどという重罪をしてしまうかも知れない。

 ーーん?待てよ?俺、以前にもコイツのことを殺した気が。………コイツだけじゃないな。この国のトップも殺した気がする。

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