主戦場
俺の主戦場は少数台コーナーだ。
みんなが知らないようなことをすべて覚えて、打てるところを探す。
誰でも知っている、簡単に勝てる情報なんてものに意味はない。
「お、並んで打てそうだぞ」
「横に座ればいいのにゃ?」
2台ちょうどいい回転数で空いたのはゼクスイグニッション。
この台は前兆が特殊で、据え置きでも当日のゲーム数を参照して前兆が走る。
例えば、100Gで前兆が始まっても、内部ゲーム数は400だったりするのだ。
そして、本前兆のときだけ訳の分からない場所から急に前兆が始まる。
推定据え置きのこの台は300Gの前兆終わりで捨てられて、前日も同様。
もしリセットで500Gで本前兆に入らない場合、この台は確実に天井まで連れていかれるが、この台はコイン持ちがいい。
おそらく1万円ちょいでワンチャンス拾えるだろう。なによりこの間でプラマイゼロでも、軽いフリーズを搭載しているので、数をこなせばいつかフリーズで大きくプラスになるはずだ。
この台は当たったあとはすぐに敵を討伐するフェーズに入る。
ここの50%とかを5連続で引いたりして通すと、そこまでの攻撃で上乗せしたゲーム数がまるっと上乗せされていく。簡単な敵だと3回とかでチャンスがある。
50Gが元なら、100、次は150のように。今風にいうと東京喰種のバイツみたいなものだ。
これが200Gとかスタートだったり、上乗せ中にレア小役を引いたりするといっきに数倍になる抽選をしているので夢がある。
『神竜大戦!』
天井ARTに当選だ。ほぼ2人同時に。
俺の対戦相手は一番強いやつ。ほぼ無理。あっさり2回目の攻撃に失敗し、保証のゲームを貰って終わり。
アカリの対戦相手はチャンスの敵だった。
40ほどダメージを与えれば倒せる。最大で4回攻撃すれば上乗せ特化だ。
アカリはポンポンと継続させていき、60ダメージを与え討伐。
ここから60Gずつを50%以上で上乗せするチャンスになる。
アカリはボタンをバイブさせまくり、300G持ってARTがスタートした。
駆け抜けた俺は、次の台を探す。
(この台は・・・・・・俺が当たるまで打ってARTだけやらせるか)
ガールフレンド (仮)~聖櫻学園メモリアル~。数連続でREGに相当するARTを食らっている。
この台のどこを狙うか。それはブライドポイントと呼ばれるいわゆる穢れだ。
凄く地味な示唆で、通常時はゴッドのような数字が回転しているだけの画面だが、数字の並びで穢れポイントを示唆しているパターンがある。
これをアカリに任せても押し引きが難しいので、当てて、消化するだけをやらせる算段だった。
3000円で1度REGを引いたのち、液晶出目で765が出現した。これでブライドポイントがMAXになったので、当たりを引けば一人攻略が確定。大体600枚ほどの出玉を得られる。
(アカリは・・・・・・終わってないな)
当たりの画面でアカリの様子を見に行く。
何が起きたのかはわからないが、相当継続しているようだ。
俺が続行して打つことにしよう。
(世間一般でのデートってこんな感じなんだろうか?)
そう思ってARTを消化する。当たり中はドリームデートタイムなるものを消化するのだった。
中学時代からすでにパチンコにしか興味がなかった俺は相当世間に疎い。
最終的に3人攻略。1400枚弱の出玉を手に入れ、今日のところはプラスで終われそうだった。
(この店、設定、入ってたんだな)
最後に化物語の天井狙い。ハッピータイムに入り、天井恩恵のアイコンのしょっぱい倍々チャンスを消化後、逆押し左怪異停止からファイヤーシスターズの演出が3回。
次回予告からのボーナス確定画面はまさかの忍背景出現で赤7表示。設定5、6確定だ。
全台据え置き設定1だと思っていたが、思わぬ収穫だった。
残念ながら閉店まで3時間もないのでやめだ。
明日、一応朝から打ってみて据え置きかどうか判別しよう。
「づかれたにゃ~」
「お疲れ。アレなにがあった?」
「バトルに勝ったらなんかめちゃくちゃ上乗せしたにゃ」
「ああ、高い継続率を引いたのかもな。たしか80%とかあるし」
「じゃあ今日は10万円以上勝ったから、給料に2000円上乗せするよ」
午後21時のファミレス。アカリはハンバーグ、俺はオムライスを食べている。
8千円をアカリに手渡す。もうアカリを打ち子として使い始めて2週間が経っている。
この調子なら来月には給料を少しあげてもいいかもしれない。
流石に日当6千円でコキ使うのは酷だろう。早めに仕上がって1万円なり1万2千円くらいで使える人間になってほしかった。
・少数台コーナー:おおむね3台以下のところ、別名バラエティコーナー。
・前兆:当たるかもよ、と煽る演出。当たりの前兆のことを本前兆と呼ぶ。逆に当たらないやつをガセ前兆と呼ぶ。
・コイン持ちがいい:千円分のメダルでいっぱい回ること。少しの払い出しの頻度が高く、少ない投資で済む反面、出玉力が控えめだったり、天井がすごく遠かったりする。
・ボタンをバイブ:演出用のプッシュボタンは震える機能がついていたりする。震えることで当たりをお知らせする。
・駆け抜けた:何も起こらずただ当たりの区間が終わること。一応多少の出玉は出ている。
・穢れ:けがれと読む。一定の期間、出玉を増やしたりできないとこれが蓄積し、最大まで貯まると解放され、当たったり、当たりが強いものになる。天井の亜種。
・ハッピータイム:化物語での当たり中のこと。台によって個性的な名称であることが多い。
・倍々チャンス:枚数上乗せ特化ゾーン。この区間で引いた小役によって上乗せする枚数が変動する。
・次回予告:テレビやアニメなどでおなじみの次回予告は、パチンコやスロットでは高期待度演出となる。
・忍背景で赤7:特定の演出で設定を教えてくれる場合がある。ジャグラーなどには一切搭載されていない。
・閉店まで3時間:確率が収束するまで6時間ほどは欲しい。人によっては残り3時間でも打つが、今回は続行せず。
・日当6千円:通常の打ち子の相場よりはだいぶ安い。




