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8話 人攫い

評価、ブックマーク、感想ありがとうございます!とてもうれしいです!

「さーて、どこに行こうか。」


 全く何も思いつかない。

 何か食べに行こうかと思ったが、おなかがすいていないといまいちそういう気分になれなかった。

 

「ならとりあえず服とか買いに行こうかな。」


 持っているのは今着ている黒いマント一着だけ。

 まず下着は確実。それとあまり華美のは好きではないが、普段着ぐらいはほしかった。


「あの店に入ってみようかな。」


 商店街にはたくさんのお店があり、服屋も何軒かあった。

 どこに入ろうかと悩んだが、どこも同じだろうと思い、結局今さっき通り過ぎた店にした。


「すみません。」

「はい、いらっしゃいませ。」


 店にいた店主は40代くらいのやさしそうなおばさんだった。


「あの、普段着る服と下着を何枚か買いたいのですが。」

「普段着でしたらそちらにかかっているものなどがおすすめですよ。その前にまずサイズを測りましょうね。」


 私の体のサイズは見た目通りの年相応というような体型だった。

 身長はだいたい150センチとちょっとといったところだろうか。

 まあ胸もだいたい年相応という感じか。

 

 やっぱり平均が一番だよね。

 小さすぎたら周りがうらやましいし、逆に大きすぎたら周りからねたまれちゃうもんね。


「ありがとうございました!またのお越しをお待ちしております。」


 だいたい銀貨5枚くらい使って私は下着3日分と普段着を2着購入した。

 思ったより服は安かった。


「衣類は以外の安いのか-。勉強になるね。」


 しかし衣類は結構荷物になった。

 そこで私はいったん宿屋に帰り、買ったものを部屋に置いてから、また街を探索することにした。






「ふー、すっかり暗くなっちゃったなー。」

 結局どの店のも入らなかったが、街をうろうろしていたら、いつもまにかお店のランプはほとんど消え、商店街はだいぶ暗くなっていた。

 店じまいが思ったより早かった。

 

 まあ無理もないか。


 この世界には電気なんてものはない。だからどの店もランプを灯し商売をしていた。

 だからランプの灯が消えたらそこで商売終了である。

 換えの明かりをつけてまだ商売をしている店は2,3件ほどしかなかった。


「宿に帰ってもう寝ようかな。」


 しかしなんだかもったいないような気がする。

 一人暮らしを初めてしたら、暗い夜道を歩いてみたくなるのは私だけだろうか。


 私はなんとなく宿とは別方向に歩き出した。


 しばらく歩いていたらなんか変な二人組を見つけた。

 二人で重たそうな麻袋を持ってこんな暗い中ランプも持たずに歩いている。

 まあランプを持っていないのは私もだが。


 なにやら事件のにおいがしますね~


 はーい調子に乗り出しました-。

 気になったので私は二人の後を追ってみることにした。


 10分ぐらい後をつけてみたら小さな橋があった。

 二人は橋の下行くと麻袋を乱暴に地面に置くと何か話しながら肩にかけていたスコップで穴を掘り始めた。


「完璧に死体遺棄だね。」


 誰だって見ればわかるようなことを得意げに言う私。

 暗くなるとテンション上がるのが人間ていうものだし仕方がない。


「それにしてもあの二人馬鹿なのかな?ずっと私がつけるいたことにも気づかなかったし、今も私が見ているのにも気がつかないなんて。」


 私は橋の麓にしゃがんで隠れながら二人の様子をうかがっていた。

 その時だった。


 ゴソッ


 麻袋が動いた。

 まだ生きていたのか。


「こいつまだ生きていたのか!」


 男達も気づいたらしい。

 二人そろってスコップを高く持ち上げる。

  

 なぜだか止めなければいけない気がした。

 無意識のうちに私は男達の前に出て来てしまった。


「何をしているんですか?」


 男達に訪ねた。

 ぎょっとして二人はこちらを向く。

 

「こんな遅くに何をしていたんですか?」


 笑顔で聞いてみた。

 男達は何も言わなかった。しばらく二人はただ呆然と立ち尽くしていた。


「あ、見られちまった...。」

 

 一人が言った。はっとしたようにもう一人の男も言う。


「どうする?やっちまうか?」

「いや、こんな綺麗な娘だ。グロッグの旦那に持って行けばえらく喜ばれるに決まっている。」

「なるほど。たんまりもらえるかもしれねえな。だが、これだけの上玉なら俺も味見したいんだが...。」

「馬鹿野郎!グレッグの旦那からもらえる報酬が減るじゃねえか。それにこいつを持って行けば、俺たちにも何人か寄越してくれるかもしれねえ。」

「そうか、少し残念だな。とりあえず攫うか?」


 下種が...。


 なんて汚らし会話だろうね。それに今私を攫うっていったよね。あなた達はもうここで終わりだよ。


「おいガキ。見られちまったからにはしょうがねえな。とりあえず俺たちと来てもらおうか。」


 一人が私に近づいてくる。


「へへ、逃げるなよ。」


 手を伸ばしてきた。

 

「そんな汚らしい腕で私の触るな。」

 

 私はあの大きな鎌を出すと、伸びてきた手を切り落とした。


 ぶしゅうううううぅぅぅぅ


「ぎゃあああああ、俺の腕が...!!!」


 男が腕を押さえて地べたを転げ回る。


「うるさい。きたない唾や血を振りまかないでちょうだい。」


 暴れ回っていた男の首をはねる。

 男は動かなくなり、男の首から出てくる血は川まで届き、透明な川のキャンパスに、新たな赤い線が流れた。


「ひいいぃぃいい!!!!」


 もう一人の男が腰を抜かし尻餅をつく。


「さあて。あなた達のボスを教えてくれないかなあ?あなた達は私を誘拐しようとした。私をボスへの土産とするためだよねえ。だったらあなた達のボスも私の敵だ。部下の尻ぬぐいはちゃんとやってもらわないと困るからねえ。」


 死神が言う。

 悪魔はニタニタと笑いながら赤い目を光らせる。


「言わないのかー。そっかー。なら、ねえあなた。拷問の経験はある?」


 死神が男に近づいた。


「く、来るな...!俺に手を出したらおまえ、わかってるのか?!俺はグレッグ商会の人間だぞ!!この街で一番力を持った組織の人間だぞ!俺に手を出したらーー」


 スパッ


 男の首が飛んだ。


「まだ何もしていないのに自分からボスの名前を言うなんてね...。馬鹿なの?」


 屑どもの処分が終わったところで私は麻袋の方に向かった。


 麻袋はよく見ると少し血がにじんでいた。


 ザシュッ


 麻袋を切ると中にいたのは裸の女の人だった。

 女の人の顔は何度も殴られた様にボコボコに腫れ上がり、左目は目も開けられないようだった。体もあざだらけだった。

 また、全身に赤い斑点があり、所々ぼろぼろになった皮膚もあった。


 たしか保健の教科書で見たことがあるような...何だけ。うめ毒?だっけ。まあそんな感じの。性病の一種だったような...。なるほどね...。


 吐き気がした。彼女に対してではない。彼女が受けた行為に対してだ。


 彼女の茶色の右目が私の赤い目を捉えた。


「安心してください。私が全て治しますから。」


 そう言って私は彼女に触れた。






「さてどうしようか。」


 彼女の傷や病は全て治した。しかし彼女は眠ってしまったかのように起きなかった。


「息してるよね...。」


 口元からちゃんと呼吸音が聞こえた。

 

「とりあえず宿に運ぶか。」


 私は彼女を私のマントの一部で包むと、彼女をお姫様だっこで持つと宿屋に向かって走り出した。


 宿屋に着くと受付のお姉さんが彼女を見て驚きの声を上げる。


「ルーナさんお帰りなさい。どうしたんですかその人?」

「近くの通りに倒れていたので介抱するために連れ帰りました。宿代は二人分に変更してかまいませんよ。」

「うちは人数ではなく部屋ごとにお金を取っているのでその辺は大丈夫ですよ。わかりました。何か用意したほうがいいでしょうか?」

「じゃあ彼女が起きたら温かいスープを一杯もらえますか?もちろんお金は払います。」

「そのぐらい大丈夫ですよ!それにしても彼女ルーナさんより大きいですよね?ルーナさんって見かけによらず力持ちなんですね!」

「ま、まあ、毎日腕立て100回やってるからね!」


 彼女を部屋まで入れると私はまず、彼女を洗うことにした。


「やっぱり女の人なんだし、綺麗にしなきゃだめだよね...。体中血と汗でべたついているし...。ついでに私もシャワー浴びよう。ちょっと鉄臭いし...。」


 私はマントを脱ぎ裸になると、シャワーから水を出して彼女を洗い始めた。

 傷一つない彼女の顔はとても綺麗だった。でもまだ幼さが残る。たぶん20歳になってないんじゃないかもしれない。

 身長は170センチぐらいか。今の私の身長から比べると結構高い。

 また、真っ赤な綺麗な長い髪が特徴的だった。


 彼女を洗い終え、体を拭き、ベットに寝かせると私もシャワーを浴びた。

 転生初日からいろいろありすぎた今日はもう疲れた。


 シャワーを浴び終え、今日買った下着を着ると私は彼女の元に向かった。

 彼女は気持ちよさそうに寝息を立てていた。

 体を洗っているときも全く起きる気配がなかったので本当に寝ているだけか心配になってくる。


「本当に寝ているだけなんだよね?」


 シーツをめくって確かめてみるがどこも悪いとこはなさそうだ。というか胸でかいなあ。


「なんかした方がいいのかなあ。」

 

 試しに彼女に触れる。すると私の中にあるエネルギーが彼女に送られていった。


「え...。」


 慌てて戻れと念じると私の中にエネルギーが戻ってきた。


「なるほどね。誰かに力を与えたり出来るのか...。」


 これは大きな発見である。

 そういえばなんだか友達がほしくなってきた。

 一人暮らしあるあるだ。

 現実世界でも友達がいなかった私はなおさらだ。

 そこで思いついた。彼女に私の力(私が吸収した魂)をいくらかあげて、彼女を私の仲間にしよう!

 

 でも、やっぱりいやかなあ...。


「とりあえず彼女次第か...。」


 

 私の力(私が吸収した魂)を受け取ってくれるか明日彼女が起きたら聞いてみよう。


「そういえば、私どこで寝ればいいんだろう...。」


 ベットは彼女が寝てるし...。

 とりあえず今日は床に寝ることにした。

 


 


 

 

 



 




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