0.プロローグ
「美空瑠璃さん、あなたはお亡くなりになりました」
突然こんな事を言われたらどんな反応をしますか?取り乱しますか?冷静になんで死んだか考えますか?それとも運命を恨みますか?私の場合は…
「………」
無反応です。
私はどうにも生に関してあんまり興味がないんだよね。
「…驚かないんですか?」
「特には…。では1つ聞いてもいいですか?」
「なんですか?」
「私の死因は?」
「…大変申し上げにくいんですが、ストーカーに刺されて亡くなられたようです。」
「そうですか…」
「あなたは前の世で、大変徳を積まれたようなので転生できる権利が与えられます。希望とかありますか?」
「じゃあ、魔法が使いたかったので、剣と魔法の世界とかってできます?」
「はい。容姿はどうなさいますか?」
「決められるんですか?」
「はい」
「白銀の髪に右が金眼左が紫眼のオッドアイで」
「分かりました」
……………
「手続きが終わりました」
「そういえば、あなたは誰ですか?」
「私ですか?私は前の世で徳を積まれた方を来世に送る受付人みたいなもので、鈴木と言います」
「鈴木さんですね。分かりました」
「とりあえず、手続きは終わったのであの扉をくぐってください」
そう言って、鈴木さんが指したのはラスボスがいそうな門でした。扉じゃなくて門だよ‼︎
「はーい、では」
「行ってらっしゃいませ」
「頑張ってくださいね美空さん」
そう言った鈴木さんの声は、門をくぐっていた私には聞こえなかった。