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~一月~№1環の正月

 目覚めた朝は。

 

 カウントダウンライブのあと、帰宅した環は再び深い眠りについた。

 三が日は目覚める事はなく5日の朝に、彼女はひょっこりと目を覚ました。

 環はベッドからゆっくり起きあがって、リビングへと向かう。

「お母さん、おはよう」

 台所で朝食の準備をしていた絵美は振り返り、笑顔で返す。

「おはよう。環。あけましておめでとうございます」

 母の言葉に、

「あ、あけましておめでとうございます」

 環はぺこりと挨拶する。

「お屠蘇とおせち、お雑煮用意するわね」

「ありがとう」

 リビングのテレビでは正月雰囲気のワイドショーをやっている。

「お、ちぇんじまいらいふだ」

 和志はきなこ餅を頬張りながら、解散ライブの映像を観ている。

「お兄ちゃん」

「よくやったな。環」

「うん。ありがとう」

 環はお茶を一口飲んで、

「はぁ」

 と幸せそうに一息ついた。

「環っ!目が覚めたって!」

 俊二が慌ててリビングへと駆けてきた。

「あ、おとうさん。おはよう。あけましておめでとうございます」

「おはよう!あけましておめでとうございますそれからお疲れ様っ」

「うん」

「そうだ。環、お年玉」

「いいよ。もう大人なんだし」

「いいから貰っとけ。和志も貰っとる」

「お兄ちゃん」

「据え膳食わぬは男の恥・・・だ」

 環は深く礼をし、俊二の差し出したポチ袋を大事そうに両手で貰った。

「さ、正月はじめましょ」

 絵美は豪華な重箱を持って来る。


 正午。

「いってきまーす」

「気をつけていってらっしゃーい」

 環は初めて振袖を着て外へ出た。

 倉野宅の玄関には、碧が腕を組んで立っていた。

「アオちゃん。あけましておめでとうございます」

「おう。おめでとうございます・・・環、大丈夫なのか」

 彼は彼女の体調を慮った。

「うん。まあまあかな」

 彼女の言葉に彼は一瞬だけ目を伏せ、

「そっか・・・着物似合っているよ」

「ありがと」

「三社詣出いける?」

「勿論」

「よし。じゃあ。矢留の神社はこの前行ったから、水天宮と日吉神社と三柱神社にするか・・・ちょっと歩くけど」

「おけ、おけ、散歩コースだね」

「じゃ、いくか」

「うん!そうそう。お父さんにお年玉貰ったんだ。後で美味しいもの食べようよ」

「だな」

 ふたりは手を繋ぎ、ゆっくりと歩きだした。



 お正月。

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