未知との遭遇ー
教頭は保健室に連れて行かれたみたいだ。
「アティ、次はどこ行きたい?」
はい、エリックが紳士気味でノンビリ歩いてます。
回りたい所も回って漸く落ち着いたのでしょう。
そして、自然と歩くペースはゆっくりになり、柱の影にチラホラと隙を窺う肉食動物(肉食系少女)の姿。
―振り返れば奴ら(複数)がいる。
まあね。身長こそまだまだだけど同年代相手ならエリックがモテない筈がないのよ。
まだ140センチないから男らしくなくていいけど、三年もしたら見違えるでしょうよ。
綺麗系の女の子は、あんましエリックに興味なさそうで、ヒロイン系素朴美少女みたいな子とかツインテが似合いそうな可愛い女の子のほうがガツガツしてたりするもんなんだね。
そうした子には、少なからずオプションに男の子ついてるみたいで、貴族っぽい子はどうせ敏腕執事の卵でしょうけど、心配性幼なじみかなんかですかね。
幼なじみ標準装備の時代がきてるんでしょうか。
幼なじみ標準装備で、バックオーライ、発射オーライのABZですか。
自前のSRS(和訳※補助拘束装置)エアバックでエリックの頭を固定する私も端から見たら立派なABZですかね。
ABSではないくてアバズレのABZは、捻りすぎて詰まりませんからABZは没ですか、はいはいそうですか。
―すいませんねオッサンで。
それで、何の話だったっけ?
とりあえず、“私とは遊びだったのね。楽しかったわありがとう”みたいな感じを演出しておけば、恋愛にちょっとしたスパイスを効かせられるかもだけど可愛い彼女とか知り合いの幸せは祝福出来ない私がいてはる。
紹介しといて上手くいったら何かとじゃまをしたくなるタイプだな。
大人の女?なにそれ美味しいの?
むしろ、カップルは闇討ち上等な、モテない男子の如き狭量加減はオッサンの影響ですか。
バレンタインにギブミーちょこれーとと思いながら、214には特に出掛けもしない身の程を知る男。
バレンタインの夜は星空を眺めながら一人買い置きのチョコレートを摘まむ。
そして、三級品の安タバコの紫煙がプカリ。
―ヘタレダンディズム。
哀愁感もなく、格好良さが見当たらない残念加減に泣けてくる。
老いては一人、諦念の中で定年を迎える未来と、独身貴族にすらなれない貧乏ぶりさ。
パチンコとギャンブルは手を出さないで生きた方が身の為なのさ。
携帯の料金も毎月二万、ほぼエロい電子書籍に使われてたとかアホすぎた大人。
ネトゲーやってた時は、ガチャやりすぎて携帯料金が五万超えた時には膝が震える思いしたから、ガチャガチャはやらなくなったけど、ソーシャルゲームのガチャで一万とか平気な顔してたのは、五万で一回壊れたんだろな。
あれも、W定額じゃ無かったら毎月百万は請求来ますよ?
そういや、パケ死とかあった時代もありましたね。
通信量限界で通信停止。
通信量復活させるのに、電源入った状態で電池抜いて再起動かけるとまた一時間くらい遊べたり(完全に携帯電話がオモチャな状態)
やはりオッサンどこか壊れてた気がする。
きっと、オッサンは死んで救われたにちがいない。アーメン。
とりあえず、エリックは貴族だし、早々オッサンみたいになる事はないと思えるよ。
それでも、エリックが仲良くしてる人とかいるならそうゆう方にも会ってみたいですね。
生徒会とか、王国側権力者の子息とかいますでしょうが、エリックは知り合い(ライバル)の話しとかあまり言わないから気になったのよ。
「そうですね。エリックのお友達の所とかどうですか」
「では、教室に戻ろうか」
あるぇぇっ?お待ちなさい。貴族だしクラス以外に誰かいたりするもんでしょ。
いや、貴族の仲間なら紹介とかありえないのか。
知りたいから連れて行ってと言われて、知り合い貴族の所に行ったら悪い意味で笑われたりするんだかも?
将来は派閥作ったり政治やらの難しい関係を結ぶ仲間になる訳ですもん。
自分が親しいからなんて理由で知り合いを気軽に連れて行く方のは有り得ないか。
「元々今の学園に友と呼べる物は居らんからな」
「そうなんですか?」
「うむ、今のクラスメイトもアティほど親しくない」
因みに私は、身分的にお供止まりでございますから、友達と同列にしてはいけません。
しかも、お供にしても主に迷惑をかけるダメなお供です。
でも、お情けありとは言え、図書館勤務で自立してるし、生活的には独り立ちしたから“オトモダチ”くらいにはなれたでしょうか?
とりあえず、たまに勘違いされますが恋人だけはない。
エリックには、ゆるふわ金髪美少女が映えると思う。
エリックの身長が伸びるまでに横に並べて眺めたいです。
「エリック様ー?」
―ピンクだけはありえない。




