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底辺男のミセカタ 〜ゴミスキルのせいで蔑まれていた俺はスキル『反射』を手に入れて憎い奴らに魅せつける〜  作者: 筋肉重太郎
第二十四章 第一基地防衛戦線

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第一防衛基地本陣 その3

 お互いに覚悟を決めると、一体何が起こるのかは火を見るより明らかだった。


「だりゃりゃりゃりゃ!!」


「くっ……!」


 偽黒ジャケットよりも攻撃性能に優れている鎧の男が拳のラッシュを繰り出し、砂鉄の拳を作らせないほど暇のない攻撃を加えるが偽黒ジャケットも負けじと砂鉄を壁状にし、ガード体制を引いていた。


「りゃりゃ……りゃ!!


「!」


 しかし、このままでは防戦一方なのは目に見えている。ただそれと同じ位、拳のラッシュがずっと続くわけではないのも明らかだった。


「ここっ!」


 ラッシュが止まった瞬間を見逃さず、的確なカウンターを胸に突き刺す。鎧の男は少し後ずさりするが顔色は変わっていない。


(やっぱり……たいしたダメージは入っていないか)


 鎧の男は典型的なタンカーであり、耐久力も平均の比ではない。偽黒ジャケットもそんなことは承知の上だ。鎧の男も「温いな!」と言わんばかりにニヒルに笑い、再び突っ込んでくる。


(あの砂鉄がほぼ無限に生まれてくるのは知っている! だが、砂鉄のガードが自動でないことも知っている!)


 鎧の男は偽黒ジャケットが最年少マスターとして東京派閥に所属していた時代を知っている。つまり、偽黒ジャケットのスキルについても詳しく知っていた。ガードはオートではなくマニュアル。偽黒ジャケットが目で追えなければ意味を成さない。


(多少ダメージをもらっても構わない! とにかく攻撃のリズムを作る! 奴にターンを渡さない!)


 攻撃のテンポに対するリズム作りを優先し、積極的に攻撃を仕掛ける。対して偽黒ジャケットは向かってくる鎧の男を見て、顔には出さないものの、ウェルカムな体制を作っていた。


(……でも、それでいい!)


 鎧の男はスピードも中々だが、目で追えない程じゃない。地面に両手を付けしゃがみ込み、必殺技を発動する。


「砂磁獄!!」


 砂鉄が地面に流れ落ち、瓦礫を巻き込みながら地面に巨大な渦を形成する。その形はまるで蟻地獄。磁力で作り上げた巨大な罠が、怪物の口のように大きく広がった。


「うおっ!?」


 足がぬかるみ、鎧の男の体が地面に張り付いて空への脱出を不可能にする。砂にぬかむという表現も変な感じだが、本当にその通りと言っていいほど、地面にずぶずぶと沈み込んでいった。


 それだけでなく、砂鉄の磁力も作用しており、鉄が含まれる第一防衛基地の残骸も磁力で引っ張られ、砂鉄の渦の中に飲み込まれていく。


 しかし、鎧を着ているはずの鎧の男の鎧は引っ張られない。それは偽黒ジャケットも理解していた。





スキル名 プライマルアーマー


所有者 金 武夫


スキルランク hyperハイパー


スキル内容

 あらゆる状態異常を無効化する鉄壁の鎧。防御力もとてつもなく高く、攻撃力もアップする。





 防御力が高いのは見た目からしても明らかだが、問題なのは状態異常を無効化する部分だ。これのせいで砂鉄の磁力が意味をなさない。偽黒ジャケットのスキルの強い部分である磁力の反発と吸収の特性が活用できない。相性が悪いと言える相手だった。


(けど、これは有効だったわよね!)


 足のぬかるみによる行動の抑制。しかも、そのままだとこちらに自然と寄ってくる仕組み。あまりに蟻地獄。


(私の弱点を覚えていたか! それを即実践……成長したな!)


「ただ! 私も成長していないわけではないぞ!」


 鎧の男は全身に力を込め、なんと力ずくで足を持ち上げ、砂鉄の渦から脱出した。


「どうだ! 日頃積み上げてきた筋肉による筋力突破! 伊達に現役最強を名乗っているわけではない!」


 偽黒ジャケットは驚愕を超え、少し引く。絵面があまりにも脳筋すぎたためだ。


「何……まじか……」


(何か対策はしてくると思ったけど、まさかその方法が力ずくって……ありえないでしょ……)


 ただ、偽黒ジャケットは鎧の男が対策してくるのは考えていた。目視で足が砂鉄の渦から抜けてたのを視認した瞬間、地面に付いていた両手を天高く上げる。砂鉄は手に反応し、一気に上に飛び上がり1点に集まる。空中で集まった砂鉄はもにょもにょと噛まれているガムのように変形し、1つの形を作る。


 長い胴。大きな尻尾。短い手。大きな口。それは今しか見れない。なおかつこれから先は見れない代物。


「グオオオオオオオオ!!!!」


「こ、これは……」





 それは、腐るほど見た……黒い龍。





「成長してるのは……私もってことよ」


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