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10.白神の虎と血の狼

10.白神の虎と血の虎


冬華『なんなのよ!マナカさん!!』

冬華はマナカに興奮したようにグイグイと歩み寄ってくる。


マナカ『あれはね……伝説のソウルキリンガー《蛾麗がらい)はる)》……雫と雨未のお祖母さんのソウルキリンググッズよ』

冬華『えっ!お婆ちゃん?!雫と先生の?』


マナカから告げられる事に冬華は驚きの声を上げる。


雨未『白虎!《白神はくしん)咆哮ほうこう)》』

白虎『グオオオオン!!!』


白神から放たれる咆哮は岩や地面、木々を切り裂くほどの力を放つ。


ハーデス『くっ!』

ゼウス『んん!』


その凄まじい威力の咆哮がハーデスとゼウスの衝突を妨いだ。

咆哮を受けた二人は互いに距離をとり二人の敵意は白虎へと向けられる。


ハーデス『へぇー 神属性かぁ やっかいね』

ゼウス『まあ やるなら相手してあげてもいいけど?どうするの?雨未』

雨未『うーん…私的には雫ちゃんを返してほしいんだけなんだけどね…そのために戦わないといけないなら…やるけど?』


三人が睨み合い辺りには電撃と砂嵐がはしる三人の力の圧がぶつかり合っているのだ。


マナカ『これが雨未の…けど変ね…春さん*もう一つの力*はどうしたのかしら?』

冬華『マナカさん?』



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


雫『ん……んん…ここは?あれ?姉ちゃん?……何で姉ちゃんが!…』

ノア『起きましたか…雫』

雫『ノア!て言うか 俺何か力解放したんじゃないの?! こう凄い力みたいなの』

ノア『ええ…私はゼウスの力…いえ…私はゼウスの力が人の姿になっただけの物…私を受け入れる事はつまりゼウスを受け入れる事と同じ』

雫『ゼウスを受け入れた?……なら今戦ってるのは?』

ノア『ええアナタの考えてる通り今戦ってるのはアナタの中にいたゼウス本人よ』


そう言うノアに雫は力無く呟いた。


雫『じゃあ…俺自身の力じゃなかったのか…ソウルキリンガーとしての力も要はゼウスの力だったんだろ?俺には力なんてなくて……全部ゼウスのだったんだ…フハァハァ…馬鹿だなーそれを俺の力だと思って誰かを護れてたなんてね……馬鹿だな』


そう力無くうなだれている雫にノアは声をあげた。


ノア『アナタ…本当に馬鹿ね!』

雫『は?そうだよ俺はただの勘違いやろうさ…』

ノア『はぁー…アナタは本当に馬鹿ですね…何も分かってない…』


ノアは深いため息をついた後雫に歩み寄り…


ノア【バチン!!】


ノアの平手打ちが雫に炸裂する。


雫『いってー!何すんだよ!!』

ノア『すんだよじゃないわよ!私は言ったはずよアナタの力だって!』

雫『でもそれは……』

ノア『よく聞いて雫私はゼウスの力だけどね貴方の力でもあるの貴方の力も混じってるのよ…春…貴方のお婆様が昏睡状態だったとき貴方に狼の血の力を授けたの…貴方の*血*にね…感じて私をさあ私を受け入れて…』

雫『ノア……んっん…』


雫とノアは混じり合うように熱いキスを重ねた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


ハーデス『豪火龍撃!』


ドドン!


雨未『白虎!《白神の爪痕》』

白虎『グルォォ!』


ズバババ!


ハーデス『くっ!強いわね~』

ゼウス『そっちばかり気を取られたらダメよ』


ゼウス『水龍の波動』


ゴゴゴゴバォン!


雨未『白虎!《しん)月牙絶風げつがぜっぷう)》』


ギュッッーードバーン!


ゼウス『くっ! 危ないわね!』


3人の激しい力がぶつかり合う。

そのぶつかり合う力にマナカ達はなすすべなくただ見守ることしかできないでいる。


マナカ『こっ…このままこんな激しい闘いが続いたら…日本が沈むわよ!』

冬華『どうするのよ!マナカさん!』

マナカ『でもあたしたちの力じゃ…』


ハーデス『業火爆炎山!』

雨未『白虎の雷迅連波!』

ゼウス『水龍轟虎撃祭波!』


ドゴォーン!!


3人の極限までの力がぶつかった。

その瞬間日本は大きく揺れ動いた…いや始まりから大きく揺れ動いていたが更に大きく揺れた。

この揺れで火山や津波が起き始めたのだ。


雨未『しまった!』

ハーデス『余所見してんじゃないわよ!《風雷》』


バジン!

爆風と雷が一度に雨未に直撃する。


雨未『きぃゃぁぁぁ!!』


雨未は悲鳴を上げながら激しく落ちていく。


ハーデス『ざぁまぁーーーアハハハ!』

ゼウス『雨未……ってな…なに?!』

ハーデス『アハハハ…ってキャア!』


突如ゼウスの体が光だし何かが抜け出して行った。

その光は高笑いするハーデスを思いっ切りぶっ飛ばした。


雨未『うぅぅ…雫…ちゃん?』


雨未がゆっくりと目を開と雫が顔を覗き込んでいた。


雫『姉ちゃん…大丈夫か?』

雨未『うん…何とかね…』


雫は雨未の安否を確認するとそっと寝かせてくるっと回った。


雨未『雫ちゃん?…どうしたの?』


雫に問いかけると。顔を少しこっちに傾ける


雫『あの二人を…止める…殺ってくるよ…』


そう言うと雫は…


雫『我が身に宿りし*闇の血*よ!今力を解き放たん!こい!《血のブラッディー・ウルフ)》!!』


雫の体内から溢れ出た大量の血液が大きな狼の姿となっていく。


ハーデス『あれは……』

ゼウス『チッ!春…あんた厄介な力を授けたわね』


マナカ『あれは!まさか!』

冬華『あれが雫の力なの?マナカ!?』

マナカ『あれは…この世界に一つしかないとされる力……そう一つなのよ…この力は……』


マナカ『世界でただ一つの何者にも侵されることのない『無属性』の力……『ブラッディー・ウルフ』


雫『さあ…始めようぜ…二人とも!』



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


次回最終回!

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