後処理
あの爆破は結局、駆け付けた医療班と共にきた事件調査班とやらに引き継がれました。探索魔法を使って爆破の原因を調べた結果。あの爆破は、魔力が暴走したときに起こる現象のアレンジ版の単純な爆破魔法であった様です。ですが、あまりにも魔力の暴走時に起こる現象の術式に似ていることから、私の魔力が軽量化魔法の掛かった鞄に溜まってしまったことも捨てきれないようです。ですので、後程私の魔力とその爆破に使われた魔力を比較するそうです。原理としてはDNA検察のようなものらしいです。
ちなみに、あれからアシュリー兄さんは王宮御抱えの医療班? とやらに連れていかれ、治療を施されていました。
私、この時初めて知ったのですが、この世界って前世のRPGのような回復魔法が無いようなんです。もしかしたら古事記や特殊な一族の中にはあるのかもしれないのですが、この国に公式に使える人は居ないそうですよ。そして、それはあっても禁忌の魔法に分類される可能性が高いそうです。ここの医療班のお姉さんが教えてくれました。
例えば怪我をして皮膚が傷ついたとき、皮膚を魔法で再生させる事は不可能らしいのです。皮膚を再生というより、治癒能力を急激に活性化させたり、細胞分裂を早めたりすることになる様です。そんなことをしてしまうと、寿命が極端に減ったり、急激すぎる治癒は誤ると、変な眠気を起こし、そして永遠に目覚めなくなったりするそうなのです。なので、アシュリー兄さんも魔法でパパッっと治すのではなく、魔法で薬の効き目を最高まで高めたもの、薬草や魔草でできた最高の薬や、最新技術で治療してもらったそうです。ゲームがいかに御都合主義でできていたのか、此処に来て魔法が存在するこの世界で現実を見せられた気がします。
「さて、僕の治療も終わったしそろそろ行こうか」
「ん......早く行かないとレイミアが困る......」
「(......?)」
何やら私が現実の難しさに浸っていると、兄二人が何処かに行く算段を立てていました。何処かに行くのでしょうか? 私がそう思いながら頭のなかにクエクションマークを浮かべていると、更に話は代わり続けました。
「あ、そうそう。新しいレイミア様のお部屋ですが......」
「あ、その事は大丈夫。僕と同じベットで寝るから」
「へっ!?」
「......兄さん怪我してる。僕も一緒に寝る」
「......いや、でもベット1つしかないし」
「キングサイズだから余裕」
あぁそう言えば、私は全く考えて居ませんでしたが、爆発があったせいで部屋が大惨事になってしまったんですよね。また新しくお部屋を用意してもらうのは忍びないので、アシュリー兄さんと寝てもいいなら、私もそれがいいと思います。それに、これ以上私が大きく成ったら兄弟で一緒に寝る事なんて無くなるので、きっといい思いでになりますね。
「ッチ......と言うわけだから新しい部屋の準備は必要ないよ」
......アシュリー兄さん今舌打ちしました?
「......そうですか。ではそのように使用人には伝えておきますね。あぁ、そうでした。今回の事件は我が国の警備の甘さが招いた結果。申し訳ありませんでした。差し支え無ければ先程の事件で燃えてしまったレイミア様のお洋服は我々が御用意させていただきたいのですが.....」
「いや、レイミアの服は僕とレイミアで選ぶから」
「ですがもう今日は店が閉まってしまうでしょうし、今日だけでも御用意させてくださいませ」
この人たちなんで私の洋服で揉めているんでしょうか? 私は着るものさえあれば何でも良いのですが......それにそろそろお夕飯の時間じゃないですか?
「......む、じゃあ今日の分の洋服と明日の着替えだけお願いします。それ以降は街に買いにいきますので」
「ええ、お任せください。急いで準備をさせますので」
グラーシアさんがそう言うと丁度その時、部屋に扉をノックする音が響き使用人の方が晩御飯の準備が終わったと伝えに来ました。なんでも先程の爆破事件の調査ですこし夕御飯の時間が延びていたそうです。
まぁ、一時間なんてとっくの一時間前に過ぎてますよね............




