永遠とは
今回はゲイン視点です。
ガタガタと廊下がやけに騒がしい、何かあったのだろうか?
竜族の里に社会科研学として滞在して今日で1週間がたったが、未だに家に帰りたいとは思えなかった。此処の家の暖かさや、私が皇子であることを忘れて居られるからと言うのも勿論あるが、第一の理由としてはこの家の御息女。レイミア様がいらっしゃるからだ。
彼女は、一目その姿を見たら私の脳から、心から、結して消えることのない存在となった。周りとは何かが違う。上手く表すことができないが、竜族の奇跡の女児と言うこと抜きにしても彼女は特別だった。その証拠に、彼女の周りはハース王国にある協会よりも清んだ空気をしていた。
初めて見たときはその美しさから、その威圧感から、存在感から、俺は圧倒されてしまったが、俺の妹のカレンはどうだろう? 早くお近づきに成りたいと急いてしまったのか、レイミア様にお得意のマシンガントークを疲労してしまっていた。あ、不味い。俺がそう思ったときには男の俺からしても不快な表現が混じって居たのだ。女性のレイミア様に取ってはさぞや嫌悪感を覚えてしまっただろう。その証拠に族長一家揃って冷たい殺気をカレンへ送っていた。今回は旅行だけではなく社会科研学として滞在させて貰っているんだぞ!? 俺はそう焦りカレンに無礼を止めるよう言ったが、黙っていろとヒステリックに叫ばれてしまった。普段はここまで盲目なまでに一人の人へ執着はしていなかった。それがどうだろう、カレンはここまでなりふり構わず犯罪一歩手前まで犯し始めている。
滞在一日目、カレンは隙を見ては話し掛けようとしていた。マナー等はきちんと守っていた。
滞在二日目、カレンはまだめげずにレイミア様に話し掛ける隙を探していた。何故か周りを敵視し始めた。まだマナー等は守っている。
滞在三日目、夜に様子を覗いたときにレイミア様の母君であるイレーネ様の悪口を言っていた。隙あらば話し掛けるだけには止まらず、TPOを弁えずレイミア様に付きまとうようになった。マナー等は少しずつ無視するようになった。
滞在四日目、終にカレンは竜族の、それもこの家の物しか知らない道まで使い、レイミア様のストーカー行為をするようになった。何故彼女が本来知らないはずの道まで知っているのかは分からないが、これは許される行為ではない。今回の件で俺はカレンを見限る決意は充分すぎるくらいに出来上がっていた。
滞在五日目、気に来てからカレンの奇行は止まることを知らず、日に日にエスカレートしていくばかりだ。それなのにレイミア様はまるで全てを許容し、受け入れ包み込むほどの慈愛の眼差しを向けてくださる。あぁ、なんて心の広い人なんだろう。彼女を見たときその美しさから神に愛されていると思ったが、違う。彼女が神そのものなのかもしれない。
滞在六日目、あぁ、我妹はなんて愚かなのだろう。彼女と血が半分とはいえ繋がって居ることが恥ずかしい......今すぐに殺してしまいたいくらいだ......
滞在七日目、今日で竜族の里には暫くお別れとなる。俺は今日と言う日を忘れはしないし、カレンのしたことを永遠に赦す日は来ないことを、ここに誓う。
ちょっと日記っぽく書けていたらgood




