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竜族族長の娘  作者: 五月雨 アルト
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甘えるとは

今日は家中大忙しです。


あっちでパタパタ


此方でふきふき


そう、今日は年を気持ちよく越すために大掃除をする日...........


 12月  31日 大晦日おおみそか です!!


雪は降ってないのでホワイト大晦日ではないですね。


...え?このネタ引っ張る必要ないですか?


そうですか、そうですか........



ん"ん"ん"...........



話を戻しますが今日は大晦日です。


うちも里の長のいえですので、使用人も護衛の人ももちろんいるのですが、自分が過ごした場所は自分で綺麗にするというのが習わしとしてあるらしいので、使用人さん達にはあまり頼らずに自分達でお掃除します。


あ、勿論この家は素晴らしく広いので、庭のお掃除や屋根裏等と言ったものは使用人さんが手伝ってくれますよ。


この家を家族だけで掃除したら年越しちゃいますからね~...........これ冗談じゃ無いですよ?



さて、そういうわけなので、私の家族は朝から大忙しです。

でも私はまだまだ一人じゃ過ごせないので、家族の誰かの掃除が一区切り付いたら交代で休憩がてらに私の面倒を見てくれます。


正直、何も掃除のお手伝いができない上に、休憩の邪魔までしてしまっているこの状況は大変心苦しいのですが、まぁ大きくなったらお手伝いするので今は許してください。


そんな謝罪めいたことを私が頭のなかで考えていると、一気に現実に引き戻すかのように声をかけられました。



「レイミア?ぼーっとしてどうしたんですか?おねむですか?」


「んみーー?」


あれ?レオン兄さんいつの間にお守りを交代したんですか?

さっきまでアシュリー兄さんがそこにいましたよね?

本当に何時交換したんだろう.....全然気付きませんでした.....


そうなのです、ついさっきまで私のお守りは、普段から部屋を綺麗にしているため比較的早く掃除を一段落し終えたアシュリー兄さんがしてくれていたはずなのに、いつの間にかレオン兄さんにバトンタッチしていたのです。


きっと、というか十中八九私が考え事をしているときに交代していたのでしょうが、それにしても物音に全く気付かないとは........不覚です......!!



「.....ふふふ、レイミアは皆が忙しいのが解っているのですね?」



当たり前ですよ!こんなにどたばたと物音たてて、あっちいったり、こっちいったりしているのに暇してるように見えるなら、私は自主的に精神科か眼科の入院を希望します。



「...ふふ、ふふふ、レイミア......貴女は本当に優しい子ですね.........」


「んーみ?」



レオン兄さんはいきなり嬉しそうに前世で私が聞き慣れていた男性の笑いとはかけ離れた何処か優美さを感じる笑いを溢しながらそう言い、私の頭をやんわりと撫でた。


いやいやいや、いきなり何の話ですか?!



「皆が忙しそうだから、甘えるのを我慢しているんですよね?」



私にはもっと甘えても良いのですよ?...と、言いながら私の頭を撫で続けるレオン兄さんに私は一言言いたい。



この人は 赤ん坊に 何を言っているんですか?!


ハッ!もしかして私が精神的に甘えるのを遠慮してしまったがばっかりに心配をかけていたのでしょうか...........


そう言えば前世で、男だらけの中に年の離れた妹が出来たら可愛がるとよく漫画で描かれていましたね.....まぁ大抵そういう環境の下に産まれた女の子は、蝶よ花よと育てられ過ぎて我が儘勘違い娘になってますが.........


もしかしてこの一家が私に過保護なのは私が甘えなさすぎて心配かけさせていたのも一役買っているとか?..........


え、そうだとしたら罪悪感が凄いんですけど.........


取り敢えず我慢している訳ではない、という弁解と心配かけてごめんの意思表示として、今はレオン兄さんの指でも握っておきましょう。



「にーにー」


「....!!レイミア........」



するとどうでしょう、指を握っただけなのにまるで蕩けてしまうかのような優しい眼差をして、私を見ながら指を握った私のもみじおててを反対の手で包むように握り返してくるではないですか。


やはり普段甘えるような行動を取らなかった子供が自分に甘えるような行動を取ったからかとても嬉しそうです。


私も今までなつかなかった猫の餌付けに成功したときは我を忘れるほどに喜んだものですよ........何か違う気もしますがまぁ良いでしょう。


兎に角、この人はきっと前世で言うところのシスコンと言うやつなのでしょうね。

だからこの程度の事で喜ぶし、あまり泣かなかったり、甘えてこなかったらお守りが楽と考えるのではなく心配するのでしょう。


何だか今の出来事で元社会人としての意識があるせいか、今までまともに赤ん坊らしく甘えられていなかった事に、酷く罪悪感を覚えました...これからは少しずつでも歩み寄ってみようと思います。



うん、甘えていく、甘えていくけどね?........


取り敢えず私の手を離してくれないかな?レオン兄さん.........


取り敢えず手が疲れたから一刻も早くその、女の人も吃驚な美しい手を離してくださいお願いします。


甘えるのはあくまでも私の体力と気力があるときですよ?

この人たち1度構いだすとなかなか離してくれないんですよ!!



「あぁ...レイミア....貴女は、本当に"   "..........」



ん?ごめんレオン兄さん、最後の方何て言ったか聞こえなかったよ。


まぁきっと赤ん坊に話すようなものだからそこまで重要なものじゃ無いよね?





このあとレオン兄さんは一旦休憩をしに来たパピーと交代で部屋を出ていった。










ちょっとずつですがなるべく読みやすくなるように少しずつ修正していきたいとおもいます。

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