言霊に告ぐ
私(作者・冨井)は俵藤太の言霊に悩まされていた。
前にも書いたが、彼が毎日のように語り掛けるストーリーは時間を取られるしかなり迷惑なのである。
そこで思い切ってここで言霊に告げることにした。
「藤太、この小説はずいぶんと伏線が多く張られているけど長くなるよね?」
・・・ああ、長編小説だからな。それが何か?
「現時点でのブクマ見てるか?2人だけだよ。評価者は1人。レビュー、感想はゼロ。つまりほとんど誰もこの小説の続きに期待してないってことだ」
・・・それはまだこの小説を楽しめる読者に出会ってないってことだな。
「たぶんそんな読者はここでは永遠に現れないよ。僕はもう書く意欲を失った。打ち切ろう」
・・・打ち切るだと?まて、ようやく敵組織の実態が徐々に明らかになりつつあるところだ。面白くなるのはこれからなのに、打ち切ってどうする?
「ネット小説では面白くなるまで何話も読まなきゃいけない物語なんか、誰も読まないんだよ。1話読んで『ああ、すっきりした』って清涼飲料水みたいな話でなきゃ。ストレスフリーが鉄則なんだ」
・・・おい冨井、本気で打ち切る気か?これから神谷が重大な話を語りはじめるところなのに?
「だからそれは読者にとってはどうでもいいことなんだ。読者あってこその小説だよ」
・・・お前のホラ話は長々と書いたじゃないか。
「『空手バックパッカー放浪記』は少ないながらも固定読者が居て、今でも読み継がれている。だから完結まで書けたんだ。誰も読まない小説をこれから百何十話も書き続けるのは苦痛だ。だからもう止める。また適当な発表の場が見つかったら書くかもしれないが、それまではサヨウナラだ」
というわけで、唐突だがこの物語は打ち切ることにした。
またの機会がもしあれば、藤太に復活してもらうということで・・・おしまい。




