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初めてのわがまま

耐えられない。

苦しい。


「なんでも相談しろよ」


5人に言われた言葉。相談していいの?

口に出したら。現実になりそうな気がする。


信じろ、そう言われた言葉を。

信じよう。


とにかく、5人に確かめなくては。

私は元来た道を走り出した。


ようやく見たことのある庭園のアーチが見えてきた。


そっと抜け出し、お城の私室に戻る。

急いで元のドレスに着替えてメイドを呼んだ。


「急いでデュラン皇子に会いたいの。お願いできるかしら」


メイドが請け負い、ドアから出て行った。


さて。どう切り出せばいいのだろうか。

私を捨てないで・・・とか、なんだかな。

子供産めてないしな。


しばらくしてメイドが戻って来た。


「今から大丈夫だそうです。こちらにいらっしゃいます」


言うが否や、5人が駆け込んできた。


「ジューン!」


私は目くばせでメイドを下がらせ、人払いをした。


「お茶の用意も・・」


「そんなことはいい。お前からの呼び出しなんて初めてだからな。何があったんだ」

そう、今まで大してわがままも言わず、そっと暮らしていた私。

だからだろう、執務を放って5人全員で来てくれたのだ。


「小耳にはさんだのですが。私が妊娠しないため、第三妃を娶られると・・・」


「誰に聞いた?!」


お仕着せを着て歩いているときに大臣貴族が話しているのを聞いてしまったのです。


「そうか・・・」


その反応は本当なんだな。


「神殿がうるさいんだ。ジューンが妊娠しないのはしないようにしているからなんだが」

は?


「俺らもまだ若いし、楽しみたいだろ。まだ何年かは作らないでおこうって・・」


私が!どんなに!心配したかわからなかったのですか!


「ごめん、まだ1年だろ、ジューンも若いしそんな気にしているとは思わなかったんだ」


じゃあ、神殿にそう言えば良いじゃないですか


「どうも神殿に金を積んだらしく、神託が出たと言い張ってるんだ・・・。俺らのせいだが、証拠がない。でも第三妃として入ってきても俺らは納得しないし、何とかして無効にしようと思っている。だからジューンは何も心配することはないぞ」


信じていいんですか


「俺らがジューンにメロメロだってことはわかってるだろ?」


わかってます、わかっていますけど。


「心配なんだね」


はい。心が折れそうです。身を引かなきゃって思っても思いきれなかった。


「なんでお前が身を引くんだよ、大丈夫だ、安心しろ」


頭をポンポンとされてかわるがわる抱きしめられ、私はようやく胸のつっかえが取れた気がした。


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