妊娠しない私
気が付いてみたら。というか、気が付かないふりをしていた。
輿入れをしてからほぼ、毎晩。
なんならここ数か月は。昼間も。
私が濡れなかった日は無かった。
もう11か月も経っているのだ。
妊娠しない・・・。
日本の古には「3年産まずは・・」と言うひどいことわざがあったがここは1年も待ってくれないのか。
と言うか、こんなにやってるのに、妊娠しないなんて・・。
しかもタイミングが悪く、今朝から私は月のものになってしまった。
その間は皇子たちは私の部屋にやってこない・・・。
どうしたらいいの・・。
しかも頼みの綱のメアリーは外交でとても忙しい。
私は自分で自分の身を守るしかない、そう自分を奮い立たせた。
第三妃はまず、間違いなくやってくるだろう。
これがやはり、この話の主人公・・?なのだろうか。
私は断罪されるんだろうか。なんだろう、淫行罪かな。
・・・大丈夫、冗談が思いつくくらいだから大丈夫よ。ジューン。落ち着け。
脳内会議を続ける。
しばらく、実家に連絡はしてないけど、マリーが「お姉さま、相当稼いでいるわよ、いつ城を追い出されても大丈夫よ!」って言っていたからきっと金銭面は大丈夫だ。
それに、何より、書類がある。私の身分と家族はみんな無事だ。
だけど・・・。幾ら、お金があっても。この身があっても。
わたしは。
あの5人が。
大好きなんだ。愛してるんだ。って身を切られるような気分になった。
涙が、涙が止まらない。
私はそのまま黙って城を出てしまった。




