表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王が現れたから、勇者の子孫らしい俺がちょっくら倒してくる  作者: 堕天の翼のあさぼらけ
名所を巡ろう~虹の架け橋から神帝のほこらへ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/221

第53話 勇者六魔将から逃げる

 昔、勇者ウラワが虹の橋をかけたと言う岬で、魔王六魔将のひとり、だいまどうのスズキくんに出くわしてしまった。

 レベル差のありすぎる相手に、俺は逃げれる気がしない。



「ユウタ、逃げるわよ!」

「分かった!」


 海底洞窟で、俺はドラゴンに殺された。

 また死ぬのは、まっぴらだ。

 男ならここで、逃げの一手だ。

 女にはそんな事は、出来はしないだろうが。

 戦闘の間合いに入っていない今なら、逃げられるはず。


 しかし俺は、こけてしまった。

「な、何やってんのよ、ユウタ!」

「くそ。」


 そうは言うが、ユミコさん。

 レベル差がありすぎる相手からは、逃げずらいって。


「いいわ、呪文で逃げましょう。

 トラベル!」

 ユミコは転移呪文を唱えた。

 しかし、何も起きなかった。


 ユミコは戸惑う。

「くくくく、無駄ですよ、お嬢さん。

 魔法封じの結界を、張らせてもらいましたよ。」

 とだいまどうのスズキくんは、ニヤける。


 ハッとしてユミコは、辺りを見渡す。

 俺たちの周りには、スズキくんと同型の魔物が、数体いた。

 どこから出てきたのかは知らんが、おそらくスズキくんと同じく、石像が実体化したのだろう。


 チビデブな体格なこいつらは、スズキくんと同じ、黄色い布をまとっている。

 だけどスズキくんみたいな清潔感は、皆無だった。

 そこが六魔将とやらとの、違いか。

 って、よく見ると、赤い布をまとったヤツもいるな。


「くくくく、お嬢さん、あの世でカトウサに、恨み言のひとつでも言ってやりな。」

 とスズキくんは、にじり寄ってくる。

「く、これくらいの結界、上位の攻撃呪文には効かないんだけど。」

「えー、だったら使ってよ、ユミコさん。」

「バカ。この時代の魔王と戦うのは、あなたでしょ。

 私が出しゃばるのは、駄目なのよ。」

「それで殺されたら、ただのバカじゃん。」


「ユミコ?はて、どっかで聞いたような。」

 スズキくんの動きが、ぴたりと止まる。


 そりゃあ、勇者ウラワと一緒に、魔王と戦ったひとだからな、ユミコは。

 人間の間には伝わってないけど、魔族の間には伝わっているかもしれない。


 だけどユミコの事が、スズキくんにバレたらヤバい気がする。

「なら、これ使って逃げればいーじゃん。」

 俺は転移の翼を取り出す。


「あ。」

 スズキくんは一瞬、ヤバそうな感じをかもし出す。

 だけどすぐに気を取り直す。

「くくくく、そんなアイテムが、通用すると思ってるのかな。」


「ああ、思ってるよ、くくくのく。」

 俺もスズキくんの真似をしてみる。


「ば、ばか、やめろ。

 ここでおまえを取り逃したら、私が魔王様に責められる!」


 うん、そんな事、黙ってればいーのにな。


 俺は左手でユミコを抱き寄せ、右手で転移の翼を空へ放る。

「くぅくくく、また会おう、スズキくん!」


 俺とユミコは、オオミヤ城前に転移した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ