第51話 勇者伝説の場所に立ち寄る
サカドの街で魔法の鍵をゲットした俺。
これからどうするか。
確かオオミヤ城に、魔法の鍵がかかった扉があったよな。
ユミコはなんかショック受けてるけど、俺は詳しく聞かない事にした。
サカドの街を出た俺とユミコ。
「じゃじゃーん。」
と言ってユミコは右手を立てる。
ユミコの右手の中指に、指輪がはめられている。
「えと、その指輪がどうかしたの。」
とりあえず俺は、聞いてみる。
「これはね、魔力の指輪。
なんと、歩くだけでマジックパワーが回復するのだぁ。」
「おお、凄い。これで宿屋に泊まらなくて済むな。」
「でしょお。」
どこでこんなのゲットしたのか。
それは、あの建物の中に決まってる。
勇者ウラワと旅をした仲間の、イソノアケミの子孫の家。
そしてユミコは、なぜか悲しげだった。
だから俺は、あえて聞かなかった。
「あ、でも俺のマジックパワーは回復しないから、宿屋に泊まる必要はあるのか。」
「マジックパワーなら、オオミヤ城の光あれジジイが回復してくれるわよ。」
「え、マジで?」
「マジです。」
そっか、あのジジイ、そんな事が出来たんだ。
なら帰還呪文で、一度オオミヤ城に戻ろっかな。
丁度魔法の鍵もゲットした事だし。
その前に、勇者ウラワが虹の橋をかけたと言う、北西の岬を見てこようと思った。
オオカミの魔物やがいこつの魔物を倒しながら、目的の岬へ向かう。
その岬の近くには、ギリシャ神殿を思わす様な石の柱が、何本も並んでた。
中には、魔物の彫刻を上に乗せた石柱もある。
バスケットボールの魔物や、ドラゴンの魔物。
まだ俺が出会っていない魔物の彫刻も、そこにはあった。
「ここって、昔からこうだったの?」
俺はユミコに聞いてみる。
「んと、昔は殺風景な岬だったんだけどね。
やっぱ勇者伝説のおかげかな?」
「じゃあ、観光地?みたいな感じか。」
勇者ウラワが、ここから虹の橋をかけたと言う。
それにあやかってのモノか。
魔王が現れて、魔物が凶暴化したため、観光地の役目をはたさなくなったのか。
現に、この場所でもオオカミの魔物は出現した。
折角来たのだから、岬の先まで行ってみる。
「おまえ、勇者だな。」
声をかけられたので、振り返る。
だけど、そこには誰もいない。
魔物の彫刻が、あるだけだ。
確かカワゴエの村周辺で出会った、チビデブな魔物。
なぜかこの彫刻だと、左手に杖を持っている。
俺が不思議に思ってると、なんと、彫刻の魔物が実体化する!
カワゴエの村周辺で出会ったチビデブは、黒く汚れたぼろ布をまとっていた。
しかしこいつは、黄色く輝く布をまとってる。
清潔感が増した感じだ!
「ユウト気をつけて。
こいつはだいまどうのカトウサ。
魔王六魔将のひとりよ!」




