第44話 勇者仲間が戦ってくんない
ユミコを仲間にして、イワツキの村を去る俺とユミコ。
って、ユミコを仲間にするのに、何話費やしたんだ。
この調子で、魔王討伐までたどり着けるのだろうか。
俺もユミコ争奪戦で、レベルが三つくらい上がったみたいだ。
なんか、脱出呪文と帰還呪文を覚えたみたい。
そしてユミコも仲間になってくれて、なんとも心強い。
待ってろよ、魔王!
そんな俺たちの前に、がいこつの魔物が現れた!
さあ見せてくれ、ユミコの力を!
ってユミコさん?
なんでそんな遠くで、手を振ってるんですか?
く、ユミコの考えてる事は分からんが、今は戦闘に集中だ!
がいこつの魔物は、手強い相手!
こいつに先手を取られる前に、なんとか行動出来た!
俺は鉄の斧でがいこつを攻撃!
どご!
いつもよりダメージを与えたみたいだが、がいこつは倒れない!
がいこつの反撃!
がつっ。
体力の二割くらい削られた!
俺もレベルが上がったからか、防具をキッチリ装備してるからか、以前のような大ダメージを受けない!
俺は鉄の斧でがいこつを攻撃!
がご!
がいこつを倒した!
41円落ちていた。
おお、以前はあんなに苦戦した、がいこつの魔物。
それをこうもあっさり倒すとは、俺も強くなったもんだ。
って、そんな感慨にふけるより、ユミコさん!
「ちょっとユミコさん。」
「なあに、ユウタ。」
近づく俺を、ユミコは笑顔で迎える。
「なんで攻撃してくれなかったんですか。」
「え、何言ってんの?」
俺はパーティ組んだ相手に、当然の事を聞いたつもりだ。
なのに、なんか変な返しが返ってくる。
「何って、俺の仲間になってくれたんすよね。」
「はあ。」
俺の質問に、ユミコはため息を吐きながら、首をふる。
「あのね、ユウタ。
私が戦闘に参加したら、意味ないでしょ。」
「えと、何言ってんですか?」
「はあ、こんな事も分からないだなんて、ほんと、最近の若いもんは。」
「いやいや、」
ユミコさんも若いでしょ、って言いかけたが、ユミコは450年前の人間だったっけ。
「あのね、戦闘で得られる経験値は、パーティで山分けするの。
私が一緒だったら、ユウタの取り分は、今までの半分になるの。分かる?」
「は、はあ。」
うん、そうなんだ。パーティ組んだ事ないから、知らなかったよ。
「それに私のレベルは、すでにカンストしてるから、意味ないのよ。」
「は、はあ。」
うん、それと戦闘してくれない事と、なんの関係があるんですか。
「この時代の魔王を倒すのは、あくまであなたなのよ。
勇者ユウタは、ひとりで魔王を倒さなければ、いけない。
だから私は、サポートに徹して、戦闘には参加出来ないわ。」
えと、伝説の勇者ウラワも、仲間と一緒に魔王倒したのに、ウラワひとりの実績とされてるんですが。




