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魔王が現れたから、勇者の子孫らしい俺がちょっくら倒してくる  作者: 堕天の翼のあさぼらけ
荒野を行く

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218/221

第218話 勇者お礼を言われる

 魔王を倒して、早数話。

 オオミヤ城に帰還する俺の前に、魔王の仇打ちとばかりに、オオミヤ城の門番の兵士が立ちはだかる。

 こいつは、魔王軍の内通者だった!




「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」

 俺の殺気を察知し、兵士は慌てる。

「私はただ、あなたにお礼を言いたいだけですよ。魔王を倒してくれて、ありがとうって。」


「話しが見えないな。」

 ともかく俺は、剣を収める。

「私は家族を人質にとられ、魔王軍に協力してました。その魔王軍から解放してくれた事を、お礼させてください。こんな話し、オオミヤ城では出来ませんから。」


「なるほど。」

 俺はようやく、兵士の言う事を察する。

 いくら事情があったとはいえ、オオミヤ城でこんな話しは出来ないな。


「で、これからあんたは、どうするんだ?」

 わざわざオオミヤ城から離れたのは、お礼だけが目的ではないだろう。

 おそらく、ここから逃亡もセットのはず。


「ええ、しばらく魔界に身を寄せるつもりです。」

「魔界?」

 これまた物騒な単語が出てきたな。


「あ、勇者様はこのサーイターマルドが、幾つかの階層次元が重なって存在してる事を、ご存知ですか。魔界はその階層次元のひとつです。」


「ああ、知ってる。」

 確か、魔王もそんな事言ってたな。

 しかし魔界か。魔王を倒しても、脅威は去らないのか。


「それなら勇者様も、いつか魔界にいらしてください。きっと歓迎されますよ。」

「何?」


 魔界で歓迎とは、手荒い歓迎って事だろうか。


「魔王が心変わりするまで、魔族も平和に暮らしてましたから。勇者様が魔王を倒してくれて、みんな大喜びですよ。」


 あ、そういや、魔王軍六魔将の影の騎士がそそのかした、って言ってたな。誰が言ったのかは、覚えてないけど。


「そうだな、前向きに善処するよ。」

 俺はとりあえず、あいまいに答えておく。


「ええ、平和になったこの世界。勇者様もご自身の身の振り方を、よくお考えください。」

 と言って、兵士はオオミヤ城の碑石を渡してくる。

「う、」

 この碑石、見かけよりも重い。

 俺に勇者としてのチカラが無ければ、普通に持てないぞ。

 これを普通に持ってた兵士は、やはり魔族って事だろうか。


「それでは勇者様。私はこれで魔界に帰ります。魔王を倒してくれて、本当にありがとうございました。勇者様もいつか、魔界にいらして下さい。」


 兵士は上空に、何かを投げる。

 同時に、兵士の姿が消える。


 アレは、転移の翼みたいなアイテムだろうか。

 そのタグいのアイテム無しに、どうやって魔界に行けばいいのだろう。


 とりあえず今は、オオミヤ城に戻ろう。

 このクソ重い碑石を持って。

ども(・ω・)ノ


原案では魔王を倒した後、魔王のペットと戦う予定でした。

でも魔王を倒した後、妖精さん登場でグダってしまい、カットされちゃいました。

(´・ω・)

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