反省会開催中
ある日の放課後。部室で3人の男女が
神妙な面持ちで座っていた。
『・・・。』
『・・・。』
2人とも黙っている。
ここはリーダーの俺が口を開かねばならない。
『花蓮、夢美!わかってるなっ!』
俺は息まいている。
『俺らは!こんなもんじゃねえだろっ!』
ダンっ!
机を叩く。
『あ、痛ーーーーーっ!!!』
つき指をした。
夢美と花蓮は、ふるふる震えている。
ぷっと、夢美は吹き出した。
『そこっ!笑うんじゃないっ!』
『ヒデ、もう少し落ちついたら?』
花蓮が諫める。
『お前らっ!悔しくないのくわあああ!!』
我らが同好会は、即売会にて惨敗を喫した。
その反省会を本日執り行っている。
ガサガサ。
『そこっ!ポテチを食うんじゃないっ!』
『だって、これヒデくんが用意したんじゃないの。』
夢美はぽりぽりポテチを食べる。
『あ・・・。』
食べこぼしが夢美のたわわな胸元に落ちる。
『あーあ、汚れちゃったよー。』
ハンカチで払うも、カーディガンの繊維の隙間に入ったポテチはなかなか取れない。
ハンカチで払うたびにポヨンポヨンと揺れる胸元。穴が開くほどその様子を凝視する。
『ヒデくん!どこ見てんのよっ!』
夢美が胸を手で隠す。
なんか、言い訳を考えないと・・・。
『さいてー。』
花蓮はゴミを見るような目で俺を見てる。
『ち、違う!これがっ!この描写が我らの同人誌にはなかったのだっ!』
花蓮はジーっと俺を見てる。
うわっ、まだ疑っているわ。
夢美の胸に夢中になっていた、セクシャルモンスターという俺のイメージを刷新せねばならない。
手頃な同人誌をダンボールから出す。
即売会でお土産に買った、他サークルの同人誌だ。
『ほら見ろ!この同人誌!即売会ではめちゃくちゃ売れたんだっ!設定は王道だが、こういうちょっとしたズラしが必要なんだ!』
同人誌はいわゆる異世界モノだが、エロというか日常のエロスとポンコツ主人公の珍道中ものだ。
俺はヒロインの胸元がポヨンポヨン揺れるシーンを見せる。
花蓮と夢美は、なぜか教室の端から双眼鏡で同人誌を見てる。セクシャルモンスター認定乙。
『まあ、たしかに、私達のはなんというかそういうイラストもハプニングもない平坦な同人誌だったわね。イラストもなんか単調だったし。』
花蓮は分析する。
『んー、でもこういう好みって調べないとよくわかんないよねっ!』
夢美はアゴに手を当てて考える。
『調べるか。うん、確かに、流行りとか好みとか調べないと商業的にはうまくいかないよなっ!』
『私、鋭いでしょっ!』
夢美はニカっと歯を見せて笑いながら、Vサインをする。
そう、俺らに足りないものは調査。
俺の第二次青春計画を発表することにする。
『だからよ!聖地、秋葉原で市場調査しようぜっ!同好会の夏合宿よっ!』
かくして、俺らは2泊3日の東京合宿を決行することとあいなった。




