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三色同彼。虹色サバイバル。

都築と遠藤に連れてこられたのは悦子の部屋があるマンションの前

って?なんでこいつらがここ知ってるんだよ!?それはのちに分かることになる。



土曜日の18時40分  ——―――――――――――――――――――――――――――


そこでは毎週土曜日の夜にとんでもないことが起きていると…


ここに来るということはつまりは都築にも遠藤にも悦子の存在がバレることは秒読みということになる。

都築はすでに俺の女癖の悪さには気づいているが、遠藤はおそらく気づいてないであろう。

ただいずれにしてもこの二人には、悦子の存在は今まで知られていない。だからこそ無関係であり、今ここにこの二人がいること自体がおかしな話である。


そして悦子は今回、月路から出された課題とされているうちの一つだ。


「あ、あのさ、お前らはここで待っているだけでいいぞ。俺一人で行ってくるから…」


そうはいったものの…

二人は一緒にいくと言って聞かないのである。

冗談じゃない!

なんで、女の問題で友人まで出てくるんだよっ!?


そうこうしているうちに桜野先輩まで来てしまった…

どうも先輩もこのプロジェクトのメンツらしい…

俺は三人を一生懸命説得した。



ところが…


「月路さんから頼まれた…」

「月路さんからのお願いじゃ折れることはできない。」

「あの子からの頼みは断れないな。」


といってどうしても俺についていくと言って聞かない。


月路だと!!?なんなんだよアイツ!!?


アイツ何者なんだ!?

なんでこうも男を言いなりにすることだけはうまいんだよ!!?

完全にこいつら洗脳されてるじゃないか!?


「美星…」

「大丈夫…。俺たち、お前のことで今更なにも咎めたりなんかしない。」

「協力させてほしいな。」


とまで言ってきた。


「都築…遠藤…先輩…」


と俺が感動しかけたその時だった…



「だいたいお前の女癖の悪さなんて、今更聞いたって何とも思わんって。」

「そうそう、行こう…。」


というか都築どころか遠藤まで…



二人ともすたすたとマンションのエントランスまで入っていった。


「よく分からないけど、一人で抱えないでよ。」


桜野先輩も力になると言ってくれている。


暗証番号を知っているのは俺だけ…そこを解除する。



406号室…悦子の部屋…


そこで起きていたのは…


「できないって何?」


聞きなれた声だが、いつもとは全然口調が違う。


「映子!美衣子!そいつ抑えて!」


「イヤ!やめてっ!!」


少しだけ開いている戸の隙間から、部屋をのぞいてみると…

そこはとんでもない光景になっていた。


社長椅子に座った悦子と取り巻いている4、5人の少女。そして一人の少女が上半身下着のみにされその少女の両腕を押さえつけている少女が二人…


「椎菜!下も脱がせるのです!」


悦子は取り巻きの一人にまた命じていた。


「…え?……」


取り押さえられてる少女は首を振るだけで、恐怖で言葉が出ないほどになっていた…。



そこで都築は…


「これ、マジでやばくないか??」


とまで言っていた。


この状況、俺ですら目を背けたくなる光景だった。都築や遠藤はこれを見るのは酷だろう。当然、桜野先輩だって顔を真っ赤にしていた。

それでも都築は最後まで状況を見極めていた。でも、もう限界だと判断したんだろう。都築はそういうところは真面目で、正義感が強い。


「サポートは俺がやる!遠藤は裏方頼んだ!先輩はあの子の救出!」

「了解」


「今だ!美星!お前が出ろ!」


俺はただでさえ、あのブリッコ悦子の裏の顔に動揺してる中、都築はかなり的確に指示していた。


「悦子っ!!何してるんだっ!!?お前はっ!!?」


俺は出ていってそうそう、思ったままの言葉しか出なかった。


間一髪、少女の制服のスカートは脱がされずに済んだ。

そして、ドアの隙間からだけじゃ見えなかったが、奥の方にはすでに気持ち悪いオヤジがパンイチでスタンバイしていた。


「おっや?なにかね?今回はすごくかわいい男の子もいるじゃないか…?グフフフフ…」


見ただけで気持ち悪かった。


「悦子…お前…」


「何よ…?別にいいじゃない!こんな最高な時期に男を知らない方がもったいないのよっ!!」


「つまり、お前…ここで…」


「せっかく、いい時期で一番高く売れる時期なら、いっそ一番ベストな方法で初めてを経験させるのがよくない?」


「なんてこと…」


「ま、私は私で最高の女だからー。あんたが最初で最後の男確定だからーそれでいいけどさ。この子たちは青春中に男との出会いがさっぱりなくて、かわいそうじゃない?」


「は?」


「だから、あたしがその出会いをセッティングしてるんじゃない。優しいでしょ?私…うふふふふ…」


最高な時期にって?なんだよ?


「お前は人をなんだと思ってるんだっ!!?」


「人…?」


悦子は社長椅子に座ったまま足を組み替えて…


「なにそれ?私みたいな選ばれし貴族の奴隷よ。」


悦子は少しも悪びれた様子はない。


「ま、あなたは私が選んだ王子だから、まだマシだけど。」


何なんだそれは!!?と言いたかったが…ここは口をつむる。


「そんなわけで、あんたも首の皮一枚の身分だから、調子に乗らないこと…。」


何だこいつ?悦子ってこんなに頭のおかしい奴だったっけ?

確かに俺から見ても口調がブリッコだと思ったこともあったが、まさかマジでブリッコだとは思わなかった。

男はブリッコに騙されやすいとは聞くが、俺もそのうちの一人だったのか!?


これ、女王悦子のつもりでいるこいつに何言っても通じないぞ…。


「フン。どっちにしてもあんた一人が来たところでなにもできやしない。

さぁ!処刑の時間よっ!さっさとやってしまいなさい!」


と悦子が振り返った時には、被害者の少女はすでに確保されて、上から上着だけかぶされて桜野先輩と一緒に逃げていた。


「てか!誰よあんだっ!!」


だが、彼女が脱がされた制服を回収していた都築は悦子に見つかった。


そして、悦子がさらに気づいてなかったのが…

カメラを回していた遠藤だった…


「ちょっと!あんた!何してるのよ!それ消しなさいよっ!!」


「二人とも逃げろっ!!!」


こうなったら、俺が囮になる!

それにこの女は俺の女!こいつらにはなにも関係はない!


二人はうまいこと逃げた。


「つっまんねー女!中身空っぽでなぁんもおもしろくない!」


「なんですって⁉」


「お前なんか、金とコネがなかったら、3時間で飽きて捨ててたわ!」


「何よ何よ何よ!!?あんたなんて、私がいなかったらなにも身分ないくせにっ!!」


「あ?王子だ?爵位だ?身分だ?んなもん要らんわっ!元々ねーだろ?んなもん!!クソほどどうでもいい!!」


「は?あんたなんか、もう二度と社会での活躍の場をなくしてやるんだからっ!!」



悦子は最後にそんな捨て言葉言っていたが知った事か!!


で悦子の取り巻きにも


「お前らもなに、こんなつまんねえ女の言いなりになってるの!?バッカじゃねぇの!!?」


といって俺もその場を去った。

その後遠藤が撮影した映像は警察に提出された。

部屋にいた男や取り巻き立ちも事情徴収を受け、悦子の罪は表に出ることとなる。

こうして緑島悦子は社会的に死んだ。



そしてその晩に見た夢で…

月路は同じように水晶の矢を射って緑のカプセルを割った…


「キャー―――――っ!!」


悦子は緑の宝石になって、月路のいる方へ飛んでいった。

虹の緑が消えた…。


天秤はまた傾き…日芽子の皿が上がる…



「ヤダヤダヤダヤダ。私あんなふうになりたくな――――い!!」



藍沢千恵美が発狂した声を聞いて夢から覚めた…。


緑島悦子  失格

残り5人





この夢。マジらしい…。


相変わらず真理は砂時計の上に立たされていた…。

あの夢の中で、一番つらいのは真理だろう…。



そうだ。遠藤。

アイツまた昨日も遅くまで帰らなかったはずだ…。

そこが心配になって、


“昨日はありがとう

門限の方は大丈夫だったか?”


と送った。


“ありがとう。美星くんのおかげで夜出れるようになって嬉しい。”


と返事が返ってきた。

いったい俺は遠藤にどういうプレゼントをしてしまったんだろう?


まぁよく分からないが、遠藤は最近それが原因で毎日が楽しいらしい。


そりゃあんなサバイバル生存記録や人質救出劇まで経験できた遠藤だ。この夏で遠藤はすごい成長したと思う。



で問題は次の標的。

まだ残り5人。



月曜日の朝…      ——――――――――――――――――———―――――――



「おはよう美星くん」


日芽子だ。


「おはよう。日芽子。」


「もう、また…」


俺はどうしても日芽子にはこうなってしまう。


「いい?私とあなたはあくまで教師と生徒。分かった?」


そんなことは分かっている。

他の大人には負けられないことぐらい気付けよとさえ思う。


「今日はもう夏休みのはずだけど、どうしたの?」


「…日芽子先生に会いに来ました。」


としか言えなかった。


「わかってますよ。今日は英語の補習ですよね?」


「バレてたか…」


好きな女にみっともないこと見せたくないと思ったけど、考えが甘かった。


「がんばって」


笑顔で日芽子に応援されて、みっともないながらも癒された。

一応、補習も昼までで終わる。

それまでのHPは思いっきり回復できたといえよう。


問題は3時限目のペアリーディングこれが問題となった。

俺は隣の席の女子川田と組んでうまいことクリアしていた。

思っていたより、気さくであまり女を意識しなくてもいいタイプで組みやすかった。


それが原因で…次の休憩時間…


「ちょっと!なんであんたが美星くんと組んで…」


また藍沢だ。

今度は川田さん相手に攻めていた…。


毎度のことで…。


そしたら…


「あんたさ…」


「何よっ!?」


「ダサい!」



川田さんはきっぱり言った。


藍沢は口パクパクさせている。


「いつまで昔の男引きずってるの?みっともない!」


「うるさい!あんたに私の気持ちが判ってたまるか――――――っ!!」


といって藍沢は川田に掴みかかった。

川田はそのまま倒れてしまってマウントポジションを取られてしまったが、


「川田、大丈夫か?」


川田がこうなったのはさすがに俺の責任でもある。

なにぶん、押し倒された相手が百貫デブの藍沢…さすがに無事ではなかろう…。


「ったぁ…。」


一応、川田の意識はあるみたいだ。


「フン!ざまァないわね。私に逆らうからよっ!」


藍沢は得意げになっていた。


俺もさすがにキレた。



「お前さすがにないぞ!」



「…え……?」



藍沢はびっくりしていた。


そして藍沢の前に…


「千恵美さ。もういい加減にしなよ。」

「周りがあんたに呆れてるってこと分からないの?」

「あんたに誰も何も言わない理由分かってる?」

「あんたがデブすぎて、こうなることがみんな分かってるからよ。」


「あんたたち…」


といつも藍沢と仲がいいはずのギャルグループの仲間ですら、そう言ってきた。


「どけよ!」


「え…?美星君……」


「どけ言ってるの分からない?!」


俺は無理やりどかそうとしたが、藍沢はショックを受けてるせいかなかなかどかなかった…。


藍沢の目から、涙が落ちた。

怪獣の目にも涙か?

もはや、そうにしか見えなくて、だれも同情もできない。


既にほかの男子たちも背後からどかそうとしてるが…


「邪魔っ!!」



と俺が一喝した時…


「うわぁ――――――――――んっ!!!」


といきなり泣いて、藍沢はすごい勢いで教室を出ていった。


俺は川田を担いだが…


「川田、大丈夫か?おい、あと一人肩かせ!」


そしたら、一人の男子生徒が協力してくれて、保健室に運ぶことができた。


「よろしくおねがいします。」


「わかった。任せて。」


日芽子は川田のことをあずかってくれた。


今回の補習は4時間全部出れば、追加試験は免除という授業だった。

そうなると、川田も藍沢も追加試験を受けないといけなくなる…。


藍沢は同情もできないけど、川田はかわいそうだ…

どうする…?


と思った時…



ガラッ



川田が入ってきた。


「あれ?川田、お前大丈夫か?」


「…」


川田はだまったままだった。

さっきと違って、妙におとなしくなっている。

さすがにああいうことがあったのだから、無理に喋らせるのは酷だと思って黙ったままでいいかと思った。川田には、これ以上何も言わなかった。



4時限目も無事に終わって…

先生が出ていった後に…


一人の女子生徒が…川田に…


「あこちゃんだよね?」


こくりと頷いた。

どういうことだ?


「びっくりしたよ。さきが倒れた聞いたから…。」


「本当に学校にあんたいてよかったよ…」


「さきは昔から無鉄砲でおてんばだから…」



「あの…?どういうこと?」


「あ、あたしとさきは…。実は双子で…。」


「倒れたのはお姉ちゃんのさきで、こっちは妹のあこ。」



「じゃ保健室にいるのは姉ちゃんで、お前は妹なのか?」



なるほど、川田姉は妹を替え玉に使ったというわけか…

この件は誰もが黙っていた。

川田姉の勇気ある行動で藍沢の暴走が終わったのだから…

それに関しては誰もが感謝でしかない。



夏休みが明けるころには、藍沢は学校から姿を消していた。

あとで聞いた話では、追加試験も受けず、そのまま退学になったらしい。




そして…


「先生」


川田姉が気になって、川田妹と共に保健室に寄ることにした。


日芽子は口に人差し指を当てて…

「大丈夫よ…。あなたは妹さんね…。

すっごくそっくりだけど、お姉さんと違ってやっぱりおしとやかな感じするわね。」


双子の見分けがつく日芽子ってすごい…。


俺もしばらく保健室にいたが…ここは川田妹に任せて保健室を後にした。


そのまま、帰ろうとはしたのだが……


俺はいきなりすごい勢いでどこかの準備室に吸い込まれるかのように、何者かに捕まってしまった。


誰なんだ?と思ったら…


「ミホシ ヒメコ ノコト スキ デスカ?」


「お前?リトナン?」


「ヒメコ スキカ キイテル」


「当たり前だろ!」


「ソウデスカ」


「日芽子は誰にも渡さない!」


「ソレハ ボクモ オナジデス …」


何が言いたかったのか知らないが…

リトナンもまた、日芽子のことは本気らしい。




そして校門に待ち構えていたのは…



すごい見慣れた顔でもないが…



「お前!!?なんでここに!!?」


シタッパだった…。

何を言い出すかといえば…


「頼みがある。お前も一緒に来てほしい…」


なんか、あまり助ける義理はないのだが…


「お前のためでもある…」


といって一歩も引いてくれそうもなさげだ…。


仕方なくどこに行くかと聞いたら…行先は辿最高校らしい。

あまりにも進学校辿最高校…。

そんなところ俺だって近づきにくいわと思っていたら…

シタッパの学校は大庭花付属中学。

っておまえまだ中学生だったの?と思ったが、高校受験回避できるだけの通称バカ中に通うという不名誉な学校に通うだけ余計に生きづらいということは分かった。



「あのさ…お前…こんなところに何の用だっていうんだよ…」



いちおう、この学校は俺も知ってる奴が通う学校ではあるが、一回も来たことなんてない。見た感じ、普通の高校とは空気がまるで違う。


「ここにいる香川累という男を説得しろと言われた…。」


「???」


俺たちは校門でその男を待ち構えていた…

(香川……。名前だけ見ると普通なのに、今の状況だと「顔が悪い」にしか聞こえない……。)


「あ、たぶん、あいつだ。」


「なんで分かるんだよ!?」


と突っ込みを入れたかったが…おそらく…特徴を前もって言われていたのなら、ある意味わかりやすいといえよう…。

それもまた、シタッパが誰に頼まれていたかって聞いたら、「月路」に頼まれたらしい。って!シタッパまでかよっ!?なるほどそれでサバセンの時の月路の態度に納得いった。



「香川累さんですね…。」


「いかにも…そうだが…」


底辺校のお前らが何の用だと言わんばかりなほど嫌な顔をしていた…。



「大事なことを伝えないといけないため、こちらにお伺いしました。」


「ふーん。大事な事ね…」



半ばイヤイヤではあったが…話は聞いてもらえた…。


一応、俺も香川さんもシタッパの話は信じがたいことだったが…、なくはないなという意味では利害は一致したという感じで。

今日の9時に3人で事実を確かめに行こうということになった。




月曜日の夜…

夕方からは夕里との約束がある日だが、この日はパスして塾だけいった。

夕里は毎回夕方の密会を楽しみにしているゆえにがっかりしていた。


そして、塾終了後9時。


シタッパと香川と俺の3人で塾の前で合流する…。


そして向かうは塾内の僻地にある生徒指導D室。ABC室とは少し離れているところにある。いずれも防音が強い部屋だ…。

何か声がする…


「いいのかい?」


「いいのー。私は4月ですでに18になってるし。」


「俺は知らんぞ…どうなったって……。」


「……ん…………」


おいおいおい…マジかよ…。

俺も人のこと言えんから、ある程度はどうでもいいんだけどさ…。

よりにもよってこんなところでおっぱじめるか?



俺よりも香川とシタッパがポカンとしてる…。

多分こいつら、あいつ一人しか知らんのだろうな…。


「なぁあれ…まじで夕里だよな…?」


「間違いなく…」


おれは香川さんの問いに冷静に答えた。


俺らがドアの向こうから、こっそり聞いている間、夕里は男と交わってよがっていた…。


そして夕里と男とのピロトーク…


「……はぁ~やっぱ…大人の男のがいいわ~。」


と少しも悪びれた様子はない…


「おまえ、彼氏も3人いるんだろ?」


「そうよ~。彼氏3人。セフレ4人…。パパ活2人…。そしてあなた…。余裕で二桁行ってる…。なんか問題ある……。」


うわっ、聞いたとたん。絶句した。

あのまじめな優等生夕里が…?信じられん…。


「俺よりすごくね?」


と思わずボソッと言ってしまった…。


「お前、女の数は?」


「6人…。」


ズバリ答えてしまった。


「お前らは?」


「1人…。」


「3人…。」


香川の3人は驚いた…。

お前が⁉見栄はってないか?な感じだったんで…。


「夕里ちゃん見かけによらず、男関係派手だね~。彼氏泣いてない?」


「いいのよ~。別に~。美星は下手だし、下葉は小さいし、香川は顔悪いし…」


グサッグサッグサッ


へただの小さいだの顔悪いだの言われて俺らは各自、傷ついていた…。


確かに今まで、何も説明しなかったが、香川さんはかなり特徴のある顔立ちだ。

どうもシタッパも何者からか、香川の説明を聞いていた限りのことを察すると、顔に大きな特徴があるとでも言われていたのだろう。



「ハハハハハ…いうねー」


「そうなのよー。いろんな男とやって見て判ったことはこの世に完璧な男はいないってことよ。」


ああもう滅茶苦茶だ…


俺はこんな女に翻弄されていたとは…

悦子のことでショック受けたばかり言うのに…夕里までこんな裏があったとは…

まぁ夕里は元々性欲が強かったいうのは、薄々わかっていたけど、まさかここまでとは思わなかった。


「まぁ3人ともいい男であることには違いないわ~。

この辺りじゃ右に出る者がいないくらいのイケメン・美星と、

守ってくれそうなボディガードタイプの下葉と、

天才的な頭脳を持つ将来有望株の香川。結局どれも捨てがたいのよね~。」


「そんな3人とうまいことやってる夕里はすげぇな~。」


「でも、身体の相性は木所先生が最高!」


何だって!?木所いったら俺の担当塾講師じゃないかっ!!?


マジで我慢ならねぇ!!


「おい!下手ってなんだよっ!!?」


「俺、小さいのか?」


「顔悪くって、悪かったなーっ!!」



思わず出ていってしまった…。



さすがの夕里も驚いていた…。

大胆にも、二人とも裸のままソファでイチャイチャしていた。


「ちょ…ちょっと何…?全部聞いてたの…?」


シタッパはすごいことに…。


「証拠は全部納めさせてもらった。この後すぐこの二人にも送る予定だ。」


全部録音した上に…二人が裸でいちゃついたところまで、スマホに納めたらしい。


「ちょっと!下葉くん!それ消しなさい!!」


今、気づいたが、シタッパの本名は下葉らしい。

どうも、あのシタッパ言うあだ名は、ただ単に名前からきていると見た。


「下葉逃げろ!」


俺は下葉を逃がした。


「ああ。さよなら夕里さん…。」


と最後に夕里に言い放って、下葉はその場を去った。


でガチで怒っているのは香川さん…。


「夕里――――――っ!!!!?」


「私は何もウソは言ってないわ。あんたは3人で一番うまいかもしれないけど、顔が悪い。事実でしょ?」


んで一番下手なのは俺いうことかよ…。



と出かかったがあえて黙った。


「でもさ、感謝してよね。あんたがもっとうまくなるために二人も私があんたにあてがったんだから。」


と少し悪びれもなく、そう言っていた。


「2人もあてがったって?まさか…」


「そうよ。後輩の里香と言美をあんたの生贄に出したのは私…。私、何も知らない子が堕ちていくとこ見ると好きなんだよねー。」


最低だ…。


「初めてを顔が悪いあんたに奪われ…あとはやけくそになる…。

おかげで二人とも今はすっかり好き者よ…」


とんでもない女だ…。


「まぁ見込んで育ててみたけど、それでも文句ある?」


香川さんは完全に弱みまで握られて、モゴモゴしていたけど…


「あるに決まってるだろーかっ!!!お前最低だ―――っ!!!」


と怒鳴って部屋を出ていった。

そりゃ怒るわ…

多分だが夕里はどうであれ、香川さんは真剣だった思う…。


「美星…?」


最後に残ったのは俺だ。


「……ね…美星は裏切らないよね…?」


案の定、二人に逃げられて、最後に残った俺にすがってきた…。


「…さぁ……どうだろう…。」


俺はどうするって…?


「他に女いてもいいから、あんたは残って!!」


そこまで言ってきた…。

他に女いてもいい…。

はっきり言って好条件でしかない…。


「あのさ、俺下手なんだろ…?」


3人の中で一番経験値高い俺が下手とまで言われたのだ…。

そこはだまってられん…


「そんなもん、あたしで練習すればいいじゃん!」


「香川さんみたいに女紹介してくれんのな?なんで?」


と聞いてみた。


「そ、それは…。」


多分予想だが、香川さんは顔が悪いから、女はすぐに見限るが…。

俺の場合は…


「別にいいじゃない!私は美星が好きなことには変わりないんだから!」


さすがにはっきり理由は言わなかったが、おそらく夕里は俺を他の女にとられたくなかったのだろう…。


「俺も、お前要らんわ…。」


「は?」


「下手な奴なんで、お前から手を引くわ…。じゃ。」



と言って部屋を出た。


部屋の中から、


「ちょっと待ってよっ!!」


と夕里の叫び声が聞こえたが、振り返ることはなかった…。

夕里はこの日、すべての彼氏を失ったのであった。




そしてその夜に見た夢は今までの夢よりもえぐかった…。


「イヤぁ――――――――――――っ!!!」


藍沢は今まで以上に発狂していた。


「ねぇこんなのやめようよっ!私いくらでも謝るから!仕方ないじゃん!私、男が好きなんだから!!」



2人とも何一つ余裕がない中…



「みっともなくてよ…。」



と冷静に2人に突っ込んだのは四季子。


「なによっ!?何も知らないガキのくせに!」


と四季子に怒鳴り散らす夕里…。いつもの冷静な優等生のかけらもなかった。


「そうね。でもすぐに追いつく予定よ…。」


「フン!本当は大人になるのがこわいくせにっ!」


「ん?あたしはすぐにでも、大人になりたいと思ってるけど?」


「なんなの!?このガキ!!?本当に12歳!?」


「ん?もうすぐ13だけど?なにか?」


「あ―――――っ!!ムカつくガキ!」



そして、皿の上からとうとう月路から催促が来る…


「ねぇねぇ、どっちから行く?」


という問いに…


「私はイヤ―――――――っ!!」


と藍沢が即返!


「じゃ、オレンジちゃんから…」


「え?」


夕里が言った後では、すでに矢は放たれていて遅かった。


「さよなら。おばさんw」


という四季子からの意地悪い言葉を聞いたのが、夕里の聞いた最後の言葉で皮肉すぎた。

あの四季子なら、普段なら絶対に言わないセリフだ…。



「なんでよ――――!!?私は何も悪くな――――いっ!!」


と叫んで夕里は宝石となった…。



そして、藍沢…

もはや、こっちはただ単に数分だけ時間稼ぎになっただけだ…。


「やめてやめてやめて――――――――――――っ!!!」


藍沢は完全に拒否してるが、月路は容赦なく藍色のカプセルを割る。

藍沢も宝石となり、夕里とともに月路の方へと飛んでいった。


そして


ギギギギギ…ギギギ………


天秤の皿は、今回で一気に動いた…。


虹の帯も橙と藍色が消えた…。



残りは赤坂呉羽、青柳麗、紫藤四季子の3人となった。



呉羽は状況を楽しみ、四季子は冷静な中…麗だけは違っていた…。


「ねぇ…私もああなっちゃうの?…」


麗だけは本気で沈んでいた…。

そしてなぜかここでは四季子が異常に冷酷だった…。


「次はあなたかもね…」


次から次へとポンポン言ってく四季子にも少し違和感を覚えつつあった。


そして皮肉にも、それは四季子が言ったとおりになってしまう…。


藍沢千恵美

橙山夕里   失格

残り三人




その予感はわずか二日後に現実となる…。

水曜日――。



「美星―――。おひさ―――?」



振り向けば青柳がいた…。


時間はまだ午後の2時半回ったところ…


夕方までまだほど遠い…

月路は夕方になれば何とか動けるとか言っていたけど、

こんな時間につかまってしまうなんて…


俺は仕方なしに月路に連絡する…


一応、都築と遠藤も一緒にいた。


「どうする…?」

「俺。さすがにこいつは無理だぞ…。」


二人ともやっぱり青柳は苦手だという…


「ああ、そこのおふたりもおひさ―。」


そして連絡は思いのほか早く来た。



“6時ちょっと過ぎまで何とか持たせろ”


とのことだった…。やっぱりこいつは鬼だ…。



「ねぇさっきから、あたし無視でスマホいじってるって何?また女っ!?」



ヤバい、今こいつにスマホ取られたら、連絡手段がなくなる…



「いけませんね。浮気は…私という者がありながら…ねぇ仁星ちゃん?」


青柳には連れがいた。


「いけないパパですよね~。仁星ちゃん。」


青柳仁星…。青柳の実の子だった…。




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