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二転して、今度こそ  作者: 冒険者
第一章;大きな教科書を捲る手:
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第四話;お決まりの授乳プレイ。

“上裸”って言葉が出てきますけど、そんな日本語はありません。

でも語感で意味伝わりますよね? 上半身裸だって。


これから先、“上裸”以外にも変な言葉を使うかも知れませんけど、なんとなくで理解してください。おねげえします。

「ラァラちゃ〜ん、お食事のお時間でちゅよ〜」


 言いながら胸を露出して、俺の顔を近づける母に。


「あぁぅっぁ」


 生後一ヶ月ならこんなもんだろう。


 前世では赤ん坊事情を知らなくて問題を起こしたけど、今世で同じてつは踏まない。


 前世でシノブの成長を見たから大体の振る舞いは分かる。


 この世界の人間と、地球の人間。成長速度に大きな差異がなければこれで良い筈。


 外見の特徴はほとんど同じなんだけど、中身が全然違うから少し不安だ。


 母と姉の反応を見る限り、今の所は無難にやれてると思う。


「おかしゃん、なんでおっぱいたべゆの?」


 人差し指をしゃぶる姉の言葉に柔らかい笑みをこぼした母は。


「食べてるんじゃなくて吸ってるのよ。赤ちゃんはみんな、おっぱいを吸うと元気になるの」


 と言った。


▼◀︎▲


 あれが二ヶ月前だから、姉は今二歳か。


 ・・・・・・二歳かあ。


「らぁあちゃ〜ん、おっぱいよ〜」


 腰までの銀髪に金色の虹彩こうさいを持つ幼女が上裸で部屋に来て、俺を抱き上げて言う。


 ここ一ヶ月、毎朝の日課になってるけど何で続いてるんだ?


 家が広くて偶偶たまたまこの部屋の周囲に人がいないなら二、三日も続ければ誰かに見つかるだろう。家の維持の為に多くの人目があるはずなんだから。


 逆に家が小さくても二、三日で見つかりそうだし。


 どっちにしろ一ヶ月間誰にも見つからないで続くなんてことあるか?


 いや無いだろう。


 なら見つかってるけどとがめられてないとか?


 もしそうなら、俺にこの世界での生活は合わないかも知れないな。


 この三ヶ月、暑いとも寒いとも感じてないから、この家が断熱性の高い素材で作られてるのか、気温のちょうど良い時期なのか。


 どっちかは分からないけど、防寒も保温も防護も必要ないこの状況で服を着るのはエチケットか惰性だせいで。


 それで、上裸の姉が家の中を歩いてても咎められないなら、服は惰性で身に付けてるだけって事になる。


 エチケットとしてじゃなく、防寒とか保温とか防護とかの有用性を理由に身に付けてた流れでの勢い。


 なら当然、気温が上昇する時期があるなら全人類皆裸。


 とてもじゃないけど優れた文明があるとは思えないし、全員裸とか無理。


 一度目の人生じゃあ数億年間下界を見てなかったから、文明なんて覚えてないし知らない。


 だから、俺の文明レベルの基準は日本で。


 日本の文明で普通。違和感なく受け入れられる。


 日本未満は無理だし、全裸とか絶対無理。


 でも、毛皮とかじゃないんだよな。


 触り心地のいい生地を使った服で、言動からも文明レベルの低い印象は受けない。


 けどこの部屋とか、扉とか、扉が開いたときに見える廊下っぽい所とか、簡素かんそなんだよな。


 調度品も装飾もない。そういう技術とか価値観・・・・・・ああ、いや、神がいたな、この世界。


 じゃあ地球の文明は参考にならないな。


 神が発展を望めば一気に発展するし、望まなかったら少しずつ変化するし。


 どんな事がどんな風に発展しててもおかしく無い。


 でも、どうかエチケットは発展しててほしい。


 目もそうだけど、口鼻耳もだ。


 鼻も、今はまだよくかないから分からないけど、臭いやつらと生活したくない。


 口も、変なものは食べたくないし。


 うるさいのも嫌だ。


 そういう気遣いの部分は発展しててほしいけど、姉が上裸で歩き回ってるからなあ。


 不安だなぁ。この世界で生きていけるかなぁ。最悪俺が発展させるか、異世界に逃げるか。


 でも逃げられるか分かんないし、この世界を発展させた方が安心だよなあ。


 ただ、生まれてから一度も風呂に入ってない俺が、母と姉と触れ合う髪や肌は汚くないし、不快感もないんだよな。


 だから何かしらの、俺の知らない方法で体表を清潔に保ってるんだと思うけど。


 俺が眠ってる間にやってるのか、それらしき物とか行動とか、痕跡すら見ない。


 肌を清潔に保つのはエチケットなのか不快感の解消なのか病気の対策なのか。


 何も出ない胸を吸いながら、そんなことを考える。


 吸わなきゃ泣くんだから仕方ない。


 幼女は好きだけど、二歳じゃ幼すぎてなぁ。

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