表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
19/40

第二話「倫敦の吸血鬼 前編」4

 スコットランドヤード。

 それは世界に名高き英国首都警察の本庁である。

 現在ウエストミンスター橋付近へ二代目の庁舎が建設中であるが、その名の通り、まだグレート・スコットランド広場(ヤード)の正面に位置している。

 その一室で署員が嫌そうに玉兎へ写真を渡していた。

 そこには、今回の失血死事件の遺体が写っている。

「……む」 

 被害者の女性は全裸であり、首筋がぱっくりとカットされていた。

(これは……おかしい)

「現場に血痕はなかったのか?」

「……い、いえ。ほとんどなく……だから吸血鬼みたいな噂になってるんですよ」

「……なるほどな」

(吸血鬼なら、首筋に噛み跡があるはずだ。だが、これはナイフの跡……)

 そして写真を良く見ると、首から上に向かって僅かに血が流れた跡がある。

(これは……吸血ではなく、『血抜き』ではないのか?)

 まるで、鹿でも解体するかのように、逆さ吊りにして首を切った……?

 玉兎の脳裏を、古い記憶がよぎる。

 かつて倫敦に存在した殺人鬼の記憶。

「まさか……だが奴は死んだはずだ……他ならぬ、『俺が一番それを知って』いる。……だが」

 胸騒ぎを覚え、玉兎は足早に署を辞した。

 外は、もう霧が出ている――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ