↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【打ち切り】クラガリのムコウ -当世退魔奇譚-  作者: よぎそーと
四章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/164

47話 次への一手 → 連戦

「終わったみたいだな……」

 ヨドミの破壊は存外早く終わっていった。

 周囲の変化でそれが分かる。

 変わっていくところを見るのは始めてではないが、毎度驚かされる。

「今度はどうなるんすかね」

「さあなあ」

 何がどう変わるかは分からない。

 住宅地が野原や森に変わる事もあったし、その逆もある。

 町並みが新しくなる事もあれば、古いたたずまいが残ってる事もある。

 だが、総じてあまり悪い方に変わっているという事はないように思えた。

「悪くなってなけりゃ、それでいいさ」

 言いながら様相を変えていく周囲の姿を眺めていった。



 住宅地であるのはそのままに町の姿は変わっていく。

 どこかしら古びた、もっと言えば安普請の建物が変わっていく。

 狭いところにひしめき合うように建っていたものが、大きく余裕のあるものへと変わっていく。

 家の数は減っているが、ボロボロで色あせていた壁がならんでいたよりは見栄えがよい。

 何より、誰も住んでない無人の家宅は見あたらない。

 今回のヨドミが存在していた家もそうだが、割と無人の家が目立っていた。

 それがほとんどなくなってるように見える。

 雨戸が占めっぱなしだったり、表札の無い家がなくなっている。

 閑散としてた町に人の気配が戻ってきていた。

 それを見て、これはこれで良いか、と誰もが思っていく。

 寂れて廃れていくよりは。

 戻ってきた者達がワゴンに入り、その場を後にするまでその様子を皆が見ていた。

「それじゃ、次に」

 言いながらカズヤが地図をひろげる。

 今日は他にも回る予定の所がある。

 ここで解散、というわけにはいかなかった。



 もしトガビトなどの襲撃がなかったら、続けてもう一カ所くらいは回ろうという話になっていた。

 一日に一カ所だけに限り必要もない。

 出来る事なら、一日で二カ所。

 可能なら更に一カ所か二カ所は巡りつもりである。

 ヨドミは存外多かった。

 これだけの数があるのに今まで発見出来なかったのかと思う程に。

 そして、それを把握していた封印派の調査能力にも驚く。

 各地に根を張ってる事がよく分かる。

 持ち込まれる情報が多いというのもあるのだろう。

 組織力の違いでもある。

 その情報のおかげで判明してるヨドミを、幾らかでも破壊しておきたかった。

 これ以上余計な被害が増える前に。

 また、歩き回ってるであろうトガビト達の行動を幾らか牽制出来るかもしれない。

 そちらの方は願望でしかないが、何かしら相手を牽制出来るかも、という期待はあった。

 とはいえ、無理をしない範囲で行動しなければならない。

 トガビトの襲撃も考えれば、ある程度の余裕は残しておく必要がある。

 もう一カ所くらいはどうにかなるだろうが、それも状況次第ではあった。



「それじゃ、行ってくる」

 次のヨドミに入っていく者達が、そう言ってワゴンからおりていった。

 本日二つめのヨドミ攻略になる。

「おう、頼むぞ」

 残った者達はそう言って仲間を送り出した。

 元は小さな工場だったという廃墟に入り込んでいく三人の仲間。

 それを見送りながら、カズヤも準備を始めていく。

「そんじゃ、俺も行ってくる」

「はいよ」

 コウジを伴って歩き出す。

 待ってる間も警戒は怠れない。

 先ほどの場所でもそうだったが、周囲に警報を設置しておかねばならない。

 いつどこでどのように接近してくるか分からない。

 待ってる間もそれなりに備えが必要だった。

 来るかどうかも分からないが、分からないから用心をしなければならない。

 相手の考えが読めればいいのだが、そういった能力をもちあわせてる者はいない。

 動きから読もうと思っても、その為の情報もない。

 こうして出方を待つしかない。

 なかなかにストレスの溜まる事であるが、他に選べる道もない。

 ヨドミが破壊されるまでの間、ただひたすらに警戒を続ける。

 緊張と倦怠が同時に襲ってくる、面倒な状態だった。

 指示機が動かないか、周囲に何かいないかを確かめて警報を設置していく。

 ある意味が、これが一番困難な作業でもある。

 平日の真っ昼間に町中をうろついてるのである。

 不審人物と思われる可能性は高い。

 おまけに、適当な所に警報を設置していかねばならない。

 警報自体は置くだけで良いのだが、そんな場所を探すのも難しい。

 下手をしたら、あやしげな事をしてるように思われる。

 というか、おかしな事をしている。

 他人の目を気にしつつ、うまくやっていくしかない。

 そんな場所を見つけていかねばならなず、これが結構大変なものになる。

 ただ、設置しておけば効果が切れるまで機能してくれる。

 今回に限らず、今後何かあった時に役立つかもしれない。

 少なくとも、不可解な動きを見せるトガビトや化け物の動きを察知する可能性はある。

 それもあって疎かには出来なかった。



「こんな所でいいっすかね」

「上等だ、次行くぞ」

 歩き回りながら二人は、警報を置いていく。

 あと何カ所か回る必要があるので、二人は手早く済ませていった。


 続きは20:00予定。

 誤字脱字などありましたら、メッセージお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。