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天宮の煌騎士〈ルキフェリオン〉  作者: 真先
【EpisodeⅡ. 狂戦士の帰還】
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16. 発着場の決闘

 リドレックの決闘はその日の早朝、騎士学校の掲示板で告示された。

 発表と同時に学生たちのその日の話題は決闘でもちきりになった。

 今話題の学生騎士、リドレック・クロストが、三対一の変則マッチに挑むのだ。

 物見高い生徒達が見逃すはずがない。


 決闘が行われるのは放課後であるにもかかわらず、気の早い生徒は授業をサボって決闘が行われる飛光船発着場に向かった。

 少しでも良い場所で観戦しようと、場所取りをするためだ。


 スベイレン上層階にある飛光船発着場は普段、あまり使用されることは無い。

 定期便や交易船は下層にある港を利用する。

 発着場を利用するのは、週末の闘技大会を観戦に来る貴族や豪商の自家用飛光船ぐらいの物であった。


 学生決闘が行われるのは随分と久しぶりの事だった。

 夏休みが明けて新学期が始まり、スベイレンの学生たちは多忙な日々を送っていた。

 今の時期は他所の寮生とトラブルを起こすような事態はあまりない。

 ましてや、今年は巨人騒ぎの影響もあって決闘などしている暇など無かった。

 決闘が行われるのはある意味、スベイレンが日常を取り戻しつつある証拠でもある。

 週末は闘技大会。平日は決闘――スベイレンとはつくづく物騒な学校である。


 決闘の時刻が近づくにつれ、リドレックの対戦相手である三人の騎士たちが次々と姿を見せた。

 彼らは決闘場所に到着するなり、決闘を取り仕切る立会人に詰め寄った。


「どういうことだ! これは!?」


 一人は紫鹿騎士団寮のロイ・ベレロ。

 開幕戦のバトルロイヤルで対戦したロイは、リドレックに重傷を負わされていた。

 リドレックに決闘を挑んだのは、試合で受けた怪我と恥辱をそそぐためだ。

 一敗地にまみれている彼は後がない。決闘に対する意気込みも並々ならぬものがあった。


「決闘の掛け持ちなんて聞いたことないぞ」


 もう一人は緑猪騎士団寮のチェド・ベミノン。

 彼自身はリドレックに対して何の遺恨は抱いてはおらず、あえて決闘を挑む理由もない。

 チェドが決闘を申し込んだ理由は、偏に支援者の都合によるものであった。

 緑猪騎士団寮の支援者である《蛮王》モスコネルと、桃兎騎士団寮の支援者である《金融王》ハルシュタット家との間では商売上のトラブルを抱えていた。

 先のブルオネス鉱山の売却においてモスコネルは、交易同盟に張り合って入札に参加していた。当初はハルシュタット銀行の支援を受けていたモスコネル側が有利とみられていたのだが、入札直前になってハルシュタット銀行が支援の打ち切りを表明した。

 結果、モスコネルは交易同盟に敗北。落札に失敗した。

 支援者の遺恨を晴らすべく、緑猪騎士団寮はチェドを代表に立てリドレックに対し決闘を申し込んだ。

 こういった経緯であるため、チェドの決闘に対する意気込みは極めて低かった。

 その上、掛け持ちなどされては侮辱も甚だしい。


「確認しておきたいんだが」


 最後の一人が、碧鯆騎士団寮のグッス・ペペ。

 以前よりリドレックとの対戦の機会を窺がっていた彼は、エナク・スプートの敵討ちの名目で決闘を申し込んだ。

 敵討ちはあくまでも決闘を挑むための名目に過ぎない。

 この決闘でグッスはリドレックの実力を見極めるつもりであった。


 他の二人と違い、グッスは幾分冷静であった。

 決闘を始める前に、立会人に決闘方法の確認をする。


「戦うのは、一人ずつ、三回行うのか? それとも俺達三人を相手にリドレック一人が戦うのか?」

「そんなの俺も知るもんか」


 立会人を務めるのは、燈馬騎士団寮長、ハスレイ・ラバーレント=ハスラム。

 決闘の立会人は中立な立場にある騎士団寮の寮長が務めることになっている。

 ハルシュタット家には色々と借りがあるため仕方なく審判役を引き受けたハスレイであったが、あまりやる気はないようだ。

 対戦者達に対する態度も、実に投げやりであった。


「桃兎騎士団寮側からは、特に指定は無かった。指定がないと言うことは、どっちでもいいんじゃないか?」

「どっちでもって、そんないい加減な」


「文句があるなら帰れ」


 不満を口にする三人の対戦者達の元に、ようやくリドレックが姿を見せた。

 武装したリドレックの姿に、対戦者達は息をのむ。

 桃兎騎士団のシンボルカラーの紅紫色のアンダースーツを身に纏い、小脇には同色のヘルメットを抱えている。

 腰の剣帯には長剣が一本と〈茨の剣〉が刺さっている。奇妙な形をした短剣は、ランディアンの作り上げた業物である。

 その威力はすでに試合で披露されており、スベイレン中の生徒達の周知の事実である。

 さらに右手には新たな光子武器が握られていた。これも異教徒達から奪い取った戦利品である。蛇皮模様の槍は禍々しい輝きを放っていた。

 完全武装のリドレックの姿は、他の学生騎士と一線を画していた。その佇まいには実戦を潜り抜けた者のみが持ち得る風格が漂っていた。


「決闘を申し込んだのはそちら側だ。決闘の方式を決める権利はこちら側にある。私が提示したルールに従えないのならば帰ればいい。その場合は、自動的に私の勝利と言うことになるが、よろしいか?」

『…………』


 取り澄ました態度のリドレックに、三人の挑戦者たちは鼻白む。

 これだけの観客を前にして今更、決闘を取り止める事なんてできるわけがない。

 臆病風に吹かれて逃げ出したと思われては、騎士学校中の笑いものだ。


「いいだろう! その条件で受けよう」

「ここまでお膳立てされて、引き返せるかよ」

「こちら側が有利な分には異存ない」


 三人の挑戦者たちが次々と受諾する。

 双方が了承したことを確認した所で、決闘が始まった。

ようやく始まる決闘に、観客達が歓声を上げる。


 飛光船発着場は決闘を行うのに、最適の場所だった。

 着陸上に描かれた標識は、そのまま決闘場として利用できる。

 円形の中央。着陸点を示す十字線に皆を集めると、立会人は決闘の開始を宣言する。


「これより桃兎騎士団寮、リドレック・クロストと、緑猪騎士団寮チェド・ベミノン、紫鹿騎士団のロイ・ベレロ。それから、ええと……碧鯆騎士団寮グッス・ペペの決闘を執り行う!」


 さすがに対戦相手が多すぎたらしく、ハスレイは途中で支えながら闘士たちを紹介する。


「これは、己の命と名誉を賭けた誇りある戦いである! 騎士道にあるまじき卑怯な振る舞いをすれば、ここに居る皆から軽蔑と誹りを受けるのは免れないものと知れ!」


 口上を終えると、ひとまず立会人はその場から退いた。

 同時に、闘士たちは決闘の準備を始める。

 光子武器を展開。光子甲冑を起動。

 騎士達の全身に光子の輝きが満ちてゆく。

 リドレックもまた武器を用意する。

 慎重な手つきで初めて使う〈毒蛇の大槍〉を展開する。

 全長約八十インチ。蛇柄の槍は、その名の通り大蛇を思わせる。

 一振りすると槍の穂先を対戦相手に向ける。

 禍々しい形状の大身槍を向けられた対戦者たちは、ひるむように後ずさりする。


「はじめっ!」


 開始の号令と同時に、闘士たちが動きだす。

 三人の挑戦者たちは、隙のない構えでリドレックを取り囲む。

 三対一であるにもかかわらず油断することは無い。リドレックはバトルロイヤルの覇者だ。数の有利など意味は無い。

 三方を取り囲まれたリドレックに動じる気配はない。

 頭を巡らし敵の位置を確認すると〈毒蛇の大槍〉を構えた。

 思考を流し込むと、槍に内蔵された十六個の錬光石が反応する。

 さすがにこれだけの数の錬光石を一度に操るには骨が折れる。

 脳細胞が焼ける感覚をこらえながら、槍を制御する。

 

「フッ!」


 気息と共に槍を振り回す。大きく円を描く槍の穂先から、黄色い煙が噴出する。

 黙々と広がるドーナツ型の煙がリドレックを取り囲む三人の体を包み込む。煙に視界をふさがれた三人はその場に立ちすくむ。

 

「目くらましか!?」


 立ち込める煙の中でグッスが叫ぶ。

 姑息な戦法に対する苛立たしげな口調は、やがて悲鳴へと変わった。


「うわぁぁぁぁぁっ!!」

「な、何だこれは!?」


 閉ざされた視界の中でチェドとロイの悲鳴が響き渡る。

 騎士達の身を覆う光子甲冑。

 合成樹脂でできたアンダースーツが、煙を上げて溶けてゆく。

〈毒蛇の大槍〉が吐き出した腐食性のガスが、光子甲冑の下にあるアンダースーツを溶かしているのだ。

 光子甲冑が持つ絶対的防御力も、それを支えるアンダースーツまでは及ばない。

 合成樹脂のアンダースーツが崩れ落ちると同時に、光子の輝きも失われてゆく。

 腐食性のガスはさらにその下にある肉体をも侵食しようとする。

 挑戦者たち三人の皮膚に焼けるような痛みが走る。


「ウ、ウワァァァァッッ!!」


 たまらず煙の中から抜け出そうと駆け出したその足に光子の茨が絡みつく。

 リドレックの操る〈茨の剣〉。

 光子の茨に引きずられ、三人はリドレックの元へと引き寄せられる。


 ドーナッツ状に広がった煙の中心部。

 リドレックの周囲はガスの効果範囲から外れている。

 ガスの中から引きずり出された彼らは、その無残な姿を観客達にさらした。

 

 溶けきった光子甲冑の下。むき出しの肌はガスに溶かされ、全身が赤く焼けただれている。

 その凄惨な姿を目の当たりにした観客達から、悲鳴が沸き起こる。


 勝敗は決した。

 挑戦者三人はすでに戦闘できる状態では無いことは、誰の目に見ても明らかであった。

 にもかかわらず、リドレックは倒れ伏す彼らに、さらなる攻撃を加える。


「ヒィッ! ヒッヒッ、ヒィィィィッッ……、グベッ」


 苦しみに地面を転がるグッスの背中を、リドレックが踏みつけた。

 そして、決闘を見物している集団に向けて叫ぶ。


「ヤンセンさん、始めます!」

「わかった、いつでもいいぞ」


 答えたのはヤンセンだった。

 観客達の最前列にいるにもかかわらず、彼は決闘の様子を見てはいなかった。

 ホロ・モニターから目を離さず、表示された数値に注目していた


「それでは、サンプルA、注入」

 

 そう言うと、リドレックは〈毒蛇の大槍〉をグッスの体に突き立てた。


「……う」


 焼けただれた皮膚の上に、槍の穂先が突きたてると同時に悲鳴を上げていたグッスが沈黙する。

 無抵抗の敵に攻撃を加える。

 騎士道精神にあるまじき行為に、観客席から非難する声が立ち上がるが、リドレックは気にしない。再びヤンセンに向かって叫ぶ。


「どうですか、ヤンセンさん!?」

「……いいぞ、次に行ってくれ」


 訊ねるリドレックに、やはり携帯端末から目を離さないまま、ヤンセンが答える。

 グッスの体から槍を引き抜くと、リドレックは隣に横たわるチェド・ベミノンの元へと歩み寄った。


「それじゃ、次行きますね。サンプルB、注入」


 グッスの時と同様に、チェドの体めがけて無造作に槍を突き立てる。

 事務的で機械的な作業に、ヤンセンはさらに注文を付ける。


「……反応なし。もうちょっと、注入してくれ」

「ちょっとあんた達、何やってるの!?」


 ヤンセンの隣で観戦していたエルメラが、不思議なやり取りをする二人の間に割って入る。


「実験だよ」


 ホロ・モニターを見つめたままヤンセンは事も無げに答える。


「実験って……、何よ? 何のことよ!?」

「〈毒蛇の大槍〉には六種類の毒が内蔵されている。その内、三つまでは判明しているが、残り三つは未だに解明されてない」

「……だから、あいつらで人体実験しているって言うの!?」


 絶句するエルメラの前で、ヤンセンは冷静に実験を続ける。

 ホロ・モニターに表示されている被験者たちのバイタル・サインから目を離そうとしない。


「丁度良い時に決闘の申し出があって助かった。これで〈毒蛇の大槍〉の全貌がわかる」

「何考えてんのよあんた達! 直ぐに辞めさせなさい!?」

「もう遅い」


 丁度その時、三人目の被験者――ロイ・ベレロに毒を注入するところだった。

 真っ青になってエルメラは立会人のハスレイに向かって叫ぶ。


「立会人! 直ぐに決闘を中止して!」


 しかし、ハスレイは決闘の様子を見つめたまま動こうとはしなかった。


「いや、しかし。この有様じゃ……」


 リドレックたちの周囲には、槍が吐き出した正体不明の煙が立ち込めている。

 中止をしようにもこれではうかつに近寄ることもできない。


「シールドを解いて換気させればいいでしょ!? 何のための着陸上よ! 急いで! 槍の毒成分が、生物兵器なんかだったら取り返しのつかないことに……」


 うろたえるハスレイに向かってエルメラが叫んだその瞬間、


 着陸上に突風が吹き荒れた。


 スベイレンの外部を覆う不可視の光子防壁が開いたのだ。

 流れてくる風は、エルメラの狙い通り立ち上る煙をかき消した。

 入れ替わりに一隻の飛光船が天空島の領域に侵入する。

 船体に描かれた白百合の紋章。

 スベイレン総督ランドルフ男爵の御座船《気高き処女号》はゆっくりと着陸上に降下する。


 着陸上に居た生徒達が茫然と見守る中、飛光船の扉が開く。

 顔を出したのはもちろん、船主であるランドルフ総督である。


「やあ、リドレック! 出迎えご苦労!」


 満面の笑みを浮かべた総督は、軽快な足取りでタラップを降りる。

 その姿はまるでバラエティ番組に登場する司会者かコメディアンのように見えた。


「いや、ご苦労、ご苦労! よく到着時刻がよくわかったな、もしかしてずっと待っていたのか?  何か? 私が居なくて寂しかったのか? このっ、可愛い奴め!」

「…………」


 自意識過剰なこの道楽貴族は何を勘違いしたのか、リドレックが総督の出迎えに来たのだと思っているらしい。

 感極まったようにリドレックに抱き付くと、頭をなでまわす。

 髪が滅茶苦茶になるが、リドレックはされるがままになった。

 総督の手首を見ると、拘束具で絞められたような赤いみみずばれが出来ているのが見えたが――まあ、どうでもいい。


「丸一日、総督府を開けてすまなかったな。本来ならば昨日のうちに帰ってくるはずだったのだが、手続きに手間取ってしまった。どうもテストの結果が良くなかったらしい。『もう一度、夫の同僚に会いたかったから』と答えたんだが――どこがいけなかったんだろうな?」

「…………」


 リドレックの反応などお構いなしに、総督は一方的にまくしたてる。

 そのテストとやらがどんなもので、何を間違ったのかは知らないが――まったくどうでもいい。


「お蔭で一泊する羽目になってしまった。精神病棟で過ごす一夜は最悪だったぞ。ベッドに括り付けられて、寝返りをひとつ打つこともできないし、隣の部屋からは悲鳴が聞こえてくるし。……怖かった。すっごく、怖かったよぅ」

「…………」


 そして、さめざめと泣きだした。

 スベイレンを離れて一日、どこでなにをやっていたのか知らないが――つくづくどうでもいい。


「皆も出迎えご苦労であったぞ! 私の為に、ありがとう! ありがとう!」

『…………』


 そして、着陸上に集まった生徒達に向かって手を振った。

 決闘を見に来た観客達は、優雅に手をふる総督を唖然とした表情でみつめるが――ひたすらどうでもいい。

 

 生徒達の白け切った空気にようやく気が付いたのだろう。

 総督は生粋のエンターテイナーだ。

 何よりも恐れているのは観客達の沈黙である。

 手を振るのを辞めると、総督は頷いた。


「……うん! わかっている、わかっているよ! みんなのお目当てが私でないことぐらい承知している。ちょっとした冗談じゃないか。そんなに怒ることは無いだろう?」


 総督の誤解はとどまるところを知らない。

 わかっていると言ってはいるが、彼が何一つ理解していないであろうことは明らかであった。


「それでは紹介しよう! ……と、言っても今更、紹介の必要などないのかな? 諸君らの友人にして、スベイレン最強の剣士! ゼリエス・エトを!」


 乗って来た飛光船に向けて手をかざしその名を呼ぶと、中から一人の男が姿を現した。


 長身痩躯。

 その体を、囚人が着る拘束衣で覆われている。

 口から下半分をマスクで覆い、上半分も長い黒髪で覆われているため、その素顔をうかがい知る事はできない。


 異様な風体のその男を見て、着陸上に居る一同は口々に叫ぶ。


「ゼリエスだ!」

「人斬りゼリエスだ!」

「ゼリエスが帰って来た!」


 全身を拘束衣で覆われ、素顔は見えずとも――彼が何者かはここに居る誰もが皆、知っている。 


 ゼリエス・エト。

 スベイレン最強の剣士――そして、最悪の殺人鬼に、一同はどよめく。

 

 彼らの反応に気を良くした総督は、満足そうに頷くと声高に叫んだ。


「スベイレン総督として、ゼリエス・エトの復学を認めることをここに宣言する! そして今週末に行われる闘技大会、黒鴉騎士団対桃兎騎士団戦に彼を参戦させることを宣言する!」


 総督の宣言はギャラリーたちの混乱に拍車をかける。

 観客達のどよめきは既に悲鳴へと代わっていた。

 着陸上に響き渡る悲鳴の中、ゼリエスは動き出す。

 拘束衣を着たゼリエスは満足に歩くこともできない。

 屈強な警備員に両脇を抱えられ、おぼつかない足取りでゆっくりとタラップを降りる。


 タラップの下にいるのは総督とリドレックだ。

 すれ違いざま、伸びきった前髪の隙間からゼリエスは鋭い眼光をリドレックに向けて投げかけた。


「…………」

「…………」


 無言のまま絡み合う二人の視線。

 それがかつて親友と呼び合った、ゼリエスとリドレックの再会であった。


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