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アラサー無職の彼女いない歴年齢の俺が、恋のキューピットになります。

正直なところ力で押さえつければ、幼稚園のクラス等余裕で支配できるだろう。

ただそれは前世で散々力で支配をされてきた俺には出来ない。

そして何より大人気ない。


目指すのは理想の仲良しクラス。

そのためにはたけしやえりかなどクラスの中心人物との和睦が必須となる。


「というわけでたけしくんとえりかちゃんと仲良くしたいんだけど、いい作戦ある?」


そうなると俺の前世の唯一の友達。弥生の出番だ。


「私に聞かれても…私は涼介くんしか友達いないし…」


確かに幼稚園生にアドバイスを求めるのもおかしい話だ。


「…えりかちゃんと仲良くしたいってあの子のこと好きなの?」


何だか不機嫌そうに頬を膨らませながら、聞いてくる

どうしたんだいきなり


「いや別に。ただ仲いいクラスにしたいんだよ。」


そう言うと弥生はほっと胸を下ろしたように、安心した表情を浮かばせた。


「たけしくん。えりかちゃんのこと好きだから多分涼介くんに嫉妬してるんだと思うよ」


「え、そんな素振りあった」


「うん、バレバレみんな知ってる」


知らなかった…。

ということはあのふたりを上手くくっつければ

ふたりの恨みは両方消え、俺に借りを作れるわけだな。


いいだろうなってやる。

アラサー無職彼女いない歴年齢の俺が

恋のキューピッドにな!



それから、俺は幼稚園の裏手の物置小屋などがある場所にたけしを呼び出した。

用がない限りみんなはほとんどここにはこないため、この話し合いも邪魔されることはない。


「何のようだよ!」


初っぱなから敵意むき出しで突っかかってくる。


「僕は君と友達になりたいんだ。そして君の力になりたい」


「き、急になにいってるんだ!気持ち悪いぞ…」


「まあ聞いて。そのために僕からの提案がある。君はえりかちゃんのことが好きだね?」


あきらかに動揺した顔なんでばれてるみたいな顔してるぞ。

確かにこれはバレバレだな。俺は全然気付かなかったわけだが


「君とえりかちゃんがいい感じになれるよう協力しよう!」


「な、なにいってんだ。それにお前もえりかのことが好きなんだろうが!」


「いや別に好きじゃない。俺には好きなひとがいる!」


「いつも一緒にいる宮村か?」


「いやそれは違う」


弥生は彼女にしたいとかの好きではなく、どちらかというと親友の好きな感じだ。

俺は雪ちゃん一筋だからな。


「君とえりかちゃんがいい感じになれるよう協力するから僕と友達になってくれ」


「まあえりかと仲良くなれるんなら…」


「交渉成立だな。」


あとはえりかだが、こいつはなかなか手強い。

まず前世の記憶を辿ると、ギャル雑誌の読者モデルをやってた気がする。そしてこのたけしは野球部の坊主頭だ。絶望的に合わないカップリングだ。

この二人をくっつけるかぁ。

これは骨が折れるぞー。





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