忘れていた中間テスト
えっとですね、なんと申したらよいか…。中間テストを忘れていたんですよね。合宿をして、次の日事件の証拠集め、次の日事件解決。お察しのとおり、1日平日なんだよね。ってことは…私は無断で学校を…ごほんごほん。
ということで、事件解決の後に自宅に戻ってくれば先生からの電話で着信履歴が埋まってました。
まあ、こういう時もあるさ。
よし、切り替えて。
事件が解決した後、会社に戻ってくれば書記が立ってた。進いわく、私がでかけた後すぐに立ち始めたそうだ。足筋がすごいことになってそうだ。よく痛くないよね。そして、社員に報告。打ち上げ、帰るのが深夜というわけですね。
つまり、次の日に着信履歴を見たんだよね。そして、眠過ぎて寝てしまい、いつの間にか事件解決から2回学校を無断で欠席してしまった。
そして、恐る恐る学校へ行けば、クラスから色々心配され、先生にとても叱られた。
「本当にすいませんでした!」
そう言い、直角にお辞儀する。
「まあ、別にいいが…白雪…まあ、白雪なら大丈夫か…」
「?何がですか?」
先生が頭を掻きながら言った。相変わらず動作に無駄がない、イケメンである。
「いや、来週から中間テストだよな?」
…………え…。
「えーーー!?」
ちょっと待って!ゴタゴタ過ぎて忘れてしまっていた!
「今週はほとんどの授業がまとめに入るからあまり休まない方がいいんだが…」
「へ、へえ~」
そうだよね!まとめに入るってことはここミスらないようにとか言うよね!?そしたら、ケアレスミスとかテストの間違え方とか教われたのに!2日分無駄にしてる!
「ところで白雪…」
先生が色っぽく話しかけてくる。
「な、何でしょうか?」
その色気がやばいので少し戸惑いながら答える。
「なぜ、学校を無断で休んだんだ?」
あ、理由か…。なんだかほっとした。なんか点数満点取れるだろみたいなのだったらどうしようって思った。
「なぜって、身内のドタバタに巻き込まれました」
ちなみに身内というのは社員でドタバタはライバル企業との争いを示している。嘘は言っていない。
「身内のドタバタか…ドタバタってなんだ?」
「おじさんの身内がトラブル起こして、それを家族で解決しようとしてました」
「叔父さんの身内のトラブルか…」
先生が顎に手を当てて、考える仕草をした。
「まあ、大変だったな。取り敢えず、理由はわかったから帰っていいぞ」
「失礼します」
よし、勝った!心の中でガッツポーズをしながら職員室を出ていく。
「…1度家庭訪問してみるか?」
先生のポツリと零した声は有頂天の私には聞こえなかった。
~中間テスト
それとなく時は過ぎて中間テスト。化学基礎からのテストで出だしから苦戦する私。
く…ミスりようがない…。こういう時は!!
私は今までの夏ちゃん、美智ちゃん、有紗ちゃんとの会話を思い出す。
「うわ~、化学、化学式覚えられないよ…」
美智ちゃんがそう言って教科書を閉じた。
「しかも、元素記号覚えたり順番覚えたりするのが辛いよね」
有紗ちゃんがそう言って、スイヘイリーベとブツブツ言っている。
「公式も多すぎて辛いよ…」
夏ちゃんが困った顔でそう言った。
美人が困った顔するととても可愛い。ほら、クラスの男子も夏ちゃんに釘付け。
よし!行ける!元素記号を似ているのに変えて、式は覚えられてない感じに!あ、1番難しい式をわざと間違えとかないとね。それだけ正解だったら返って疑われるし。
解き終わりと同時にチャイムが鳴った。
あ、最後やっぱり空欄にしとくべきだったかな?
「まこちゃ~ん、できた?」
「微妙…」
夏ちゃんにテストの様子を聞かれたので正直に答える。
テストの平均点は48点とかなり低めな平均点と予測できる。もちろんぴったりを狙ったのでなんとかなるだろう。
こうして、なんとか中間テストを乗り切った。




