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EVOLVE〜エヴォルブ〜Season4 ― 信じる力 ―  作者: 柊梟環
EVOLVE〜エヴォルブ〜Season4 ― 信じる力 ―
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第8章 見失った光 ― 数字の影に潜むもの ―

真実の最後のピースが、静かに姿を現す。

焦りと自信――その狭間で、見えなくなった“光”。


モニターに映る数字の列が、ゆっくりと並び変わっていく。

静かなオフィスに、キーボードを打つ音だけが響いていた。


なぎが小さく息をのむ。

「……出ました。操作履歴の中に、外部アクセスの痕跡が残ってます。」


しゅうがモニターを覗き込む。

永峰ながみねの端末じゃないな。……これは?」


「シナプステックの外部IDです。」

凪の声がわずかに硬くなる。

たまきは画面を見つめながら、どこか祈るように言った。

「……誰かの手違い、だといいんですけど。」


あかりが静かに首を振る。

「数字は嘘をつかない。……でも、“数字を使う人”は、嘘をつくことがある。」


その一言で、空気が少し張り詰めた。


「……つまり、確定か。」

「はい。アクセス権の照合結果から見て、改ざんしたのは――」

言葉が途中で止まる。

永峰が代わりに、静かに言葉を継いだ。


「――西野、だな。」


沈黙が落ちた。


柊は腕を組み、深く息を吐く。

「永峰……知ってたのか?」


「なんとなくな。あいつは、昔から“早く終わらせようとする”タイプだった。

 悪気があるというより……焦ってるんだ。」


あかりがモニターの光を受けながら、静かに言う。

「焦りと自信、どちらも同じ場所でミスを生む。

 彼はきっと、“間違いを正すチャンス”を見失ったのね。」


「……焦ると、見えなくなる。

 灯さんが言ってた通りですね。」


柊が小さくうなずいた。

「信じることをやめた瞬間、人は光を見失う。

 でも……まだ取り戻せるかもしれない。」


灯の目がやわらかく光る。

「ええ。

 “数字は嘘をつかない”けれど――

 人は、何度でも正直になれるものよ。」



モニターに映る数字の列が、ゆっくりと並び変わっていく。

静かなオフィスに、キーボードを打つ音だけが響いていた。


数字は嘘をつかない。

けれど、人は何度でも“正直”になれる。

それこそが、人の進化。


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