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初の仕事と再びの路地裏、そしてエルフ?

 やっぱり奇妙身の上なことをあまり口外するとまずいよな……。

 たとえその人は信用出来たとしても、対象が増えれば何処から漏れるとも知れない。広がってからでは手におえないし、そうなってしまえばどうなるか分かったものではない。

 これ以上はまずい。決して誰にも勘ぐられないようにしなくては。出来るだけ人間関係も狭く留め、用心しなくては。

「あのぅ、大丈夫ですか? 手も止まってますし、何だかずっと顔色が優れないみたいですが」

「あっ、いや別に大したことではなくて、何ていうか……、ちょっと考え事を」

「そうでしたか。もちろんヒビキさんにはいろいろ考えることがあると思いますが、今は目の前のことに集中して下さいね。一応お給金を貰っている訳なので」

「ごめん、先輩に指導してもらってる時に別のことを考えるなんて。以後気を付けます」

 響が申し訳なさそうに頭を下げると、職場の先輩である少女は激しく恐縮する。

「せ、先輩だなんて、そんな大層なものじゃないですよ。ただヒビキさんより少し長く働いていて、少し仕事内容に詳しいってだけですから」

 それを世間では先輩といい、敬うものなのだが……。

「とにかく、ヒビキさんの方が年長者なのでいつも通りでいてください。じゃないと私が少し落ち着かなくなってしまいますので」

「わ、分かった」

 どうやら彼女はあまり敬われることに耐性がないらしい。それも彼女を取り巻く人間関係を見れば一目瞭然だが、その大半が年上なのだ。彼女の敬語体質もそこから確立されたに違いない。

 余計な考えを振り払い、響は目の前の仕事に意識を戻す。

 響は裏路地での一件を経てクラベルの書庫で治療を受けたわけだが、その際に腹部に埋まった魔族の短剣をクラベルが発見。アリシャには魔族の回し者だと疑われるし、クラベルには異世界渡航者だとばれるしで本当に散々な目に遭った。

 それから響はクラベルと二人で重苦しい空気の中埃まみれの書庫の掃除を手伝わされながら自分の身の上を話させられ、そこからは質問の嵐。明らかに自分より年下の女の子に何から何まで、根掘り葉掘り聞き出されたのだ。あれはもう尋問のようで、思い出すのも躊躇われるほどだった。

 掃除が終わるとクラベルは約束通り土地勘のない響をル・マオリルまで送り届けてくれた(単に領主邸に行くついでに厄介者を手放したかっただけなのだろうが)。おそらく今頃は領主邸でヴィオラは当然のこと、傍付きのメイドくらいには自分の身の上が伝わっているのだろうと思うと不安も留まることを知らず膨らみ続ける。

 よって響がアルバイトの研修中にもかかわらず不安に押し潰され、心此処に在らずになってしまったのも仕方のないことといえるだろう。

 しかし、クラベルとの時間も悪いことだけではなかった。

 この世界に迷い込んでしまった手掛かりが神や神血族にあるのではないかと考えている旨を話すと、彼女は神というものについて詳しく話してくれた。なんでもクラベルは遺跡や文献から神についての研究をしているのだそうだ。

 神が下界に存在したのは遥か昔約一〇〇〇も前のことで、現在では残っているかろうじて残っている遺跡や文献でしかその存在を知る術はないらしい。

 ここからは文献から分かる神の数少ない情報をクラベルが導き出したものだ。

 神というものは概念の集合体に過ぎず、天界では姿形すら曖昧。しかし下界に下りる際には実体が必要となるため、器となる人型の憑代に顕現している。

 神は人間や他の生物の生命力の源である【魔力】とは異なる力【神聖力】なるものを有しているが、天界から下界に下る際その途方もない力の大半を天界に置いてくる。それは力があまりに強大な故に憑代がその負荷に耐えきれないからだ。しかし天界に大半の力を置いてくるとはいっても普通の人間とは比べ物にならないほどの力を有していることに変わりはなく、その力は精鋭の聖騎士や魔導師のそれと同等かそれ以上とされている。

 神は身体の何処かに【刻印(レガリア)】と呼ばれる刺青のようなものを有し、刻印を通して天界から神聖力を補給する。つまり刻印は天界と下界の間で神聖力の橋渡しをする管のような役割をしているということになる。

 クラベルによると刻印の形状は神によって様々で、動物から植物のような形のものまで多岐に渡り、力を使う際には刻印が強く発光するのだという。

 聖戦後に下界に下った神は【現人神(あらひとがみ)】と【使徒(しと)】の二つの種類に分けられる。

 現人神とは特に任を持たず自らの意志で下った神のことで、浪神とも呼ばれることもある。中には支配者として君臨し圧倒的な権力を有した者や、気の向くままその日暮らしをしていた神も存在したらしい。

 それに対し使徒とは、主神オーディンの命により任に就く九人の神官。神官は大陸に恩恵をもたらすため、更には魔族などの襲撃に備えいつでも対処できるよう王都を中心に各所に配置されていた。

 身の上がばれてリスクは飛躍的に上がったが、その分収穫もあったと言えなくはない。現実世界に帰るための直接的な手がかりではなかったが。

 であればこそ今はこの世界に馴染み、そこから地道に手がかりを掴んでいくしかない。目先のことからコツコツと。

「これはこうでいいのかな?」

「えっと、ですね。それはもう少し小さく切った方が火の通りが早くなるので、その半分くらいの薄さでお願いします」

「そっか、分かった」

 ユニの紹介でル・マオリルで働かせてもらえることとなったわけだが、響はまだ現役中学生のためアルバイト経験などなく今日が初勤務。そして、すぐに気付く。自分はかなり不器用な人間なのだと。

 響は勉強も運動も平均そこそこで、自分のことを可もなく不可もなくな人間だと思って生きてきた(人間関係を除いて)。しかしそれは人間の最低限の基盤に過ぎず、そこからいろんなものを積み重ねてこそ人は成長し価値を高めていくのだと今更になって悟る。

 まず響はユニの案内のもと厨房に通され、仕込みの手順を伝授された。しかし家事炊事などは母親や妹に頼って生きてきた彼にとって調理場は未知の領域。包丁を握るのですら小学校の夏休みの宿題でカレーを作った時以来だ。

 一通り店内の案内が終わるといざ食材を渡されそれをユニの見本通りに切るのだが、中学生男子のちんけなプライドが邪魔して「出来ません」などとは口が裂けても言えない。

 そして、これが思いのほか難関だった。

 太さが二の腕ほどある胡瓜のような野菜を輪切りにしようとすると包丁の刃が真っ直ぐ入らず厚みが疎らになったり、人参のような白い野菜を短冊切りにしようとすると濡れた野菜が滑ってしまい上手く切れない。危うく手を切りそうになってヒヤッとする場面もあったほどだ。その瞬間ばかりはユニも顔を青ざめさせていた。

 最初は懸命にコツなどを伝授してくれたユニも、あまりの進歩のなさにほとほと困り顔で響は居たたまれなくなる。そして「厨房は一旦後回しにして、先にホールでの対応をやりましょうか」という事実上の戦力外通告を受けてしまった。彼女なりの気遣いなのだろうが、それが一段と応える。

 初対面の相手と話すのが苦手な響だがホールに出れば泣き言も言ってはいられない。それ以前に厨房も出来ないのにホールも出来ないなんてありえない話だ。薦めてくれたユニにも、雇ってくれた店主のエドワードにも申し訳が立たない。

 響は覚悟を決め、大きく息を吸い込み溜息を吐く。

「ではこれを」

 響はユニが差し出す銀トレイを受け取る。トレイは直径三十センチ程度ある割にアルミ製かと思うほど軽く、そのくせ握るとしっかりとしていて力を込めても全く撓ったりはしない。これこそ重い料理を運ぶのに最適な金属なのだろうと思ったりするが、もちろん響はトレイで料理を運んだことなど一度たりともない。

「ホールを担当している時は常にそのトレイを持ち歩いてください。案内であっても、注文時であっても、いついかなる時であっても開いたお皿を下げられるように周りに気配りをしないといけません。居心地の良いお店はテーブルの上もすっきりしていた方が良いですからね」

 そう言ってユニはカウンターの端を指さす。そこには褐色の表紙をしたメニューが数冊とガラス製の水差しが置かれていた。水差しの中には檸檬のような柑橘系の果実の輪切りが浮いていて、なんとお洒落な演出なんだと感心してしまう。しかし一方で水に味が移ってしまわないかを気にしてしまう辺りが田舎者臭くて、響はげんなりする。

「メニューはあそこにありますので、お客様が入店した際とご要望の際にお出ししてください。他にも気配りという点では水がなくなっていればあの水差しでお注ぎしたり、食後には珈琲やデザートなどを勧めたりするのも大切です。あと手が空いている時はカウンターやテーブルを拭いて次のお客様に備えます」

 ユニは指折りで伝え忘れたことがないか確認し、納得したように頷く。

「ホールでの仕事内容はだいたいこんな感じです。あとはお客様には明るい笑顔とはきはきした声で対応をすることを常に心がけてください」

「なるほど、分かった……」

 確かに特段難しいことはないのだが、それでも僕にはなかなかハードルが高いな……。

 まるで響の心の内を読んだかのようにユニははにかみむと優しい言葉を掛ける。

「そう気負わなくても大丈夫です。最初は出来なくて当たり前、徐々に慣れていけばいいんです」

 たったその一言で不安が取り除かれてしまうのだから男という生き物はいかに単純か。

「それでは今からホールで実践してみましょう」

「えっ、も、もう……?」

「頭で考えるよりもやってみた方が早く慣れますよ。もちろん分からないことがあれば私もマスターもいますから、どんどん訊いちゃってください。あとレジスターの操作はいきなりだと難しいので、今日は私がやりますね」

「レジスター……?」

「キャッシュレジスター。あれです」

 ユニの指し示す先を見るとそこには箱型の機械があった。見た目は木製でかなりアンティーク調だが、上面には金属製の突起が等間隔整然と並んでいる。それは日本でもデパートやコンビニ、その他何処のお店でも見かけるレジそのもの。違う点としてはこの世界にはネットなど存在しないためPOSシステムが導入されていないことくらいだろう。

 なるほど。いつもは普通に言ってたけど、レジって略称だったのか。

「まあ、詳しいことは慣れてからでいいと思います。今はホールに集中しましょう」

「えっと、う、うん……分かった」

 もちろん全て正論なんだけど、研修ってもう少し時間をかけてするものなんじゃないの? まだ仕事内容を教えられて数分なんですけど……。

 響は再び不安を感じていたが、ユニは「大丈夫ですよ」とだけ言い残し厨房に戻ってゆく。響がやり残した仕込みを片付けるのだろう。そうなると弱音ばかりも言っていられず、再び長い溜息を吐き気持ちを切り替える。

 こうなりゃやけっぱちだ。どれだけ失敗しようが、やれるだけやってやる!



「今日は初仕事でしたけど、どうでしたか?」

「初めてのことばっかりでもう一杯一杯だったよ……」

 あれから五時間ほどが過ぎ、今は茜色に染まる街並みを眺めながら帰路を二人並んで歩いている。

 あの後響は交代のカウルという少し年上くらいの女の子が来るまでの約二時間ホール仕事に奮闘した。もちろんユニに何度となく手を貸してもらったのは言うまでもない。その間の客は二十人にも満たなかったが、それだけでもかなりの心労だった。

 もちろん響が接客というものに慣れていないというのも一つの要因ではあるだろうが、一番の問題はは文字が読めないということだった。

 ル・マオリルのメニューには写真やイラストなどが一切なく、商品名を言われる場合は良いのだが指を差されたりすると完全にお手上げなのだ。その度にユニやエドワードに訊いたり、メニューのページと上から何行目かを覚えてそれをユニに見せるというあまりにも情けない手段を用いて注文ミスという難を逃れた。

 そして今日を教訓に字の勉強をしようと決意する。でなければ今後難航する場面も出てくるだろうし。

 さらには働くことの大変さが追い打ちをかける。仕事中は常に次のことを考え、相手によって臨機応変に対応しなくてはいけない。そのため常に気を抜けないのだ。それも慣れてくれば上手くコントロール出来るようになるのだろうが、その苦労を今までに体験したことがない響はたった二時間が体感的にはその倍以上に感じられた。

 ホールを交代した後は断念した厨房での仕込み作業と倉庫整理をユニの監督のもと勤務時間ギリギリまでしていた。その甲斐あって包丁の扱いも少しはマシになったし、ユニ曰く倉庫整理はかなり生き生きしていたらしい。そこで自分が裏方でこそ本領を発揮する人間なのだと再認識させられる。

「でも、ヒビキさんが楽しそうで何よりでした」

「えっ、僕楽しそうに見える!? 結構困ってたんだけど……」

「確かにあたふたはされてましたけど、今までよりはずっと生き生きして見えましたよ?」

 響も自分では気づいていなかったが、周りに振り回されることを意外にも楽しんでいたのかもしれない。今までに感じたことのない経験、緊張(スリル)、刺激、異世界マジックに心が躍っていた。

「やっぱ僕って案外チョロいのか……?」

「えっ、何か言いました?」

「いや、何でもない」

 ふと見上げると茜色に染まる空に黒い点、鳥のようなものが幾つも浮かんでいる。そして空気を振動させ鳴り響く音。教会の鐘が鳴るのは一日に四度だから、おそらく午後六時を知らせる鐘の音だろう。

「帰ったらすぐに食事の支度をしないとですね」

「あ、そういえば今日朝食べたっきりだったっけ」

 気を張っていたため気付かなかったが、気が抜けると激しい空腹感を覚える。そして腹の虫が情けない声を上げる。

「いや、これは……」

 必死で何事もなかったように誤魔化そうとするが、そこでユニが声を上げる。

「あっ、そういえば夕食の買い出しをするのをすっかり忘れてました。今すぐ行ってきますので、ヒビキさんは先に帰っていてください。えっと、この道順を辿れば帰れますので」

 ユニはポケットから羊皮紙とペンを取り出し、大まかな地図をすらすらと描いて見せる。立って描いているというのに、その丁寧さは目を見張るほどだ。所々に文字らしきものも書かれているが、全く読めない。だがその字が美しいことだけは雰囲気で分かる。

「えっ、それなら僕も一緒に行くよ」

 決して一人で帰るのが不安なわけではないが、ここで自分だけ帰るわけにはいかない。不安なわけではないのだが。

「でも今日はいろいろあってお疲れでしょう? こっちはすぐに終わるので、先に帰って休んでてください。今の時間なら大浴場も使えますし」

 ここで引かずに言い返すことも出来るが、ユニは意外と頑固なところがある。そのため意固地になられては手の付けようがなく、この場合引くのもやむなし。

「そう? なら、お言葉に甘えようかな」

 響はユニの差し出す地図を受け取り、その場でユニと分かれる。

 アトワールの土地勘はない響だが、特段方向音痴ではないため地図さえあれば難なく帰れる、はずだった……のだが。

 ユニと分かれて十分ほどが経った頃。

「あれっ!? ここがここで、ここはこう……。いや、何か違うな。ここをこう、か。……ん?」

 これは完全に、迷った……ということなのか。

 そこでようやくその訳に気づく。

 ユニの描いた地図には何カ所かに目印として文字が書かれているのだが、もちろん響には読めない。そのため地図から読み取れるのは描かれた大まかな道なりだけで、一度道順を外れてしまうと戻るのになかなかに苦労してしまうのだ。なにせ土地勘がないのだから。

「しまった。えっと、ここに戻るには、来た道を引き返すよりもここを通った方が、早いかな……」

 そう言って響が足を踏み入れたのは大通りから逸れた脇道の路地。もちろん半日前に酷い目に遭ったことを忘れてしまったわけではないのだが、この際背に腹は代えられない。

「もう蜥蜴人間は勘弁だからな……」

 この世界ではるか昔に存在していたとされる神に祈りながら路地を恐る恐る進むと、薄暗いながらも前ほど嫌な気配はしなかった。じめじめとしていてカビ臭くはあるが少ないながらも人影はあるし、これなら難なく大通りに出られそうだ。

 しかし、そこである異変に気づく。

「あれっ、何か路地裏の雰囲気が変わったような……」

 先ほどまでは何もない路地だったのに突如現れるランタンと吊り看板、そして扉。看板が出ているのだから何かの店なのだろう。しかもそれが等間隔に何店舗も隠れ処の如く乱立している。

 看板に何と書いてあるかは読めないが、お洒落な書体で大人の雰囲気を醸し出している。

 こんな路地裏に店なんて隠れ処バーか何かなのか……?

 響が看板をまじまじと眺めていると、突如扉が開き下り階段を上り一人の女性が出てくる。身なりは異様に薄着で、ドレスというよりは下着に近いもののようだ。体型はとてもグラマラスで、よく見ると耳が長くエルフなのだろうと推測できる。両手には大きな黒い袋を持ち、こちらに気づくと無表情から一転、一瞬で笑顔を張り付け猫撫で声をかけて来る。明らかな接客スマイルだ。

「あ、お客さんですか? うちは一見お断りなんですけど、紹介状か何かはお持ちですか?」

 一見お断りというのは京都の料亭やお茶屋、東京でも高級店などでは聞いたことあるが、まさか異世界にも存在しているとは。つまりこの店はそれだけ敷居の高い高級店だということになる。

 ただ、抜け道としてここを通りかかった僕には関係のないこと。それに情けないことだが、無一文なのだから店の格は論外だ。

「いや、僕は客っていうか、ただ通りかかっただけなんだけど」

 それを聴いた途端、彼女の表情が再び一転する。

「何よ、文無し? 見世物じゃないんだから、とっとと消えてくれないかしら」

 今までで一番非情で辛辣な言葉、そして蔑むような視線。しかも、それを完全な初対面で向けて来たのだ。

 アリシャやクラベルにしてもそうだが、この世界の住民は遠慮というものを知らないのか。もしかしたらユニのような人間はこの世界ではかなり奇異な存在なのかもしれない。

 本当は食い下がりたい響だったが、何だか面倒事の臭いがする。ならば、関わらないが吉だ。

「はいはい、消えますよ……」

 響はこれ以上厄介事に巻き込まれぬよう言い終えるとすぐさまその場を立ち去る。エルフらしき女もそれ以上は何も言って来なかった。

 しかし路地を抜けるまでの間風が抜ける音と共に左右の壁、その地面から微かに嬌声のようなものを聞いた気がしたが、これは本当に危ない気がして響は耳を背け聞かなかったことにした。

 それから十分程度で元の道まで戻れた響は、そこから迷うことはなく地図通りにユニの部屋まで帰ることが出来た。

 そして部屋の扉を開けると、先程の冷たい言葉など一瞬で融かしてしまうような優しく暖かい笑顔に迎えられる。

「ヒビキさん、お帰りなさい。遅かったですね」

「うん、ちょっと迷っちゃってさ」


最後までお読みいただきありがとうございます。

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